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Vista時代のネットワーク設定極めワザ
TEXT:清水理史
ネットワークの未来
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これからのネットワークはどのように進化していくのだろうか? 家庭内の環境だけでなく、定額制のブロードバンドワイヤレス通信サービスやWiMAXなどを含めたWAN環境の将来についても考えてみよう。
無線LANとPLCで家庭内LANは完成形へ
 おそらくネットワークの理想的な姿は、誰もがネットワークの存在を意識せずに、さまざまな機器の連係やオンラインサービスを利用できるようになることだろう。そういった意味では、現在の家庭内LANは理想的な姿まであと一歩というところまで来ている。たとえば、PLCの登場で、コンセントにアダプタをつなぐだけでネットワークを構築できるようになったことは、数年前では考えられなかった画期的なことだと言える。

 こうしたネットワークの理想的な姿の実現には、無線LANの進化も一役買っている。これまでの無線LANは、絶対的な速度の遅さや干渉の問題から、その用途や利用環境が限られていた。たとえば、デジタル放送のような膨大な情報量の映像伝送を考慮すると実効で100Mbpsを超える通信が不可欠となる。さらに、日本の密接した住宅事情では、隣接するアクセスポイントとの干渉が避けられない。このような用途には、従来の無線LANを使うのは難しかった。

 しかし、IEEE802.11nの登場と占有帯域の40MHzへの拡張によって、速度面での問題はクリアされつつある。さらに、干渉の問題も5.6GHz(W56)の解放によって解決のめどが立った。これらの課題がクリアされたことで、今後は、さらに無線LANの利用が進むはずだ。

 もちろん、無線LANだけでは家庭内の環境をすべてカバーし切れない可能性もある。しかし、前述したPLCを併用すれば、地下などにもネットワーク環境を構築することができる。いずれかの方式が覇者になるというわけではなく、用途によってさまざまな形態を組み合わせるのが、将来的な家庭内LANの完成形となるだろう。
HSDPA 定額制データ通信サービス
 イー・モバイルの「EMモバイルブロードバンド」は、下り最大3.6Mbps、上り最大384kbpsのHSDPA規格を利用するデータ通信サービス。3月31日のサービス開始から間もないこともあり、通信エリアは東京23区内が中心ながら、6月末までに国道16号線の内側がカバーされる予定。月額5,980円でPC接続を含む高速データ通信環境が手に入るとあって注目を集めている。
imageWindows Mobile 5.0 for Pocket PC日本語版を搭載した携帯通信端末「EM・ONE」。4.1型ASV液晶(800×480ドット)や、IEEE802.11b/g無線LAN、Bluetooth、miniSDカードスロットも装備。開発はシャープ
今後の課題はWAN環境 FONやWiMAXなどに注目
 ベースとなる技術が出揃った印象があるLAN環境に対して、WAN環境についてはまだ充実しているとは言い難い印象だ。

 もちろん、何の進歩もないわけではない。イー・モバイルがHSDPA規格を利用した下り最大3.6Mbps、上り最大384kbpsの定額制インターネット接続サービス(月額5,980円)を開始し、自宅などに設置した無線LANのアクセスポイントを解放し、会員同士で共有する「FON」というプロジェクトも国内で開始された。後者は2007年4月時点で国内のアクセスポイントが1万カ所を突破するなど、広がりを見せている。

 ただし、イー・モバイルのサービスは現状のサービスエリアが東京都23区に限られ、FONについても、プロバイダによっては回線を第三者に開放することを禁止している場合があり、今後の普及には課題も残っている。

 今後、WAN環境向けのサービスとしては本命とも言われるモバイルWiMAX(IEEE802.16e)の登場が控えている。1ユーザーあたり20Mbpsを超える速度が予定されており、2007年後半から2008年には製品が登場する予定だ。とくにIntelはモバイルWiMAXの取り組みに熱心で、現在の無線LAN内蔵PCと同じように、モバイルWiMAXを内蔵したPCを提供するための新チップの開発を進めている。

 現時点では、国内ではWiMAXにどの周波数帯を割り当て、どれくらいの事業者で周波数帯を分け合うかなどは決まっていないため、サービスの提供はまだ先となるが、近い将来には現状のADSLと同等の速度でのブロードバンド通信がモバイルでも利用可能になると予想されている。

