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TEXT:Ta 152H-1 | |||||||||||||||
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PCの電源の基本的な回路構成は20年以上昔のオリジナルのPC/ATから現在まで変わらず、「フォワードコンバータタイプのスイッチング電源」である。しかし、外形、サイズ、コネクタ、出力容量、出力構成といった部分はPCの発達に対応して変化している。さらに電気製品に対する電磁環境規格や安全規格も以前と比べて強化されており、こちらに対応するためにも変化している。 デスクトップPCのフォームファクター仕様「ATX」では、電源の仕様を定めている。これがATX電源だ。ATX電源はそれまで流通していたPC用電源のデファクトスタンダードにDC3.3V出力を加え、ATX12Vの電源コネクタを使いやすく安全な角型コネクタとした。ATXの仕様や設計ガイドは強制されていないが、少なくとも外形、コネクタの形状、そして入力および出力の定格といったものはこれらを満たしていないと、一般的なPCのマザーボードやケースに適合した電源にはならない。電源出力がDC12V、DC-12V、DC5V、DC-5V、DC3.3Vの5種類なのはATX仕様制定当時、マザーボードが必要とする電圧の大半がこの値でまかなえたから。その後DC-5Vは用途がなくなり仕様からは外れた。 PCのシステム構成が進化するにつれマザーボードが必要とする電圧値の種類は増えたが、電源ユニットの出力を複雑化させるのではなくて、マザーボード上にオンボードレギュレータと呼ぶ電源(回路)を搭載して、電源ユニットから供給される電力をそれぞれの回路が必要とする電圧に変換して供給している。この方法ならマザーボードに供給する電源の電圧値は単一で構わないのだが、過去のシステムとの互換性のため多出力構成を維持している。電源まわりを専用設計にできるノートPCなどはマザーボードに供給する電源の電圧値は単一である。 |
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Pentium 4が市場投入されたときにCPU用電源にはDC12Vを使うことが設計ガイドとして示された。従来のATX電源仕様ではDC12Vが不足するのでCPU専用にDC12Vを供給する電源系統とコネクタを追加したATX12V電源仕様を定めた。それまで電源はATX仕様の中にすべて書かれていたが、電源についての記述が増加してきたため、ATX12VについてはA
TX仕様書とは別にATX/ATX12V Power Supply Design Guide によって規定された。 ATX以外にもCFX12V、LFX12V、SFX12V、TFX12Vといったフォームファクターの電源も定められているが、これらとATX12Vとの大きな違いは出力容量と筐体サイズであり、出力電圧やコネクタなどには互換性があるので、最新のPC電源の設計ガイドはフォームファクター別ではなく、Power Supply Design Guide for Desktop Platform Form Factors(PDF)として一つにまとめられている。ただ、ATX12Vの古い仕様に準拠した電源は、コネクタ形状などは現在のマザーボードにも適合するが、出力仕様が適合しない場合も多い。新しいシステムにはなるべく新しい電源を使ったほうがよいだろう。 |
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電源内部コネクタの種類 | |||||||||||||||
ATX2.2 メインコネクタ マザーボードに電力を供給するコネクタ。以前は20ピンが標準だったが消費電力の増加に伴い、EPS12Vから流用する形で24ピンが規定された。スタンバイ用の電源や、メモリやチップセット、拡張カードの電源はここから供給される |
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ATX12Vコネクタ CPU用のDC12Vを供給するコネクタ。電気的にはメインコネクタとは独立したDC12Vの出力系統を使うように定められている。最近ではCPUの消費電力の増加に伴い、EPS12V準拠の8ピンタイプを採用した電源もある |
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4ピンペリフェラルコネクタ 光学ドライブやHDDへの電力供給に使う4ピンのコネクタ。DC12VとDC5Vが1本ずつで、残り2本はグラウンドライン。シンプルな形状であるが、安いコネクタの中には扱いにくいものもある |
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Serial ATA電源コネクタ Serial ATAでは従来の4ピンペリフェラルコネクタとは別に電源コネクタ規格を定めた。DC3.3Vのラインが追加されたが、大半のHDDは従来製品との互換性のためDC5VとDC12Vで動作している |
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PCI Express電源コネクタ PCI Expressのビデオカード用電源コネクタ。当初は6ピンのみだったが、CPU以上の消費電力となったハイエンドグラフィックスチップに対応するため8ピンタイプも規定されている |
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FDDコネクタ 現在はあまり使われない、FDD用の一回り小さい4ピンコネクタ。使用する電線もほかの電源系統とは異なり細いものになっているので、大出力のデバイスを接続するのには適さない |
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