コストパフォーマンスに優れる大出力静音電源
- 80PLUS Silver
- Active PFC
- サイズ
- 超力2ノーマル 850W
- 実売価格:14,000円前後
- 問い合わせ先:support@scythe.co.jp
- URL:http://www.scythe.co.jp/

850Wと大出力ながら1万円台前半で購入できる製品。オリジナルの静音13.5cm角ファン「鎌FLEX」を搭載しており、動作音はとても静か。+12V出力は2系統で1系統目が65A、2系統目が35Aという変則的な構成。これは2系統目がCPU専用、1系統目がそのほか周辺機器用と用途を分けているためだ。ケーブルはATX24ピンが50cm、ATX/EPS12Vが55cmと可もなく不可もなくといったところ。Serial ATAなどのコネクタは多めで拡張性は高い。また、プラグインモデルの「超力2プラグイン」もラインナップされている。値段差は大きくないので、プラグインケーブルが必要なユーザーはそちらを選ぶとよいだろう。

+12Vは1系統目が65Aと大きく周辺機器用。2系統目が35AでCPU専用というふうに分けられているのが大きな特徴だ

ATX24ピンの出力低下が0.2V程度発生しているのが目立つ。CPUやGPUに負荷がかかるとほかの二つもそれに引っ張られる感もある


筐体はガンメタリック。表面には細かなヘアライン加工が施されており、かなり高級感がある
ファン:13.5cm角×1(底面)
電源コネクタ:ATX20/24ピン×1、ATX/EPS12V×1、ペリフェラル×8、Serial ATA×10、PCI Express 6+2ピン×4、FDD×2
大出力かつ低価格を実現した秘密はオーソドックスな回路構成

【内部仕様】
・1次側コンデンサ:ルビコン 105℃品
・2次側コンデンサ:パナソニック 105℃品
・搭載ファン:サイズ SA1325FDB12PM
・基板:ガラスエポキシ基板
2次側回路に目立つサブボードがあるが、これはDC−DCコンバータではなく、保護回路やそのためのモニタ回路が載っている。ほかの普及価格帯の電源と同様の回路構成、部品実装であり、この製品ならではといったものはないが、ケーブルの末端処理や基板の仕上がり、それに使用している部品などは廉価版製品と比べるとずっとよくなっている。80PLUS Silver認証を取得しているが、とくに変わった回路構成を採用しているわけではなく、従来設計を踏襲し、それを改善している。奇をてらわない分、コストを下げやすいとも言える。ヒートシンクも従来製品同様の表面積が大きいタイプのものがあちこちに張り出している。(Ta 152H-1)

トランスは出力容量、動作周波数などをカスタマイズしたものが実装されており、細かい部分は電源ごとに異なる

サブ基板は出力保護などのためのモニタ回路を搭載したもの。ケーブルの末端処理は廉価な電源としてはマシなほうである