その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:橋本新義 | |||||||||||||||
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64bit版Vistaの最大の特徴は、4GB以上の大容量メモリへの対応だ。ここでは、この特徴の技術的解説と、現状のPC用メモリ購入ポイントなどを含めて紹介しよう。 | |||||||||||||||
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昨今のDDR2 SDRAMの大幅な価格の下落により、ここ数カ月で自作PCのメインメモリの基準値は2GBで当然、4GBもめずらしくなくなってきた。これにより注目されるようになってきたのが、64bit版Windows Vistaの特徴である「4GB以上のメモリを搭載しても、すべての容量が使える」だ。 実は32bit版VistaやXPでは、4GBのメインメモリを搭載していても、OSの制限により、上限が3~3.5GB前後になってしまうのだ。これは32bit版Windowsの制限(後述)と、動作するPCが備える、拡張カード(や各種コントローラチップ)の制御システム「メモリマップドI/O」に起因する。これは、CPUなどが拡張カードにアクセスする際に、仮想的にメインメモリと同じものとして扱う(=同じアドレス空間を割り当てる)ことで、柔軟な拡張性を得るものだ。 この際、拡張カードのメモリアドレスは、OSがアクセスできるメモリの領域内で割り当てられるため、メインメモリがその上限より大幅に少ない場合は問題は起こらない。 しかし、メインメモリを4GB搭載した場合、32bit OSでは「最大4GBしかメモリ容量の管理ができない」という制限により、4GB以上のメインメモリを搭載しても、拡張カードに必要なメモリ分が引かれてしまうのだ(そうしないと拡張カードが使えない)。 拡張カードに必要なメモリ容量は、拡張カード(やコントローラチップ)の種類や数によって異なるが、2008年の時点でメモリが減少する典型的な例は、大容量メモリを搭載したビデオカードを複数搭載する場合(とくにSLIやCrossFireといった、マルチGPU構成)だ。たとえば、GeForce 8800 GTX搭載ビデオカード(メモリ768MB)をSLIで使うと、使用可能メモリは約3GBにまで減少する。丸々1GB分が使えなくなるわけだ。 対して64bit版Vistaでは、Home Basicでも8GB、Home Premiumでは16GB、BusinessとUltimateは128GB以上のメモリ管理が可能となっており、4GBメモリを搭載すれば、ちゃんと4GBのメモリが使用できる。 ただしこの問題は、OSだけでなくハードウェア側の制限もある。代表的なものは、コラムで紹介したマザーボードのチップセット側の制限や、BIOSの「Memory Remap Feature」機能(拡張カードの使用するメモリを強制的に4GB以上のアドレスに割り当てる機能)の可否だ。しかしここ1、2年のPCパーツにおいては、こうしたハードウェア側の制限より、32bit版Windowsの制限に当たる確率のほうがはるかに大きい。 いずれにせよ、PCで4GB以上のメモリの容量を活かすためには、64bit版OSを導入するのが基本となる。せっかく購入したメモリが実は無意味だった……というような事態を避けるためにも、大容量メモリ搭載PCでは、64bit版OSの導入をお勧めしたい。 |
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32bit版VistaでGeForce 8800 GTXのSLI構成を組むと、4GBメモリを搭載しても使用可能容量が3GBにまで減ることも…… | |||||||||||||||
32bit OSにおけるメモリ容量の割り振り | |||||||||||||||
メモリマップドI/Oの基本的な考え方。共通した(論理)メモリアドレス空間を、メインメモリ(物理メモリ)と拡張カードのメモリが共有する | |||||||||||||||
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次に、PC用メモリを購入する際に必要となる基本的な知識と、実際にメモリを選ぶにあたってのポイントを見ていこう。メモリの購入の際に大きなポイントとなるのは、メモリのスペック(仕様)とブランド(と価格)の違いだ。まずは、PC用のメモリで基本となるスペックから説明しよう。細かい部分を挙げればきりがないのだが、代表的なものは以下の4項目となる。 1.メモリの種類と形状 2.メモリの動作クロック 3.メモリの容量 4.CL値 まず重要なのは、1.の種類と形状だ。現在の自作PC(マザーボード)では、「DDR2 SDRAM」と呼ばれる種類のメモリが基本となっている。最新の高級なマザーボードでは、より動作クロックが高速な「DDR3 SDRAM」を使う製品もある、また少し古いPCでは、「DDR SDRAM」を使う製品が多い。 形状としては、PC用として一般的な、細長い形状をした「DIMM」と呼ばれるタイプのほかに、主にノートPCや超小型ベアボーンなどに使われる、「SO-DIMM」や「Micro DIMM」といったものがある。 2.の動作クロックは、文字どおり、メモリの動作するクロックの速さだ。メモリの種類ごとに数種類のクロックがあり、基本的には数字が大きいほど高速だ。なお、規格上の問題から、動作クロックは「メモリチップの呼称」と「モジュールとしての呼称」の2種類がある。DDR2で代表的なものは、533MHz動作の「DDR2-533=PC2-4200」、667MHz動作の「DDR2-667=PC2-5300」、800MHz動作の「DDR2-800=PC2-6400」の3種類だ。 3.の容量は、そのままメモリの記録容量を示す。メモリの基本となるスペックだ。 4.のCL値とは、メモリの「アクセスタイミング」と呼ばれる、速度を示す要素の一つ。アクセスタイミングとは、チップセット側がデータの読み出し(書き込み)を要求してから、メモリが応答するまでの待ち時間を表わすものだ。基本的に待ち時間の表現なので、数値(単位はクロック数になる)が少なければ少ないほど高速になる。CL値は「CASレイテンシ」の略で、メモリのアクセスタイミングの中で、もっとも代表的な値である。 そして、スペックとならんで(ある意味ではそれ以上に)重要な要素は、ブランド(メーカー)の違いだ。これは値段と信頼性に関係している。安価だが相対的に信頼性がそこそこのノーブランド品と、信頼性の高いメーカー製品、さらに非常に高価だが、定格を超えたクロックで動作するオーバークロックメモリの3種類に分けられる。同じスペックのメモリでも、メーカーによって大きく値段が異なるので、購入時は悩みどころでもある。 |
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特定のブランドを持たないメモリ。バルクメモリとも呼ばれる。メリットはブランド品に比べて非常に安価な点だが、製造時のテストなどは最小限しか実施されないため、初期不良品や相性問題の発生率が相対的に高いというデメリットもある。また、保証はショップ側のもののみが基本となる | |||||||||||||||
チップの刻印はモジュールメーカーが行なうため、どこのメモリチップが使われているのか分かりにくい | |||||||||||||||
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バッファローやアイ・オー・データ機器などの周辺機器メーカーや、SamsungやHynixといったメモリチップの大手ブランドの製品だ。ノーブランド品に比べて高価だが、厳密な動作テストが行なわれている。また、化粧箱に入った「リテール品」では、ショップの保証に加えて、メーカーからの保証が受けられる | |||||||||||||||
最近では海外メモリメーカーのブランド品も多く出回っている。CFD Elixir、UMAXなどが代表的だ | |||||||||||||||
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メモリチップをテスト段階で選別し、厳密なテストを実行することで、一般的なメモリのスペックより高速な動作をメーカーが保証するという、高価だが非常に高性能な製品だ。性能だけでなく、品質の面でもブランド品以上の実力を持つ。性能に応じてさまざまなスペックがあるため、製品の種類が多いのも特徴だ | |||||||||||||||
海外メーカー製品が多いのも特徴だ。代表的なメーカーには、Corsair MemoryやCrucialなどがある | |||||||||||||||
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発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
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