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DVD-Videoを徹底的に活用する

TEXT：宇野貴教

コンパクトな形式にエンコードする

　今やHDDは1TBが1万円を切る時代になったが、DVD-Videoをイメージファイルで保存するとさすがに1TBのHDDでも120枚弱で一杯になってしまう。もっと多くの作品を収めたライブラリにしたいという場合は、圧縮率の高いH.264などの動画形式を利用してエンコードし、コンパクトなサイズにして保存するのがよいだろう。ここでは「HandBrake」を用いたエンコード手順について解説していく。

　「HandBrake」の特徴はVIDEO_TSフォルダやISOファイルから直接エンコードできることだ。対応する変換フォーマットもMPEG4、Xvid、H.264など幅広く、映像に自動的に字幕を埋め込むこともできるなど使い勝手もよい。

　「HandBrake」を起動したら、まず「Source」にリッピングしたデータの「VIDEO_TS」フォルダを指定する。イメージファイルの場合は、横のラジオボタンを「File」に指定しておけばよい。次に「Output Setting」に動画や音声フォーマットを指定し、画面下のタブを選択してエンコードの設定を行なっていく。映像、音声ともにbitレートの指定ができるほか、解像度変更やクリッピングなどかなりきめ細かく設定できる。設定が終わったら、左上の「Start」ボタンをクリックすれば変換が始まるが、時間がかかり過ぎる場合はデインターレースなどのフィルタ設定を必要最小限にしておこう。

HandBrake

HandBrake 0.9.2

種別：フリーソフト

URL：http://handbrake.fr/
対応OS：Windows Vista/XP/2000

ソースを指定する
エンコードするVIDEO_TSフォルダを指定する。イメージファイルの場合は右のラジオボタンを「File」にして指定しよう

エンコード画質の設定
画質は平均bitレート、作成ファイルサイズ、クオリティから選択できる。2パスエンコードの設定も可能だ

音声チャンネルの設定
二カ国語の場合は「Track1」にエンコードしたいチャンネル、「Track 1 Mix」に出力するオーディオタイプを指定する

音声bitレートを指定
音声bitレートもここで指定する。サイズを抑えたい場合は96kbps程度にしておくとよい

字幕の挿入
字幕を挿入したい場合は「Subtitles」で指定すればよい。「None」を指定すると字幕なしになる

クリッピングとリサイズ
このタブでクリッピングとリサイズを指定できる。コンパクトにしたいのなら、画質は落ちるがサイズを小さくするとよい

エンコードの開始
設定が終わったらエンコードの開始だ。コマンドプロンプトのため表示はシンプルだが、進行状況がパーセントで表示される

HandBrakeのプリセットを活用しよう

HandBrakeはかなりきめ細かくエンコード設定が行なえるので、自分好みのbitレートやサイズの動画を作り出すことができるのだが、その分、初心者には使い方がやや難しい。また、携帯端末向けの動画は制限が多いため、さらに難易度が上がってしまう。そんなときのために、HandBrakeには用途別のプリセットが用意されている。使い方は、画面右にあるプリセット一覧から用途名をクリックするだけ。これで各種エンコード設定が自動的に行なわれる。