PCが動かない 2/4 | PCトラブルバスターズ!!!

トップ
> その他の特集
> PCトラブルバスターズ!!!

その他の特集

不測の事態でも冷静に対処する実用テク

PCが動かない編 1/4: PCが動かない編 2/4; PCが動かない編 3/4; PCが動かない編 4/4

PCが不安定編 1/3: PCが不安定編 2/3; PCが不安定編 3/3

PCが遅い編 1/2: PCが遅い編 2/2

PCがうるさい編

PCが汚い編

その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

＊ユーザー登録からアンケートページへ進んでください。

＊プレゼントの対象は「最新号購入者」のみとなります。

PCの動かない・不安定・遅い・うるさい・汚いを解決！　PCトラブルバスターズ!!!

PCが動かない

TEXT：鈴木雅暢

電源スイッチを押しても電源が入らない
原因１　電源ユニットが壊れている

: 　電源ユニットが壊れるということはそう頻繁に起こることではないが、PCがまったく起動せず、メインの電源スイッチが入っていないなどの単純ミスでないのであれば、そういうことも考えられる。経年劣化しやすいパーツなので、何年も使っている製品ならその疑いも濃厚となる。

原因の特定方法　電源そのものが壊れているか確認する→〔特定〕簡易テスターで検証する　各種ケーブルの内部切断を疑う→〔特定〕電圧チェッカーでケーブルをテスト

〔特定〕簡易テスターで検証する

スイッチを押すと電源が起動

ATX規格の電源ユニットは通常、単体では起動させることができない。確実に動作することが分かっているマシンから電源だけを流用して試す手もあるが、それはめんどうだ。また、メインコネクタの16番ピンをGNDに落とせば起動できるが、安全かつ確実にチェックするには、市販の簡易テスターを利用するのが便利だろう。

アイネックス　KM-02B

実売価格：1,000円前後
問い合わせ先：042-467-7676
URL：http://www.ainex.jp/

単独でATX規格の電源ユニットの動作確認ができる簡易検証ボード。電源ユニットのメインコネクタを接続し、スイッチをONにするだけ。3ピンのファンコネクタも搭載している

〔特定〕電圧チェッカーでケーブルをテスト

つなぐだけで電源が起動

電源ユニットが完全に壊れているわけではないなら、電圧異常やケーブルの断線などの可能性もある。仮にプラグイン式であっても、ATX/EPS12Vなど1本しか用意されていないケーブルは別のケーブルで試すこともできないので、各種ケーブルの断線や電圧をチェックできる多機能テスターがあると便利だ。

サイズ　Power Supply Tester 3

実売価格：3,000円前後
問い合わせ先：
support@scythe.co.jp
URL：http://www.scythe.co.jp/

メインコネクタだけでなく、ATX/EPS12V、PCIExpress6ピン、SerialATA、ペリフェラル、FDDなど、各種ケーブルの通電が確認できるテスター。画面で各ケーブルの電圧も確認できる

電源スイッチを押しても電源が入らない
原因２　マザーボードが壊れている

: 　マザーボードによるトラブルで多いのはPCケースのスペーサとのショートだろう。この場合はショートの原因を取り除けば解決する。そのほかでは、マザーボード配線をドライバーなどで傷付けていたり、ソケットのピンが折れてしまっていたりと、物理的な破損の可能性もある。

原因の特定方法　バラック状態でテストしてみる→〔特定〕まずはケースから取り出す　ケースとのショート（短絡）を疑う→〔対策〕不要なスペーサを取り除く　CPUソケットのピンが折れていないか→〔特定〕LGAのピン折れは修理に出すしかない

〔特定〕まずはケースから取り出す

マザーの箱は丈夫で便利！

PCケースの中ではマザーボードの全体が見渡せず、確認作業もできない。とりあえずはマザーボードを外に出し、バラック状態でテストしよう。下には絶縁用に厚みのある雑誌などを敷いておくとよい。PCケースとのショートが原因で動作しなかった場合は、この状態なら問題なく動作するはずである。

COMON　Z-SET

実売価格：350円前後
問い合わせ先：
310ts3@comon.co.jp
URL：http://www.comon.co.jp/

電源、リセット、ブザー、アクセスランプ用のLEDなど、一式揃ったスイッチセット。バラック状態でテストする場合は、ピンヘッダに取り付けて使うこのようなスイッチがあると便利だ

〔対策〕不要なスペーサを取り除く

よけいなところにもついている　マザーボードの対応する穴にだけ装着

バラック状態で動作するなら、PCケース内の金属スペーサによるショートの可能性が濃厚だ。ネジ穴のない部分には配線があるので、金属に触れるとショートしてしまう。マザーボードとネジ穴の位置合わせをして、不要なスペーサを取り除こう。

対応するスペーサだけを取り付ける

ATX規格ではネジ穴の位置も決まっているが、そこから派生したmicroATXやExtendedATXではネジ穴が追加されている。多くのPCケースにはこれらのネジ穴も用意されているので、全部にスペーサを付けるとショートしやすい。とくに写真のような金属製で接触部分の大きいスペーサは問題が起きやすい

〔特定〕　LGAのピン折れは修理に出すしかない

ピン折れ拡大画像

LGAタイプのソケットには高密度でピンが配置されており、非常にデリケートだ。うっかりピンを折ったり曲げたりした場合、下手に自分で直して使おうとするとCPUまで故障しかねないので、素直に修理に出そう。

〔ショップの延長保証〕九十九電機に聞いてみました
サポート窓口に問い合わせてみたところ、重過失による故障は補償の対象外となるものの、Intel製CPUのLGAソケットのピン折れは補償の対象になるとのこと。まずマザーボードメーカーに修理費用の見積りを取り、その修理費用が補償限度額を上回る場合は差額分を支払う、という仕組だ。つまり購入1年未満なら無償で修理される

パーツ販売店の中には少し掛け金を上乗せすることで、メーカー保証期間の終了後も修理費用を補償する延長保証を行なっていることがあるので、利用を検討したい

九十九電機の延長保証と補償額
請求日	補償限度額
購入日から1年未満	価格（税別）の100％
購入日から1年以上2年未満	価格（税別）の50％
購入日から2年以上3年未満	価格（税別）の40％
購入日から3年以上4年未満	価格（税別）の30％
購入日から4年以上5年未満	価格（税別）の20％