続々と現われる各社のIntel 6シリーズマザー
Sandy Bridgeが登場する数カ月前から、それに対応するIntel 6シリーズチップセットを搭載したマザーの情報が少しずつ公開されており、現時点ではかなり詳細な部分まで明らかになっている。それを見ると、各社の力の入れようはそうとうなもので、Sandy Bridgeへの期待の大きさがうかがい知れる。
これらIntel 6シリーズ搭載のマザーボードに共通して見られる傾向の一つが、前のページでも取り上げたUEFIの採用だ(現時点で非搭載のメーカーもある)。GUIによるセットアップのほかに、UEFIをサポートしたWindows 7 64bit版などと合わせて利用することで、OSの起動高速化やGPTパーティションのドライブからシステムを起動できるといったメリットもある。また、現行世代のマザーよりもUSB 3.0およびSerial ATA 3.0ポートの搭載数が増えたりと、大小の発展が垣間見られるほか、電源部の強化や独自機能の改良などといった目新しい要素もある。Sandy Bridge発売前に予習しておこう。
ASUSTeK
デジタルVRMを強力プッシュ 先進性際立つラインナップ
ASUSTeKのIntel P67/H67搭載マザーは、全モデルでUEFI(EFI BIOS)を採用。主力のIntel P67モデルはすべてデジタル制御のVRM「DIGI+VRM」を搭載するなど設計の先進性が際立つ。USB 3.0ピンヘッダの実装もあり、新機能盛りだくさんだ。
プレミアム仕様のR.O.G.系ニューカマー
- Intel P67
- USB 3.0×10 ※
- SATA 3.0×4
- MaximusIV Extreme

※2基はピンヘッダで実装
プレミアムブランドのR.O.G.シリーズから早くも登場したIntel P67搭載マザー。OCを最重視したExtremeモデルらしく、電源部は究極とも言える構成でいかにもOC耐性が高そうだ。PCI Express 2.0 x16スロットを4本(うち2本は8レーン動作)にPCI Express 2.0 x4スロットを備えるなど拡張スロットはハイエンド構成。さらにUSB 3.0ハブコントローラの実装により、10基ものUSB 3.0ポートを装備する。R.O.G.ならではの詳細なOC設定&便利な機能も健在だ。
プレミアモデルならではの豪華な装備に惚れる!

CPUの電源部は、デジタルVRM+プロードライザ+メタルパッケージのMOSFETを採用した豪華な構成で、8+3フェーズ構成の回路を実装する。強力なOC耐性を期待できる

VIAのUSB 3.0ハブコントローラ「VL810」を2チップ搭載。3個のルネサス エレクトロニクス製USB 3.0コントローラと合わせて、合計10基のUSB 3.0ポートを利用できる

広帯域ワークステーション向けモデル
- Intel P67
- USB 3.0×2
- SATA 3.0×4
- P8P67 WS Revolution

PCIスロットがなく、拡張スロットはPCI Express 2.0オンリー。nForce 200を搭載し、その帯域を拡張している。計4本のx16スロットにより、3-wayまでのSLIおよびCrossFireXをサポートする。CPU用電源回路はデジタルVRM方式で16+2フェーズの構成だ。

USB 3.0用アクセサリ同梱のデラックスモデル
- Intel P67
- USB 3.0×4 ※
- SATA 3.0×4
- P8P67 Deluxe

※2基はピンヘッダで実装
Intel P67搭載のハイエンドモデル。デジタルVRMは16+2フェーズとゴージャス。PCI Expressブリッジの搭載でx16スロット(4レーン動作)を追加しているほか、USB 3.0ピンヘッダに挿して使える3.5インチベイアクセサリを同梱し、ユーザビリティに優れる。

贅沢装備なスタンダードモデルの新基準
- Intel P67
- USB 3.0×4 ※
- SATA 3.0×4
- P8P67

※2基はピンヘッダで実装
デジタルVRM採用の電源部は12+2フェーズと贅沢な構成。USB 3.0コントローラを2基搭載し、USB 3.0ポートを4基利用可能にしているほか、Bluetooth経由でスマートホンとのファイル同期などを行なえる「BT GO」を搭載するなど、機能も豊富だ。

バックパネルが充実した多機能microATX
- Intel H67
- USB 3.0×2
- SATA 3.0×2
- P8H67-M EVO

Sandy Bridgeの内蔵GPUコアの映像出力に対応するIntel H67チップセットを搭載した多機能なmicroATXマザーだ。ASMedia製USB 3.0コントローラを実装し、バックパネルには2基のUSB 3.0ポート、DisplayPort、HDMIのほか、eSATAポートなどを装備する。

各ユーティリティが統合された「AI Suite II」
ASUSTeKおなじみのユーティリティが統合された。Windows上からOC操作を行なえる「Turbo V EVO」、ファンを自在に制御する「Fan Xpert」、ボード各部の温度や電圧を監視する「ProbeII」など、これまでバラバラに提供されていたユーティリティを一つの「AI Suite II」として提供。インストールなどの手間が減っただけでなく、新しいインターフェースの採用で一覧性もよくなり、使い勝手がグッと増している。

これまでバラバラに提供されてきたユーティリティ類が「AI Suite II」として統合された。管理が格段にラクになり、使い勝手がさらによくなっている。実はX58/P55マザーでもR.O.G.ブランドの一部のモデルで先行して導入されていたが、R.O.G.以外の通常モデルでも使えるようになったわけだ