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HDD対SSD 新世代ストレージ決戦
TEXT:石井英男/芝田隆広/編集部 田本康平/編集部 松本俊哉
HDD対SSD素朴な疑問と使いこなし
HDDとSSDは、ともにデータを記録するためのストレージデバイスだが、動作原理がまったく異なるため、使いこなし方には違いがある。ここでは、HDDとSSDを使う際に気を付けたいポイントや使いこなしのテクニックを紹介しよう。
SSDを使うときはAHCIをOFFに SSD
 SSDを利用する場合、まず注意したいのが、AHCIに関する設定だ。AHCIとは、Advanced Host Controller Interfaceの略で、Serial ATA 2.5で規定されたネイティブインターフェースだ。Serial ATAは、従来のIDEとの互換性を持つが(IDEモード)、Serial ATA 2.5の新機能であるNCQやホットプラグなどを有効にするには、AHCIモードで利用する必要がある。

 ただし、SSDはHDDと違ってヘッドを移動する必要がないため、NCQが実装されておらず、AHCIモードにしてもパフォーマンスはほとんど変わらない。AHCIモードでも問題なく動作するSSDもあるが、Serial ATA 1.0aにしか対応していないSSDの場合は、AHCIを有効にするとパフォーマンスが著しく低下することがある。そのため、SSDのみで利用する場合は、BIOS設定でAHCIをOFFにするのが基本だ。

 ただし、SSDとHDDを併用している場合は、AHCIをONにしたほうがHDDのパフォーマンスが向上する。そこで、SSDとHDDを併用している場合は、AHCIのON/OFFを切り換えてSSDのパフォーマンスを比較し、ACHIをONにしても問題がなければ、ACHIモードで利用するようにすればよい。
imageAHCIをOFFにしてIDEモードに
SSDを利用するときは、BIOS設定画面を呼び出して、AHCIを無効にする
imageHDD併用ならAHCI有効でも
併用する場合は、SSDのパフォーマンスを確認してからAHCIのON/OFFを決めればよい
SSDにデフラグは必要? SSD
 SSDを使う際に、もう一つ注意したいのがデフラグだ。ファイルの作成や削除を繰り返すうちに、ファイルは断片化(フラグメンテーション)してくる。HDDの場合、ファイルが断片化されると、ヘッドを続きのデータが記録されているセクタまで移動するための待ち時間が必要になり、ファイルアクセスのパフォーマンスが低下する。そこで定期的にデフラグを行ない、断片化を解消する必要がある。しかし、SSDにはヘッドやモーターなどの機械的に動作する部分がないので、データがどの位置に記録されていようと、非常に短い時間でアクセスできる。つまり、断片化によるパフォーマンス低下が生じにくく、デフラグは基本的に不要だ。

 また、SSDに使われているフラッシュメモリは、原理的に書き換え回数に制限がある。SSDのコントローラには特定の領域ばかりが書き換えられないように、書き換えを平均化する仕組が搭載されているものの、SSDに対してデフラグを頻繁に行なうと、SSDの寿命を縮めてしまうことになる。
HDDの場合
HDDでは、ヘッドを物理的に動かして、目的の位置に移動させてからデータを読み込むので、ファイルの断片化が進むと、パフォーマンスが低下する
○ デフラグが必要
SSDの場合
SSDには物理的に動く部分がないので、アクセスタイムが非常に短い。そのため、デフラグは不要だ。また、書き換え回数に制限があるため、寿命を縮める原因にもなる
× デフラグは不要
imageVistaの定期デフラグを停止
「コントロールパネル」→「システムとメンテナンス」→「ハードドライブの最適化」を選び、「ディスクデフラグツール」を起動。HDDとSSDを併用している場合は、「ボリュームの選択」をクリックして、SSDのチェックを外す
気を付けたいHDDの冷却まわり HDD
 HDDの大容量化は進んでいるが、1台で足りない場合、複数のHDDを搭載することになる。HDDを複数台搭載する場合、気を付けたいのが冷却まわりだ。HDDは意外と発熱の大きなパーツであり、効率よく冷却しないと、温度がかなり上がってしまう。一般的に、温度が10度上がると、電解コンデンサなどの寿命は半分になるとされており、高温のまま使い続けていると、HDDの寿命が短くなってしまうほか、データがうまく読めなくなるといったトラブルも起きやすくなる。

 PCにHDDを複数台搭載する場合は、HDD同士を密着して取り付けないことが基本だ。HDDとHDDの間に、空のシャドーベイを一つ挟むようにすれば、空気がHDDの上下面を流れやすくなり、冷却効率が上がる。また、ケースにフロントファンが装着されている場合は、そのフロントファンからのエアが直接当たる位置にHDDを取り付けるとよい。フロントファンを装備していない場合や、フロントファンを装備していても、シャドーベイとの位置関係によって、HDDに十分なエアが当たらない場合は、HDDクーラーの利用をお勧めする。

 ここでは、HDDクーラーの例として、サイズの「ITAKAZE」を紹介している。ITAKAZEは、10cmの大型ファンを採用したHDDクーラーだ。ファンの回転数が1,000rpmと小さいため、騒音レベルも14.5dBと低い。

 動作中のHDDの温度は、「HWMonitor」などのS.M.A.R.T.に対応したハードウェアモニタツールを使うことで確認が可能なので、一度チェックしておくことをお勧めする。一般的なHDDの動作保証温度は0〜55℃であり、ツールで確認した温度が50℃を超えるようだと要注意だ。大事なデータを守るためにも、HDDの冷却はしっかりと行ないたい。
サイズ
ITAKAZE SCIT-1000
実売価格:1,500円前後
問い合わせ先:support@scythe.co.jp
URL:http://www.scythe.co.jp/
imageサイズの「ITAKAZE」は、3.5インチHDD対応のHDDクーラーだ。10cmの大型ファンを採用しており、静音性と高い冷却能力を両立。クーラーの厚さも13.5mmと薄い
image image
複数のHDDを近接したシャドーベイに搭載すると、HDDの熱がうまく放出できず、HDD温度がどんどん上昇してしまい、トラブルの原因となる ケースにフロントファンが装着されている場合は、そのフロントファンからのエアが当たるようにHDDを搭載するとよい
HDD温度 46℃
HDD温度 35℃
サイズ ITAKAZEを装着する
image(1)HDD基板面にネジ止め
HDDの裏面に「ITAKAZE」を取り付け、付属のネジで固定する。ファンの電源コネクタがSerial ATAコネクタ側になるように向きを揃えて取り付ける
image
image(2)シャドーベイに装着
ITAKAZEを装着したHDDを、ケースのシャドーベイに取り付け、ネジで固定する。シャドーベイにレールがある場合など、取り付けられないケースもあるので事前に確認しておきたい
image
image(3)ファンコネクタを接続する
ファンコネクタを接続する。4ピンのペリフェラルコネクタへの変換ケーブルも付属するので、マザーボード上のコネクタに空きがない場合も装着に問題はない
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