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顔であり骨格であるPCケース／後悔しないケース選びのツボ

その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

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PCケース11製品大検証

※側面写真の赤の点線は標準的ATXサイズを表わしています。

TEXT：長畑利博

組み立てやすく冷却性能も高いスタンダードな製品

ディラック

CRYPTO DIR-CAX-B

実売価格：10,000円前後

問い合わせ先：03-5298-3880
URL：http://www.dirac.co.jp/

SPECIFICATION
本体カラー：ブラック
電源：なし
ベイ： 5インチベイ×5、3.5インチベイ×2、シャドーベイ×3
標準搭載ファン： 12cm角×1（前面）、12cm角×1（背面）
フロント端子：USB×2、IEEE1394（6ピン）×1、ヘッドホン、マイク
サイズ（W×D×H）：200×485×465mm
重量：8.9kg

精度：■■■■■■■ 7

基本的な精度は十分。面取りなどもきちんと処理してある。サイドパネルのかみ合わせもよく、実用上、まず問題はないだろう

剛性：■■■■■■■■ 8

シャーシは厚めの鋼板を使用したがっしりとした作り。サイドカバーの厚みも十分で、多少手荒く扱っても問題のないレベルだ

メンテナンス性：■■■■■■■ 8

Centurion 534同様スタンダードな構成であるため、組み立てやパーツ交換、電源の取り付けなどは行ないやすい。スクリューレスで各パーツが取り付け可能な点も便利だ

　本製品は1万円前後という価格ながら、組み立てやすさと拡張性、冷却性能を両立させたバランスのよいケースだ。とくに組み立てのしやすさを重視した設計で、5インチベイの取り付けはネジなしで固定可能なレバーロック方式を採用、HDDも同様にネジなしで固定できる仕様となっている。

　拡張カードの固定もほかの製品でも採用が進んでいるプラスチック固定具が採用されており、こちらもカードの固定にネジは不要で、取り付け・取り外しとも簡単に行なえる。

　基本的なレイアウトはCenturion 534とほぼ同じだが、フロントパネルのデザインと冷却ファンの仕様が異なる。フロントパネルはプラスチック製でブラックを基調とした実用性重視のデザインだが、スイッチまわりなどには質感の高いアルミパーツが使われており、なかなか高級感もある。また、ケース内への吸気はフロントの下部分から行なうスタンダードな仕様となっている。拡張性については5インチベイが5個、3.5インチベイが2個、シャドーベイが3個と、内部構造は変わらないものの外部ベイを増やした仕様となっている。

　Centurion 534ではケースファンが1個のみだったのに対して、本製品では本体背面と前面に12cm角ファンが1個ずつ用意されている。ファンの回転数も違いがあり、本製品では1,800rpmの高速回転モデルが搭載されているのに対して、Centurion 534では1,200rpmのモデルが搭載されていた。このためケース内のエアフローは良好な部類に入る。一方で、やはり風切り音は目立つ。これに関しては静音ファンへの交換などのカスタマイズにより対処することは可能だろう。なお、筐体の剛性の高さなどについてもCenturion 534と同様、がっしりとした作りとなっている。