その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:宮崎真一 | ||||||||||||||
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チップセットが標準でRAIDをサポートするようになって久しい。しかし、RAIDはまだまだ一般的ではなく、どうすれば利用できるか分からない人もいるのではないだろうか。ここではRAIDの仕組とその種別について解説を行なっていこう。 | ||||||||||||||
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RAIDとは、Redundant Arrays of Inexpensive Disksの略。複数のドライブで一つのボリュームを構成する技術(OSからはRAIDでまとめられた複数のドライブが1台に見える)のことを指す。なかでも利用頻度が高いのがRAID 0/1だ。 RAID 0はストライピングとも呼ばれ、データを複数のドライブに分散して書き込むため、パフォーマンスが向上する。たとえば“A1A2B1B2”というデータを2台のRAID 0を構築したドライブに書き込む場合、1台のドライブに“A1B1”を、もう1台のドライブに“A2B2”を割り振る。すると1台のドライブに“A1A2B1B2”を書き込むよりも早く完了する。そのため、下記グラフが示すように、パフォーマンスは1台のときよりも向上する。 RAID 1はミラーリングと呼ばれ、同じデータを複数のドライブに同時に書き込む。つまり、予備のデータを設け、片方に問題が生じたときにもデータを復旧できるのである。この場合、先の例と同じ“A1A2B1B2”というデータを2台で構成されたRAID 1のドライブに書き込む場合、どちらのドライブにも“A1A2B1B2”というデータが書き込まれる。しかし、グラフを見ても分かるとおり、パフォーマンスが犠牲となってしまう。そのため、RAID 0とRAID 1を4台のドライブで同時に利用するものがRAID 0+1もしくはRAID 1+0となる(両者は障害に対する耐久性が異なる)。 さらに、最近サポートするチップセットが増えてきたのがRAID 5。3台以上のドライブに対して誤り訂正符号(以下、パリティ)をデータに加えて書き込む方式で、RAID 0と同じくデータを分散して書き込むため、RAID 1に比べアクセスが速く、パフォーマンスと安全性の両立を図った動作モードである。たとえば、“A1A2B1B2”というデータなら、A1A2からAp、B1B2からBpというパリティを生成し、1台目のHDDに“A1”、2台目に“A2”、3台目に“Ap”、再び1台目に“B1”、2台目に“B2”というように3台のドライブにデータを分散記録していく。これにより3台のドライブのうち1台が故障した場合、残る2台に残るデータとパリティから(たとえばA2が失われたとしてもA1とApからA2のデータが)復元できる。ただし、パリティを計算する手順が増えるため、データの記録速度は遅くなる傾向がある。 |
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RAIDを使用するにあたり、BIOSでモードを“RAID”に設定する必要がある。ASUSTeKのP5B Deluxeを例に挙げると、まず「IDE Configuration」のサブメニューにある「Configure SATA As 」の項目を“RAID”に変更する。すると、システム起動中にRAIDのBOOTROM画面が現われるので、[Ctrl]+[I]キーを押して設定画面に移る。すると、RAIDボリュームの作成、消去などが行なえる画面が表示されるので、ここからボリューム作成画面に入り、構築したいRAIDのモード(RAID 0/1/5など)を適宜選択した後に再起動すれば、RAIDボリュームが作成される。VistaではICHのRAIDドライバは標準で搭載されているため、インストール時にドライバを用意する必要はない。そのままOSのインストールを行なえば、先ほど作成したRAIDドライブが1ボリュームとして表示されるはずだ。ICHシリーズの場合は、その後はRAIDボリュームを管理するために、Intel Matrix Storage Managerを導入しておくほうがよいだろう。 | ||||||||||||||
(1)BIOSでSerial ATAのモードを「RAID」に変更する。BOOTROMを設定できるマザーボードでシステムドライブとして利用するならEnable(有効)に | ||||||||||||||
(2)システム起動中にRAIDのBOOTROM画面が表示される。そこで[Ctrl]+[I]キーを押すことでメインメニュー画面に移行できる | ||||||||||||||
(3)「Create RAID Volume」を選択すると、RAIDボリュームを作成できる。消去やRAIDドライブでないHDDのリセットも行なえる | ||||||||||||||
(4)RAID Levelでは構築したものと同じRAIDを選択。RAID 0などではStripe Sizeを設定する必要があるが、基本的に最大サイズを指定すればよい | ||||||||||||||
(5)IntelのICH9Rなどでは複数のRAIDボリュームを作成可能なMatrix RAID機能をサポートしており、RAID 0とRAID 1の二つのボリュームの作成もできる | ||||||||||||||
(6)最後にメインメニューから「Exit」を選択。あとはOSのインストールを行なうわけだが、Windows Vistaではドライバを用意する必要はない | ||||||||||||||
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RAID 1およびRAID 5では、1台のHDDが故障してもデータの復旧が可能になっている。Intelチップセットの場合、先ほどのIntel Matrix Storage Managerを導入しておけば、RAID 1では、1台のドライブが故障を起こした場合にはDgratedモードで起動し、新しいHDDを接続すると自動的にRAIDボリュームの再構築が開始される仕組だ。RAID 5でも、RAIDを構築した3台のドライブのうち1台を取り外して別のマシンでフォーマットを行ない、再び接続し直して故障したドライブを新しいドライブに交換した状況にしてみると、OS起動と同時にデータの復旧が始まった。HDDの容量にもよるが、いずれも復旧作業にはかなりの時間を要する。復旧作業中でも、ほかのアプリケーションの利用はできるが、大きくパフォーマンスが低下する。応答がなくなるケースも発生するので、復旧中はほかのことを行なわないほうがよいだろう。 | ||||||||||||||
RAID 1構成の状態で片方のHDDで障害が起き、HDDを認識していない状態。この画面を見たら、HDDを交換してやればよい | ||||||||||||||
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HDDが故障したのを模して1台をフォーマットしたところRAIDボリュームの劣化と表示され、再構築が自動で開始された | ||||||||||||||
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RAID 5では1台のドライブが故障しても、残っているデータから自動でIntel Matrix Storage Managerにより復旧が行なわれる | ||||||||||||||
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