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今度は後悔しない! 一つ上のATXケース選び
TEXT : 鈴木雅暢、長畑利博
顔であり骨格であるPCケース
 PCケースは、われわれが常にその外観を目にするPCの「顔」であるとともに、マザーボードやドライブ類などのPCパーツを格納、固定する「骨格」でもある。それだけにPCケースの仕様や能力がPC全体に与える影響は大きく、拡張性、メンテナンス性、静音性、冷却性能といった、PCの使い勝手や快適さを大きく左右する。

 たとえば、HDDや光学ドライブを何台まで搭載できるかはケースのドライブベイの種類と数によって決まるし、マザーボードへのアクセスのしやすさ、作業のしやすさといったメンテナンス性も、重さ、大きさ、ドライブベイの形状といったケースの仕様が直接影響する。これらは、パーツのアップグレードを頻繁に行なうなら重要な要素と言える。

 さらに使い勝手の面で大きいのが、冷却性能と静音性だ。ケース内の温度はPCの寿命に大きくかかわってくるため、とくに冷却は重要な要素だが、最近では静音に対する要求が高まっており、CPUやGPUなど各熱源の冷却装置を静音化するには、ケースの効率的なエアフローが求められるようになっている。

 PCケースは、日々製造技術が進化する半導体パーツと違って、フォームファクターに変化がない限り、長期にわたって利用することが可能なロングライフパーツだ。その一方、簡単に処分できないパーツにもなっている。後悔しないよう、納得してよいものを選びたい。そして、よいものにはそれなりの対価が必要だ。本特集では、1~2万円のレンジから厳選した11製品を紹介し、比較検証する。製品選びの参考にしてほしい。
PCケースの役割を再確認
(1)各種パーツを合理的に配置し、使いやすくする
パーツをバラバラに接続したのでは扱いにくいし、設置スペースもムダが大きい。1カ所にまとめて固定する外装が必要だ
(2)ホコリやアクシデントからパーツを守る
PCパーツは物理的にも電気的にもデリケートな存在だ。ホコリからパーツを保護するという意味でも、PCケースは欠かすことができない
(3)エアフローを確保し、確実に放熱する
PCパーツは熱に弱く、冷却が必須だ。冷却を確実に行なうには、ケースによってPC全体のエアフローを確保する必要がある
(4)電磁波から人体を守る
電源ユニットなどの電気回路は人体に悪影響のある電磁波の発生源だ。金属カバーを持つケースなら、電磁波をある程度吸収してくれる
昔買ったケースはここがダメだった!
後悔しないケース選びのツボ
TEXT:鈴木雅暢
気に入って買ったケースだったはずなのに、使っているうちに不満が募るというのはよくあること。失敗を繰り返さないために、後悔しがちなポイントを振り返ってみよう。
1. ビビリ音がする
HDDや光学ドライブなど回転機構を持ったパーツは自らの回転で振動する。シャーシの剛性が足りなかったり、ドライブの固定が甘かったりすると、シャーシがドライブの振動を吸収できずに振動し、低音でビリビリと響く、なんとも言えない耳障りなビビリ音が発生してしまう。剛性の判断は個体差があるが、シャーシの材質と板厚が目安になる。スチールで1mm前後、アルミなら1.2mm以上は欲しいところだ。シャドーベイに吸振ゴムなどが装備されていればベター。もちろん固定もしっかり行なおう。
image確実にパーツを固定する
耳障りなビビリ音の原因はHDDなどのドライブとシャーシの共振。できればシャーシの剛性は自分で触って確かめたい
2. 熱がこもりやすい
Pentium 4やPentium D、Athlon 64 FXなど、最近のCPUの消費電力は、PentiumIIIなど一昔前のCPUの2倍以上。発熱も膨大で、ケースのエアフローもより高いレベルが求められている。冷却を強化するにはファンを装着するのが手っ取り早いが、装着するためのスペースやネジ穴が用意されていなければ話にならない。前面/背面に搭載できる(搭載している)ファンのサイズと数を忘れずにチェックしたい。数は2基以上、そして標準的な8cm角だけでなく、9cm角や12cm角のファンも使用できるとベターだ。
imageファンの取り付けは可能か
ファンは標準で搭載されていなくともネジ穴が用意されていれば追加できる。最低でも2基搭載できる余裕がほしい
3. 作業中に手を切ってしまった
シャーシのエッジで作業中に手を切って、血だらけになってしまった・・・なんて経験がある方は、失礼ながらよほど安物ケースだったのだろう。激安ケースの中には、スチールの切断面の面取り処理がされていないものが存在した。最近の製品で、5,000円以上のケースならまず問題になることはないだろう。また、安物のシャーシでよくある事例としては、拡張スロットなどの穴をあけてあるだけのもの(自分で押し出して破り取る必要がある)。使ってみるとフニャフニャですぐ曲がってしまうなんてことがある。
imageフチは面取りされているか
最近は少なくなったが、激安のケースの中には金属を切りっぱなしで面取りがされていないシャーシも存在する
普及しないBTXの現状
 BTXは、サイズやネジ穴の位置といった要素に加えて「放熱の効率化」をフォームファクター(ケースとマザーボードのレイアウトや電源コネクタの形状などを標準化したもの)に取り入れたことが大きな特徴だ。CPUや電源、ファンなどのレイアウトをフォームファクターレベルで最適化することで、高発熱のCPUを搭載したシステム全体をより効率よく、静かに冷却できるようになっている。

