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ATX電源頂上決戦 夏の陣
TEXT:長畑利博
ベンチマーク
電源出力に応じて2種類の環境を用意
 今回のテストでは、出力600W未満の製品をミドルレンジ、600W以上の製品をハイエンドクラスとし、テスト環境はクラスに応じてCPUとビデオカードを2種類用意している。

 600W未満の環境では、7月に価格改定が行なわれ、入手しやすくなったCore 2 Duo E8500 (3.16GHz)を選択。TDP 65Wと比較的電源に優しい。ビデオカードは1万円台で購入可能で、3Dグラフィックス性能も一定のレベルにあるGeForce 9600 GT搭載製品を選んだ。動作に6ピン電源が必要で、電源のテストに向いている点も選択理由だ。

 600W以上の環境では、クアッドコアを採用し、45nmプロセスで製造されTDPも130Wと高いCore 2 Extreme QX9650(3GHz)を使用した。ビデオカードは、最新ハイエンドGPUであるGeForce GTX 280搭載製品を使用。電源にPCI Express 8ピン+6ピンが必要で、電源への高い負荷は今回のテストに最適と判断した。そのほかのマザーボードやHDDなどは、同一の環境を用いている。

 テスト内容は、電源安定性の目安となる+12V出力の安定性、 快適さの基準となる静音性、そして消費電力の3項目。負荷テストにはベンチマークソフト「3DMark06 Build 110」をループモードで動作させながら、CPUに連続して負荷をかけることのできるCPU安定性テストツール「CPU Burn-in」を、600W未満の環境では一つ、600W以上の環境では三つ同時に起動して負荷をかけている。+12Vの計測環境については、別項に記載している。騒音については、電源本体の斜め後ろから約10cm離れた位置で計測している。消費電力は、Windows起動後、10分ほど放置したときのほぼ無負荷の状態とベンチマーク時の最高の数値をワットチェッカーで計測した。

 このほか、カタログ部で紹介している回路設計のよしあし、ケーブルの長さや本体サイズなどの組み立てやすさなどについても考慮を加えた上で、金銀レコメンドをセレクトしている。
600W以上 600W未満
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【検証環境】
CPU:Intel Core 2 Duo E8500(3.16GHz)、Core 2 Extreme QX9650(3GHz)
ビデオカード:AOpen Aeolus F96GT-WDC512X(NVIDIA GeForce 9600 GT)、GeForce GTX 280リファレンスカード
マザーボード:ASUSTeK P5K-E(P35+ICH9R)
メモリ:Patriot Memory PSD24G800KH(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2、CL=5)
HDD:日立GST Deskstar P7K500 HDP725050GLA360(Serial ATA 2.5、7,200rpm、250GB)
OS:Windows Vista Ultimate SP1
測定距離:電源本体から10cm、室温:33℃、暗騒音34.1dB
電圧変動グラフの見方
 今回のテストでは、マザーボードのATX24ピンおよびATX12Vコネクタの間にテスターを挟み込んで+12Vの電圧変化を計測している。テスターには三和電気計器製のデジタルマルチメータリスト 「PC20」を2台用い、別売りのUSB接続ケーブルとソフトウェアを使うことで、電圧の変化をグラフとして取り込んだ。今回はベンチマーク開始から約1,000秒間の電圧変化を各製品のカタログに掲載している。

 グラフでは、青いラインがCPU側の供給電力であるATX12Vから、赤いラインがマザーボード側のATX24ピンコネクタから取得したデータだ。縦軸は電圧の変化を、横軸は時間の経過を示している。負荷時に電圧が変化すれば、各機器に提供される電圧にばらつきがあることになる。山の発生間隔が短ければ、電圧を安定させる能力が不足しているということになる。
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ベンチマークソフトで負荷をかけながら、ATX12VとATX24ピンのメインコネクタで、出力電圧の変動を1,000秒にわたって計測している
消費電力の差は小さく静音性も各製品とも高いレベル
 消費電力を見てみると、全体的にはアイドル時の消費電力はGIGABYTE ODIN GT GE-S800A-D1が突出して高いほかは、エバーグリーン パワグリEG-400PGとがやや高めなくらいで、そこまで極端な差は表われていない。高負荷時の消費電力は、600W未満クラスでは玄人志向 KRPW-V560W、Enermax PRO82+ EPR425AWT、サイズ CoRE PoWER 2 プラグイン 400Wの3製品が小さめだ。一方600W以上のクラスでは、ZIPPY Zippy-660W HU2、スカイテック EVOLUTION ATX650W、XIGMATEK NRP-MC751の3製品が小さい。なかでも、ZIPPY Zippy-660W HU2は、ほかの製品と比べて高負荷時の消費電力が低めになっていることが目立つ。

 カタログに掲載した電圧変化の安定性では、600W未満の製品の中ではThermaltake Toughpower QFan 500W、玄人志向 KRPW-V560Wの2製品が、電圧の上下のブレが最小限に抑えられている。600W以上の製品では、ZIPPY Zippy-660W HU2、Seasonic M12 SS-700HMの2製品がよい結果だ。前者では、とくにATX12Vでの安定性の高さを評価したい。後者はほかのグラフと比べると、全体的にムラがなく安定している。

 今回取り上げた製品には、国産の105℃品コンデンサをウリにして、品質の高さをアピールした製品が多い。しかし、今回のテストの結果は、むしろ回路設計のよしあしに左右されるようだ。こうした品質面が結果につながっている製品としては、ZIPPY Zippy-660W HU2、Thermaltake Toughpower QFan 500Wが挙げられるだろう。またコストを重視した内部部品を使っていても、製造メーカーの経験値がうまく活かされることで、玄人志向 KRPW-V560Wのように一定の安定性と価格面を両立させた製品もある。

 騒音レベルについては、すでに市場に出回っている電源の多くが静音対応をうたっているだけあって、今回の結果でも大きな差は見られない。その中でも、あえて静音性の高いものをピックアップするなら、Thermaltake Toughpower QFan 500W、エバーグリーン パワグリ EG-400PGが挙げられるだろう。これらの製品は、耳を近付けても音はほとんど分からない。次いでサイズ CoRE PoWER 2 プラグイン 400W、玄人志向 KRPW-V560W、Corsair Memory CMPSU-450VX、Seasonic M12 SS-700HMの4製品もかなり静音性が高く、一般的には、十分静音性が高いと言えるレベルだ。Antec EarthWatts EA-650とZIPPY Zippy-660W HU2は、やや風切り音が目立つ印象だった。

 電源の設置スペースは、本体のサイズがそれほど大きくは変わらないため、スペック表だけを参考にしてしまいがちだ。しかし、その数値は、プラグインケーブルのプラグ部分の奥行きなどは考慮されていない。

 さらに、とくに大型のPCケース内部では、5インチベイとシャドーベイが離れた位置にあり、Serial ATAやペリフェラルといったドライブ用電源ケーブルの構成や長さによっては配線できないこともある。今回の製品の中で比較的配線がしやすいと感じたのは、Thermaltake Toughpower QFan 500W、Antec EarthWatts EA-650、スカイテック EVOLUTION ATX650Wだった。とくにEVOLUTION ATX650Wは、Serial ATAのコネクタ数が10基と多く、HDDをたくさん増設したいユーザーには向いている製品と言えるだろう。
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