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64bit Vista完全導入ガイド
64bit環境でのメモリ使いこなし術 大容量メモリで作業を快適に!
TEXT:橋本新義
メモリの買い方のポイントは、コストパフォーマンスにあり
 次は、ここまで紹介した基本を踏まえて、購入時に注目すべきポイントをいくつか紹介したい。まずは容量に関してだが、予算の許す中で、コストパフォーマンスのよいものを購入するのが基本となる。

 自作PC用で一般的なPC2-6400 DDR2 SDRAMはこの1年で価格が大きく下落しているが、この価格変動は1GBと2GBの製品を中心に起こったため、それ以外の容量の製品は相対的にコストパフォーマンスが悪くなっている。64bit版Vista用PCでは2GB×2枚の4GB構成がお勧めだ。予算があるなら2GB×4枚の8GB構成にも挑戦したい。

 また購入前には、自分のマザーボードで使用可能なメモリの種類と規格を確認しておくことが重要だ。万が一マザーボード側と異なった規格のメモリを購入してしまうと使えなくなってしまう。くれぐれも注意したい。
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 なお、動作クロックやCLは、高速な規格はそれ以下の低速規格でも動作可能だ(互換性がある)。たとえば、マザーボード側がPC2-5300(667MHz)まで対応する場合、PC2-6400(800MHz)のメモリを装着してもPC2-5300で動作する。そのため、基本的には高速なものを購入するのがよい。とくに現在、PC2-6400メモリはそれより低速であるPC2-5300製品よりも安価なことが多い。なお、CL値はPC2-6400ではオーバークロック品を除き、ほとんどCL5となっているため、あまり気にする必要はないだろう。

 もう一点注意したいのが、マザーボードがデュアルチャンネル動作(2枚のメモリを組み合わせて動作させ、データ転送速度を向上させる動作)に対応している場合だ。デュアルチャンネルの場合、対となるメモリの信号タイミングがシビアになるため、相性問題が発生しやすい。そこで予算が許す場合は、最初から2枚組で販売されている、デュアルチャンネル用のブランド品メモリの購入をお勧めしたい。また、増設の際は、もともと使っていたメモリと同じブランドの製品を購入するか、あるいは高品質なブランド品メモリを購入するのが安全だ。
imageデュアルチャンネル用に購入する際には、ブランド品メモリの2枚組製品がお勧めだ。テスト時に得られる細かな電気的特性を合わせているため、安心して使える
 そして、重要な点としては、前述したノーブランド品とブランド品、オーバークロック品の差(=価格と信頼性の差)が挙げられる。同じスペックの製品でも、ノーブランド品とブランド品の間では、価格差が3、4倍になる場合もあるからだ。この価格差は、チップの種類や基板の品質だけでなく、動作テストにかかるコストも含まれる。基本的には、ノーブランド品→ブランド品→オーバークロックメモリの順に厳密なテストが行なわれており、この順に価格と信頼性が上がる。

 この中でオーバークロックメモリは非常に価格が高く、その性格上、初心者にはお勧めしにくい。そのため、実質的にはブランド品とノーブランド品の二者から選ぶことになる。この選び方がメモリ購入のキモであり、ユーザーごとのノウハウや条件によってさまざまになるのだが、筆者がお勧めしたいのが、ブランド品の中でも比較的価格が安く、メーカー保証の付いたタイプの製品を購入すること。具体的なブランドとしては、UMAXやCFD Elixir製品などが挙げられる。これらのブランドは価格がノーブランド品に近く、さらに販売代理店からのサポートも受けられるため、PCパーツショップでも主力商品やお勧め商品として扱っているところが多い。

 また、最近はメモリ用のクーラーも販売されている。高クロック動作のメモリは発熱もそれなりに大きいため、オーバークロック動作時やエアフローが不利なPCケースなどでは、効力を発揮する。ただし、最近は最初からクーラーを装着したブランド品メモリが多く登場しているため、ノーブランド品のメモリにヒートシンクを足すと、こうしたブランド品のほうが安くなることもある。コストパフォーマンスの見きわめが重要だ。
imageメモリクーラーは一定の効果はあるが、定格動作時での必要性はあまり高くない。購入時には、メモリ本体に対してのコストパフォーマンスも考慮したい
メモリ購入時の強い味方、相性保証とは
image安価で人気が高いノーブランド品メモリだが、ブランド品などに比べると初期不良や相性問題(PCが起動しなくなった・エラーが多発するなど)が発生しやすい。ここで心強い味方がショップの「相性保証」だ。これは、追加料金(多くは数百円と手頃)を支払うことで、購入したメモリに相性問題が起こった場合、パーツショップで製品の交換やほかの製品の差額購入などが可能になるというもの。手頃な価格でトラブルが避けられるため、可能な限り付けておくことをお勧めする。
大容量メモリでベンチマーク結果は向上するか?
 では実際に大容量のメモリを搭載した場合に、性能はどの程度向上するのだろうか。今回はこの点を確認すべく、いくつかのベンチマークを実行してみた。

