大容量HDDにデータをまとめる
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もったいないからと言って、旧型の低容量HDDを何台も接続したままにはしていないだろうか? 今やHDDは2TBでも1万円を切る時代。バックアップも兼ねて大容量ドライブにデータを集めれば、ドライブベイもスッキリ。動作音はもちろんのこと、風通しがよくなって、冷却性能もアップ。消費電力も下がるなど、メリットは大きい。
HDD同士の熱干渉も回避できる

2TBのHDDなら80GBや160GBといった一昔前のHDDのデータはいくらでも移行できる。HDDを減らすことで、相互の熱干渉も回避することができるのだ
静音化の限界を知る
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静音化と言ってもいろいろあるが、ファンの動作音というのは、冷却能力の裏返しとも言える。もしそれでも動作音が気になるというのであれば、そもそも熱源となっているパーツの性能が本当に必要なのかを考えてみよう。ビデオカードをオンボードグラフィックス機能でまかなえるならば、それだけで大きな静音化になる。
ダウングレードだって立派な静音化

CPUクーラーやビデオカード、ケースファンと騒音源はさまざまだが、既存の環境のままでなく、あえてダウングレードというのも一つの道である
静音化するならまず温度を測ろう
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ファンレス駆動などで静音化するのは、冷却性能に不安が残る。しかし、各パーツがどれくらいの温度になっているかが分かっていれば、安定動作の限界点を見付けることも可能であるし、静かで冷却性能の高いパーツを購入した際の達成感、満足感も違ってくる。温度計測にはいろいろな手段があるが、もっともカンタンなのは、マザーボード付属のユーティリティや、フリーソフトのHWM onitorなどを活用すること。温度以外に、各部の電圧やファンの回転速度などもチェックできるので状況が一目瞭然だ。
ソフトウェアで計測
ゲームプレイ時なども計測できるので、実践的に使える

HWMonitor 1.16の画面。各部の温度がリアルタイムでチェックできる。最大値と最小値のログが残るのが非常に便利だ
ハードウェアで計測
気になるところに気軽に貼り付け
- サイズ
- どこでも温度計2
- 実売価格:1,000円前後

温度センサー部分を任意の場所に貼り付ければ、温度を表示してくれる。各デバイスの内蔵センサーでは計測できない場所の温度を知りたい人にお勧めだ。ただし、ログなどは残せないので、確認は目視のみとなる。電源は内蔵ボタン電池のほかに、4ピンペリフェラル電源コネクタにも対応している。

どこを測って、どこで見るかは自分しだい。シンプルなので分かりやすいのが○
ケースファンを交換する
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静音化の定番その1。ケースファンが標準で付属しているケースはコストパフォーマンス的にうれしいところだが、実際の動作音は使ってみないと分からない。もしもうるさかったときは、静音性の高いファンに換装してしまおう。独自の大型ファンを搭載したケースの場合は換装が難しいこともあるので、ケース購入時に留意しておきたい。
低速・静音タイプのファンに交換

12cm角ファンなら製品も豊富。基本的に回転数が低いものは静かだが、風量が少ないので、冷却能力とのバランスが重要だ
コウモリの羽根形状で風量アップ
- Enermax
- MAGMA UCMA12
- 実売価格:2,000円前後

回転数1,500rpmの12cm角ファンで、静音性と風量のバランスのよい製品。羽根が外せるので掃除しやすく、耐久性も高い。
500rpmの超低速静音12cm角ファン
- サイズ
- Gentle Typhoon D1225C12B1AP-11
- 実売価格:1,800円前後

1,850rpmまでの各種ラインナップがある中で最低速のモデル。超低速でほぼ無音だが、独自形状ファンで風量を確保する。
回転速度を手軽にコントロール
- ZALMAN
FAN MATE 2 - 実売価格:1,800円前後

既存ファンをそのまま静音化
シンプルなボリューム式のファンコントローラ。回転数を下げ過ぎると、ファンが止まることもあるので注意したい。
CPUクーラーを交換する
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静音化の定番その2。CPU付属のリテールクーラーは、アイドル時は静かでも、高負荷時は動作音が大きいものが多い。小型から大型まで多彩なCPUクーラーが販売されているので、ケースに合った好みのものと交換するとよいだろう。ただ、大型ファン搭載のものは静かだが、取り付けにくいこともある。そこは性能とのトレードオフだ。
静音性重視の大型CPUクーラーに交換

冷却性能はもちろん、リテールクーラーとは段違いの静音性
大型CPUクーラーを活かすには、ケース側にも余裕が必要。ケースファンも含め、こうした点でもケースごとの差は現われる
14cmファン搭載の大胆デザイン
- サイズ
- グランド鎌クロス
- 実売価格:3,500円前後

クロスしたヒートパイプが特徴的な大型CPUクーラー。静音性、冷却性とも優れた製品で、取り付けはリテール方式。
さくらファン搭載のコンパクトモデル
- Thermaltake
- 桜扇 ISGC-100
- 実売価格:3,800円前後

桜の花びらを模したファンを搭載した、標準サイズのCPUクーラー。手頃なサイズながら、バランスの取れたお勧めモデル。

【検証環境】 CPU:Intel Core i7-870(2.93GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7P55D EVO(Intel P55)、メモリ:Corsair Memory CMX4GX3M2A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM 2GB×2)、SSD:OCZ Technology Vertex Turbo OCZSSD2-1VTXT120G(Serial ATA 2.5、MLC、120GB)、ビデオカード:MSI N465GTX Twin Frozr Ⅱ(NVIDIA GeForce GTX 465)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版
【測定条件】 暗騒音:36dB、室温:27℃、騒音測定距離:ファンから約5cm、アイドル時:OS起動から10分後の値、高負荷時:PCMark Vantage Build 102のCPU TestとGraphics Testを2回実行した際の値、いずれもバラック状態で計測
【問い合わせ先】
サイズ:support@scythe.co.jp
http://www.scythe.co.jp
Enermax:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
http://www.enermaxjapan.com
Thermaltake:info.jp@thermaltake.com(日本サーマルティク)
http://www.thermaltake.co.jp
ZALMAN:03-5215-5650(アスク)
http://www.zalman.co.kr/