 ただし、その頃には携帯電話サービスの発展系である3.9Gや4Gなどの次世代サービスの登場も見込まれており、ワイヤレスブロードバンドは過酷な競争の時代に入ると思われる。

 もちろん、利用者にとって選択肢が増えるのは歓迎すべきことだが、実際に数十Mbpsクラスの通信をモバイルで利用できるようになるのは、もう少し先の話となりそうだ。
FON ユーザー参加型公衆無線LAN
 「FON」は、スペインのベンチャー企業によって開始されたユーザー参加型の公衆無線LANプロジェクトだ。サービスにはいくつかの形態があるが、基本的には自宅のネットワークに専用のアクセスポイントを設置することで、自分の無線LANを解放する代わりに、ほかの人が解放している無線LANを利用することができる(Linusと呼ばれる形態)。国内も開始からわずかな期間で1万を超える利用者を獲得するなど、すでに高い注目を集めているサービスとなっている。
imageFONで利用する専用アクセスポイント「La Fonera」。Webからの申し込みか、一部ショップの店頭などで購入できる
imageFONの利用には会員登録が必要。FONマップを利用して、現在登録されているアクセスポイントを検索することもできる
さらなる拡充が期待できる家電ベースのサービス

 一方、サービス系では家電分野のネットワーク利用がさらに加速することが予想される。たとえば、家庭用テレビのポータルである「AcTVila(アクトビラ)」のサービス提供が2007年2月から開始されたが、現状の静止画とテキストベースによるサービスから、将来的には映像配信サービスも提供予定となっている。現状、インターネットを利用した映像配信サービスは専用のSTBを利用した形態となっているが、テレビで直接ストリーミングを楽しんだり、映像コンテンツをダウンロード購入できたりする時代もそう遠くはないというわけだ。

 このようなリビングを舞台としたネットワーク家電の覇権争いは今後さらに激しくなることが予想されている。さらに、ゲーム機を用いたさまざまなサービスの提供、そしてPCのリビングへの進出も徐々に進んでいる。ゲーム機やPCで提供されるコンテンツも、ネットワーク帯域の拡大によって、今後は映像や3D中心のものへと大きく変貌していくことだろう。

 このほか、いわゆる白物家電のネットワーク化にも可能性はある。エアコンや冷蔵庫がネットワークにつながっても、その使いみちをどうするかは問題だが、この辺りは「卵が先か鶏が先か」という議論にも似ている。これらのネットワーク対応が進めば、後から思いもよらないネットワーク家電が登場することもあり得るだろう。

 いずれにせよ、インフラに関してはもう数年もすれば、LAN、WANともにかなり整備が進むことが予想される。あとは整備されたネットワークとデバイスやサービスをいかに組み合わせ、どのように活用していくかという応用の問題になる。今後、驚くような使い方が登場してくることを期待したい。

WiMAX Intelが進めるWiMAX
image WiMAXの業界標準化団体であるWiMAX Forumの中心メンバーでもあるIntelは、WiMAXの普及に欠かせない存在だ。すでにWiMAX向けのチップを供給しているが、2007年中にWiMAX対応外付けデバイスの出荷を予定している。さらに2008年には、PCや各種デバイスへの内蔵、2009年以降はグローバルローミングに対応した製品の出荷も予定している。ノートPCへの標準搭載によって無線LANの普及が進んだことを考えると、WiMAXの普及も期待できそうだ。
用語解説
 
HSDPA
3.5Gと呼ばれる高速パケット伝送技術。下り最大14.4Mbpsの通信を実現する規格だが、カテゴリーによって速度が異なる。イー・モバイルが採用した方式は下りの最大が3.6Mbps
3.9G/4G
次世代の携帯電話通信方式。3.9GはSuper3Gとも呼ばれる現状の方式を拡張する技術で、下り最大100Mbpsを実現可能。4Gはさらに次の世代の技術で、より広い周波数帯域を利用し、最大1Gbpsの通信が目指されている
AcTVila
テレビポータルサービスが提供するテレビ向けのポータルサービス。インターネット接続可能なテレビで情報提供や映像配信などのサービスが提供される
STB
セットトップボックスの略。映像配信サービスなどを受信するための専用端末
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