人気の11製品を徹底検証 4/6 | オレにベストなPCケース

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その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

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人気の11製品を徹底検証

TEXT：保坂陽一

マザーを90°回転させた独自レイアウトのATXケース

SilverStone

Raven SST-RV02

実売価格：20,000円前後

問い合わせ先：03-5298-3880（ディラック）
URL：http://www.silverstonetek.com/

ATX	ブラック／ブラック＋ウィンドウ

個性的な外観とレイアウト高性能と新しさを求める人に！
　見た目からして独特の雰囲気を放つこの製品は、マザーボードの設置方向が一般的なATXケースとは90°違い、拡張スロットのベゼルやマザーボードの背面インターフェースが天板部に配置される、独自のレイアウトを採用している。その内部構造上、奥行きが643mmと非常に長くなっているので設置スペースには注意が必要。また、前モデルのRV01も同様の配置を採用していたが、そちらよりは一回り小さくなり、ExtendedATXには非対応だ。

　内部までブラックで統一された高級感のあるデザインなど、なにかとこだわりの見られるケースであるが、本製品のキモはやはり、底面から天板へと設定されたエアフローだ。底面全体に並ぶ3基の18cm角ファンに加え、天板に12cm角ファン1基を搭載。もちろん、大型のビデオカードの冷却もOKで、8本のベゼルがあるのでスロット配置にクセのあるマザーボードでも安心だ。マザーボードベースには大型CPUクーラーの取り付けに便利なメンテナンスホールも備えている。

　サイズは大きいが、特別拡張性に優れるというわけではなく、触れて確かめてみないと、外装が樹脂製のため剛性に頼りなさを感じてしまうのはやや残念なところだ。しかし、このケースなら誰でも、「新しいPCを組む」という感覚を味わえること請け合いだ。

Specification
付属電源：なし
ベイ：5インチ×8（5インチ×3→3.5インチシャドー×3変換アダプタ×1）、2.5インチシャドー×1
標準搭載ファン：12cm角×1（天板）、18cm角×3（底面）
追加搭載可能ファン：なし
本体サイズ（W×D×H）：212×643×503mm
重量：12.5kg

この製品のレイアウトの場合、拡張カード搭載時に重要になるのは奥行きよりも高さ。しかし、大型カードを詰め込んでも、エアフロー面ではまったく心配がない。電源やビデオカードなどもこの構造を活かす製品を選びたい

底面の大部分を占める18cm角ファン3基で、下から上へと風が流れる仕組。静音性にも優れ、底面側には防塵フィルタも付いている

前面のインターフェースにはeSATAポートなどがなくやや寂しい。電源やリセットスイッチが角にあるため、うっかり触れてしまいそうだ

5インチベイ3基分を縦向きの3.5インチシャドーベイ3基に変換するアダプタが付属。底面ファンのエアフローを活かして冷却できる

構造上、天板のパネルを取り外してバックパネルにアクセスする。ディスプレイなどのケーブルはここから背面側に引き出す仕組だ

PCケース戦力分析

異彩を放つレイアウトは見事だが、過去のATXケースの中でも最長クラスとなる奥行きには、少々悩むところ。ただ、天板排気を最大限に活かすエアフローの設計は、使ってみたいと思わせる仕上がりである。

TEXT：Jo_Kubota

側板に23cmファンを搭載した冷却重視のＰＣケース

Thermaltake

ElementG

実売価格：18,000円前後

問い合わせ先：info.jp@thermaltake.com（日本サーマルティク）
URL：http://www.thermaltake.co.jp/

ATX

ブラック

3色に光るLEDファンなどギミック満載のケース
　ThermaltakeのElementGは、同社の志向をよく表わしているゲーマー向けPCケースだ。同社は早くからPCケースにLEDを搭載したファンを採用してきたが、本製品も青／緑／赤に発光するLED付きファンを3基装備している。ファンの回転数と光り方は、天板のフロントパネルにあるコントロールダイヤルで制御可能だ。また側面パネルは、外枠部分が樹脂製で防振、防音に一役買っているほか、パネル自体に接点が設けられ、コネクタの抜き挿しをせずにファンに給電できる点がユニーク。

　ドライブベイはドライバーレスではないものの、HDDを7台搭載可能な3.5インチシャドーベイは、フレームごと取り外しができるため、メンテナンス性は良好だ。そのシャドーベイは前面の大型ファンにより冷却されるため、7台フルに搭載しても熱がこもる心配はない。また、最近普及しつつあるSSDを装着するための、2.5インチシャドーベイが用意されているのもポイントが高い。背面の電源取り付け部分には水冷用のホースを通す穴も用意されているため、水冷化も行ないやすい。

　一つだけ難を言えば、マザーボードと5インチベイの位置が近いため、奥行きのある光学ドライブを搭載すると窮屈になる点だが、最上段に搭載する分には困ることはないだろう。

Specification
付属電源：なし
ベイ：5インチ×3、3.5インチシャドー×7、2.5インチシャドー×2
標準搭載ファン：20cm×1（前面）、14cm角×1（背面）、20cm×1（天板）、23cm×1（側面）
追加搭載可能ファン：12cm角×2（前面、標準搭載ファンとは排他）、6cm角×2（背面）
本体サイズ（W×D×H）：230×521×480mm
重量：7.92kg