 なお、先に紹介したい注意点が一つある。それは、32bit版のアプリケーションは基本的に(64bit版Vistaで実行しても)2GBまでのメモリしか使えないという点だ。Photoshop CS3などいくつかのアプリは、特例的に2GB以上(最大で4GB)のメモリを割り当て可能だが、基本的に2GB以上のメモリを単一のアプリで使うには、アプリも64bitに対応する必要がある。

 Shade 8.5 Professionalは64bit版を利用し、64bit版でのみ実行可能な(=実行時の占有メモリが2GB以上となる)「shadeonline_rex_x64」をレンダリングした。

 また、32bitアプリの性能を見るため、PCMark05も実行している。さらに前述したPhotoshop CS3でも性能を測定した。使用メモリ量の割り当てを最大(2GB搭載時は1,646MB。それ以上は3,255MB)に設定している。測定は、アクションを使い、3,888×2,592ドットのRAW画像を標準パラメータで現像し、ドット数を4倍(縦横それぞれのドット数を2倍)に変換。さらにスポンジ→水彩画→粒状フィルムと3種のフィルタ処理を行ない、所要時間を測定した。

 結果としては、Shade 8.5 Professionalでは予想どおり非常に高い効果が得られており、基本的にメモリを増加すると着実に速度が増す(とくに仮想メモリのスワップの可否にかかわる容量を超えると、一気に速度が上がる)ことが分かる。

 一方、PCMark05はほぼ結果が変わらない。32bitアプリケーションでは、複数を同時に実行しない限り、メモリを使い切れない傾向がある。Memoryは4GB時だけ大きな落ち込みを見せているが、この原因は不明だ。複数回測定しても同じ傾向を見せている。

 Photoshop CS3では、メモリ割り当て容量が変わる2GBと4GBでは高速化がなされるものの、4GBと8GBでは変わらないという、理論どおりの結果となっている。

 まとめると、単に大容量にすれば性能が向上するというわけではないが、メモリに見合ったデータを扱う64bitアプリではしっかりとした効力を発揮すると言えそうだ。
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【検証環境】
CPU:Intel Core 2 Duo E6550(2.33GHz)
マザーボード:MSI P35Neo2-FI(Intel P35+ICH9)
メモリ:CFD Elixir D2U800CQ-2GLZJ(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB)
ビデオカード:NVIDIA GeForce 8800 GTリファレンスカード
HDD:Seagate Barracuda 7200.8 ST3400832AS(Serial ATA、7,200rpm、400GB)
OS:Windows Vista Ultimate(64bit)
不良メモリの判別方法
 メモリの購入や増設後に遭遇しやすいのが、相性問題など、メモリに起因するエラーだ。実際の現象としては、重症の場合はPC全体(BIOS)が起動しなくなり、軽度の場合は、突然Windowsやアプリケーションがハングアップしたり、Windowsのブルースクリーンで停止したりするといった症状となるが、実はやっかいなことに、こうした現象は電源ユニットの出力低下やマザーボードのコンデンサの劣化、ドライバファイルの破損といったほかの原因でも似た症例が出てしまうため、原因がメモリだと特定するのが難しい。

 そうした際に役立つのが、メモリのテストを専門に行なうツールだ。代表的なタイトルは、フリーソフトのMemtest86+や、Vistaに収録されている「Windowsメモリ診断ツール」などがある(コントロールパネル→システムとメンテナンス→管理ツール→メモリ診断ツールで実行)。

 可能であればメモリの装着時にこうしたツールを使い、あらかじめメモリのチェックを実行しておくことをお勧めする。
image筆者が購入したメモリをMemtest86+でテストしたところ、多数のエラー(画面下半分の赤い背景の文字)が発生。初期不良の典型的な例だ
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