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TEXT:清水理史 | ||||||||||||||||
多様化する | ||||||||||||||||
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単なるインフラから、サービスを楽しむための環境へ。11n、PLCなどの新技術、Apple TVやPS3などの新デバイス、さらには新しいオンラインコンテンツの登場など、ネットワークを取り巻く環境は大きく変化しつつある。本特集では最新技術やトレンドを紹介しつつ、ユーザーが“楽しめる”ネットワークをどう整備すればよいのかを探っていこう。 | ||||||||||||||||
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ネットワークを利用する家電やゲーム機の登場、PCと家電を融合させるメディアプレイヤーへの注目、さらにはインターネット上で提供されるサービスの高機能化などによって、家庭内のPCや家電を接続するためのLAN環境が再び大きく注目され始めている。 これまでの家庭内LANは、インターネットに接続するための“配線”的な役割しかになっていなかったため、単に「つながりさえすればよい」と考えられることが多かった。しかし、今後は家庭内の機器同士を相互に接続し、そこにコンテンツを流通させるために欠かせないインフラとなる。インターネット上のサービスも映像を中心としたリッチなものへと移行しつつあり、より高度なネットワーク環境が求められているわけだ。 具体的にネットワーク環境がどう変化しつつあるのかと言うと、インフラ系では大きく二つのトピックが挙げられる。 一つは無線LANの高速化だ。正式規格前のドラフト版製品がすでに発売されているが、2008年には次世代の無線LANとして注目されている「IEEE802.11n」の策定が終わり、電波法の大幅な改正も予定されている。これにより、無線LANを利用した場合でも実効で100Mbpsの通信が実現可能になることが期待されている。 もう一つのトピックは「PLC」(電力線通信)の登場だ。2006年末に松下電器産業からHD-PLCという方式を採用した国内初の高速PLC製品が発売され、電力線とコンセントを利用したネットワークの構築が可能になった。今まで困難だった階をまたぐLAN配線も、コンセントにアダプタをつなぐだけで手軽に行なえるようになったのだ。 従来の有線LANも、マザーボードの搭載ポートの大半が「1000BASE-T」になるなど速度的には大きく前進したが、イーサネットケーブルの引き回しは「美観を損ねる」、「めんどう」という印象をユーザーに与えていた。それがネットワーク家電や各種サービスの普及を妨げていた原因でもあったわけだが、11nやPLCの登場によって、このような状況が改善されつつあるわけだ。 |
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飛躍的に進化したインフラ、製品、サービス | ||||||||||||||||
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こうした通信環境の改善に伴って、ネットワークの利用を前提とした製品やサービスも続々と登場しつつある。 もっとも最近の例で言えば、アップルジャパンが発売を開始した「Apple TV」が挙げられるだろう。PCのコンテンツを家庭用のテレビで楽しむメディアプレイヤーだが、通信に11nを利用することで、iTunesライブラリを高速に転送したり、H.264の高品質な映像のストリーミング再生を実現したりしている。 一方、インターネット上のサービスも、「YouTube」や「ニコニコ動画」などのように、映像を中心としたコミュニケーションが普及しつつある。また、家庭用ゲーム機などもオンラインを前提としたゲームやサービスが数多く存在する。 要するに、もはや回線が速いのは当たり前で、これからは家庭内のネットワークの性能も十分でなければ、最新の機器やサービスを快適に利用できないということなのだ。 |
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PCのネットワーク環境もWindows Vistaの登場によって大きく変化しつつある。Vistaには「Windows Rally」と呼ばれるネットワーク機器向けの接続技術が搭載されており、「Windows Connect Now」によって無線LANの接続設定が簡単にできるようになっていたり、「PnP-X」(Plug&Play Extentions)によって接続されたネットワーク機器を手軽に発見できたり、家庭内のネットワーク機器の接続状況を視覚的に表現するネットワークマップを作成できたりする。インフラ、サービス、プラットフォームと、あらゆる面でネットワークの革命が始まったと言っても過言ではないだろう。 | ||||||||||||||||
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より設定が手軽になったWindows Vistaの「ネットワークと共有センター」。接続設定やセキュリティ設定を統合的に管理できる | ||||||||||||||||
Windows Rallyが実現するテクノロジ | ||||||||||||||||
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