高さ45mmの薄型ファンレスクーラー
- トップフロー
- 12cm角ファン搭載可能
- 取り付けやすさ
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- 冷却性
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- 静音性
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- Prolimatech
- Samuel 17
- 実売価格:3,700円前後

この薄さにしてはしっかりと冷えるファンレスCPUクーラーで、Mini-ITXマザーボードなどに向いた設計となっている。12cm角ファンを搭載することが可能で、トップフローを活かして周囲のパーツの冷却もカバーすることができる。固定具は裏からネジ止めする必要があるのでめんどうではあるが、小さく、軽いので、マザーボードをケースに入れる前なら、作業性は悪くない。

CPUソケットに合った金具を本体にネジ止めした後、マザー裏から長めのネジで固定する。分かりやすいが、やや荒っぽくはある
Specification 対応CPUソケット:LGA775/1156/1366、Socket AM2/AM3●ファン回転数:-●サイズ(W×D×H):120×120×45.1mm●重量:410g
お手頃価格の高性能クーラー
- サイドフロー
- 12cm角
- PWM
- 取り付けやすさ
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- 冷却性
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- 静音性
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- オウルテック
- 無双(MUSOU)ver.III
- 実売価格:3,800円前後

このクラスのサイドフロータイプとしては、すべてにおいて平均点以上の性能を持つバランスのよい製品。固定具もリテールタイプで、幅広いソケットに対応している。搭載する12cm角ファンは最低速度が500rpmとなっており、アイドル時の静音性はとくに優秀だ。ほかと比べると軽量アルミフィンが少々安っぽくは感じるが、付属のクリップでもう1基12cm角ファンを取り付けることで性能を強化することができる。

ヒートパイプだけでなく、CPU設置部も銅製。付属グリスは国内メーカー製の高性能タイプとされている
Specification 対応CPUソケット:LGA775/1156/1366、Socket754/939/940/AM2/AM3●ファン回転数:500~1,650rpm●サイズ(W×D×H):125×106×153mm●重量:700g
可変PWMファン付属の大型クーラー
- サイドフロー
- 12cm角
- 可変PWM
- 取り付けやすさ
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- 冷却性
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- 静音性
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- サイズ
- 夜叉クーラー
- 実売価格:3,500円前後

山切りカットのギザギザしたフィンが特徴的なサイドフロータイプ。ファンは同社の「KAZE JYUNI 可変PWM」で、PWM対応ながら、ボリュームツマミで可変範囲の調整が可能となっている。固定具はリテールタイプだが、ピンを押し込むにはファンを一度外す必要がある。それでもこの大きさの製品としてはかなり楽な部類に入るはずだ。この製品に限ったわけではないが、作業中にフィンで手をケガしないようには注意したい。

ボリュームツマミはPWMの可変範囲を調整するためのもの。CPUや用途に合わせて、より冷やしたいときは上げておく、といった使い方ができる
Specification 対応CPUソケット:LGA775/1156/1366、Socket754/939/940/AM2/AM3●ファン回転数:470~1,900rpm(範囲手動可変)●サイズ(W×D×H):130×108×158mm●重量:848g
【問い合わせ先】
Prolimatech:support@scythe.co.jp(サイズ)/ http://www.prolimatech.com/
オウルテック:046-236-3522 / http://www.owltech.co.jp/
サイズ:support@scythe.co.jp / http://www.scythe.co.jp/
注目のCPUクーラーを一挙検証!
いずれも性能は十分だがアレンジしたくなるものも
ここでは、このコーナーで紹介したCPUクーラーを同環境で比較してみよう。なお、今回はケースに入れずにバラック状態で計測していることをご了承いただきたい。 この中で、文句なく静音性と冷却性能の両方で優れているのは「Archon」だ。定評のある同社のヒートシンクに大型静音14cmファンのセットは申し分なし。値段はそれなりだが、CPUとの圧着方法も、他社製品にはない仕組で安心感がある。今回はこの製品をGold Recommendedとした。
次点としたのは「峰2」。高負荷時の温度はファンを装着した「SUPER MEGA」や「CAFA50」にかなわないが、静音性とコストの兼ね合いを見ての判断だ。大型ゆえの取り付けにくさは気になるが、SUPER MEGAは高価であり、CAFA50は動作音が大きい。ただ、CAFA50は付属のファンがやや高回転の固定速タイプなので、ファン交換前提のカスタマイズベースと考えるとかなり魅力的だ。
続いて「GAIA SD1283」や「Jing 静冷魂」、「無双(MUSOU)Ver.III」、「夜叉クーラー」辺りも捨て難いが、コストパフォーマンス的にJing 静冷魂はちょっと厳しいか。しかし、この製品にはほかにはないデザインやカスタマイズ性を備えている。
さて、「Samuel 17」はそのコンパクトさにしては健闘している。小型ケースで高性能CPUを使いたい場合には強力なパートナーとなりそうだ。最後に気になるのは「V6GT」である。PWM接続のデュアルファン構成で回転数も高めということで冷却能力は高いのだが、動作音がかなり大きい。価格もネックではあるが、これもファン交換で化ける製品と思われるので、製品コンセプトに魅力を感じたなら、チャレンジしてみるのはどうだろうか。
【検証環境】
CPU:Intel Core i7-875K(2.93GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7P55D-E LX(Intel P55+ ICH10R)、メモリ:Corsair Memory CMP4G X3M2A1600C8(PC3-12800 DDR3 SDRAM 2GB×2)、ビデオカード:GIGABYTE GV-N96TSL-512I(NVIDIA GeForce 9600 GT)、HDD:日立GST Deskstar 7K1000.B HDT721010SLA360(Serial ATA 2.5、7,200rpm、1TB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit 版、ファンレス製品に取り付けたファン:サイズ Gentle Typhoon 12cmモデル D1225C12B4AP-14(1,450rpm、回転速度固定)
【検証内容】
動作音は各CPUクーラーから約10cmの距離で測定。アイドル時:OCCT Perestroika 3.1.0終了後15分の値、高負荷時:OCCT Perestroika 3.1.0を15分実行した際の最大値。暗騒音:31dB、室温:25℃。