 ただ、従来のATXと互換性がないだけに、フォームファクターの置き換えは非常に時間がかかる。ケースメーカーとマザーボードメーカー、そしてユーザーニーズの足並みが揃うことが必要だが、現状ではその状況にない。しかも、Intelの次世代デスクトップPCの主力となるCore 2 Duoでは消費電力が大幅に下がることが分かっており、そうなるとBTXの存在意義が薄れてしまう。

 ATXケースやCPUクーラーの冷却効率や静音性が上昇していることもあり、よほど大きな変化がない限りATXを置き換えるのは難しそうだ。過去に存在したNLX(ライザーカードを前提とした横置き型PC向けフォームファクター)のようにニッチな存在で終わる可能性も十分ある。
4. 内部にアクセスしにくい
内部にアクセスするのに手間がかかるケースではメモリを増設するだけでも一苦労。昔ながらのコの字形でツメを合わせるのが苦労するようなケースはもちろん、サイドカバーを外す前にフロントマスクやトップカバーを外さなければいけないなど、妙な構造になっているケースはストレスがたまる。サイドカバーだけを外せるケースも、オーソドックスなスライド式だけでなく、スイングして開くタイプなどがある。後者の場合は、開くために広いスペースを必要とするので、それも考慮に入れて選びたい。
imageバラしやすいはメンテしやすい
LEDやスイッチなどのケーブルが接続されるフロントマスクを外さねば内部にアクセスできない製品は避けたいところだ
5. ベイの空きがない
HDDや光学ドライブが搭載できる数は、ケースのドライブベイの数で決まる。自作した当初は拡張などしないつもりでも、後からやはり不足を感じて増設したくなるというのはよくあることだ。最近はHDD静音ボックス、ファンコントローラ、フロント端子ユニット、ステータス表示用液晶、あるいは水冷ユニットなど、5インチベイを使うデバイスがどんどん増加しており、そのニーズが高くなっている。3.5インチベイやシャドーベイも兼ねることができるので、とくに5インチベイには余裕を持たせたい。
imageベイの数はカスタマイズ性を左右
5インチベイは、マウンタやHDD静音ボックスなどを使うことで3.5インチベイやシャドーベイの代わりに使える
6. 付属の電源が壊れた
かつて電源ユニットはケースに付属してくるのが一般的だったが、安価なケースの付属電源はやはり品質もそれなりで、簡単に壊れてしまったり、スペック以下の電力しか供給できなかったり、ということもあった。最近では、電源は別売りがトレンド。CPUの仕様が多様化した現在では、システムによって必要な電源容量は大きく異なるし、電源ユニット自体も個性的な製品が多くなっているため、自分で好きなものを選びたいというニーズは大きい。もちろん、現在でも電源付属ケースは販売されており、コスト面では有利だ。
image付属電源はスペックを要確認
電源付属モデルの電源ユニットがすべて粗悪なものというわけではないが、出力容量だけでなく、電源のメーカーと型番をチェックしよう
7. 光学ドライブのベゼル色が合わない
せっかくカッコいいケースを買ったのに、いざ完成させてみると、光学ドライブのベゼルと色が合わずイマイチ・・・なんて経験はないだろうか。色付きのベゼルを持つドライブも多数あるが、完璧に色を合わせるのは難しい。むしろ同じような色で微妙なトーンの差があるほうが、妙に気になってしまう。しかし、ケースのフロントマスクにドライブベイカバーがあれば、色の違いを気にしなくてすむ。ベイ一つ一つのカバーが個別に開閉するタイプとドアのように全体が開くタイプがある。
imageカラーコーディネイトも重要
このようなドライブベイカバーがあるケースなら、光学ドライブのベゼルとケースの色の違いなどを気にしなくてすむ
38℃シャーシとは?
 「38℃シャーシ」は、PrescottコアのPentium 4(Pentium Dにも対応)を冷却するためにIntelが用意したPCケースの設計ガイドラインだ。正式名称は「Chassis Air Guide Design Guide」(CAG)だが、「CPU周辺温度を38℃以下に保つことを推奨する」という内容から、インテル日本法人では「38℃シャーシ」という名前を公式に使っている。

 CAGにはRevision 1.0と1.1があり、1.0ではサイドカバーに直径最大6cmのパッシブダクト(ファンの付いていないダクト)を装備し、背面に8cm角の排気ファンを取り付けることを推奨している。1.1はよりハイエンドな構成を想定したもので、ダクト直径を最大8cm、背面ファンの口径を9.2cmに拡大するとともに、サイドカバーにビデオカード用の換気口を用意するよう記載されている。最近はこのCAG 1.0または1.1の影響でサイドダクトを持つ製品も多いが、必ずしもCAGに完全準拠した形ではなく、ダクトにもファンを付けるなど独自にアレンジした形で対応している製品も多い。
image背面に12cm角ファンを装備し、サイドカバーに8cmを超えるパッシブダクトとビデオカード用の換気口を設けたケース。これならCAG 1.1の仕様を完全に満たしていると言える
 
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