コストパフォーマンスメモリランキング
ここでは、最新のDDR3 SDRAMのうち、コストパフォーマンスに優れる低価格な製品について見ていきたい。
今回は、現在パーツショップで人気の高いDDR3 SDRAMを5製品選び、Sandra 2010.SP2によるメモリ転送速度と実売価格をもとにして、ランキングを決めてみた。
Sandra 2010.SP2のメモリ転送速度は、単純に最高速度を測るテストで、モジュールの速度差がスコアに出やすく、容量差はほぼ出ない点に注意してほしい。なお、PC3-12800対応メモリはIntel XMPを使い、これに沿ったクロックで動作させている。

PC3-12800に対応した低価格DDR3 SDRAM
- お手頃価格の1,600MHz対応
- PC3-12800
- 2GB×2
- CL=9
- CFD販売
- CFD ELIXIR W3U1600HQ-2G
- 実売価格:9,500円前後

デスクトップPC向けハイコストパフォーマンスメモリの定番ブランドの雄、CFD Elixirの最新製品。高速なPC3-12800(DDR3-1600)に対応しながら、DDR3 SDRAM全体でも比較的安価なのが特徴となっている。また、XMP規格に対応しているため、対応マザーボードを使うことにより、簡単な設定で1,600MHz動作を実現できるのもポイントだ。

1,454MHz動作でのXMP設定も用意されている。1,600MHzではうまく動作しない場合などに試してみよう

高速駆動による発熱に対応できるよう、ヒートスプレッダを標準装備。ロゴ周辺にはファイアパターンが描かれている
4GB×2枚でこの価格を実現
- 8GB環境が手軽に!
- PC3-10600
- 4GB×2
- CL=9
- Team
- Elite TED38192M1333C9DC
- 実売価格:18,000円前後

4GB×2枚セットながら、手頃な価格で人気上昇中の製品。大容量メモリで問題になる細かなアクセスタイミングにも配慮されており、手軽に大容量を実現できるのが強みだ。

メモリチップには品質テストをパスした証として、同社ロゴが印刷されている
低発熱な55nmチップを採用
- 人気上昇中の低発熱メモリ
- PC3-10600
- 2GB×2
- CL=9
- UMAX Technologies
- Castor LoDDR3-4GB-1333
- 実売価格:9,000円前後

低価格メモリの定番ブランド、UMAXのDDR3 SDRAMの新モデル。低発熱な55nmプロセス製造のDRAMを使うことで、ヒートスプレッダなしでも安定した動作を実現している。

55nmプロセス製造の低発熱チップを搭載
2GB×4枚セットで流用も簡単
- PC3-12800
- 2GB×4
- CL=9
- Corsair Memory
- XMS3 CMX8GX3M4A1600C9
- 実売価格:27,000円前後

1,600MHz動作の4枚セット。XMPにも対応しており、手軽に速度と容量を両立できる。
信頼性の高さがウリの2GB×2枚セット
- PC3-10600
- 2GB×2
- CL=9
- Team
- Elite TED34096M1333HC9DC
- 実売価格:9,800円前後

高性能ヒートスプレッダを装備。信頼性の高さが魅力の2GB×2枚セット。
オーバークロックメモリランキング
続いて、速度を追求するユーザーに向けた、オーバークロック(OC)メモリのランキングを見てみよう。コストパフォーマンスメモリと同じく、現在注目されている新製品や、パーツショップで人気の5製品をセレクトし、Sandra 2010.SP2での速度と実売価格をもとにランキングを決定した。
OCメモリの動作はBIOSの設定が鍵となるが、今回の5製品はXMPによる設定でSandra 2010.SP2のテストをパスできたため、特別な設定変更は行なっていない(ただし、FireStix Inferno FSI1866D3K-T6Gは2枚組で使用)。基本的にクロック差=性能と見てよいので、あとは価格差をどう考えるかだ。

高いコストパフォーマンスのDDR3-2000対応モデル
- 高速、安定、低価格のお買い得品
- PC3-16000
- 2GB×2
- CL=9
- Kingston Technology
- HyperX KHX2000C9AD3T1K2/4GX
- 実売価格:15,000円前後

高品質なオーバークロックメモリとして知られている、HyperXシリーズの中核モデル。特徴は、PC3-16000(DDR3-2000)動作のOCメモリとしては、実売価格がとても安いこと。やや高めのPC3-12800(DDR3-1600)対応製品と並ぶほどの価格で購入できる。その上、設計や製造の質も高いため、OCだけでなく信頼性の高いメモリが欲しいユーザーにもオススメだ。

XMPの設定で、確実に2,000MHz動作が可能となるよう、安定したパラメータが選択されている

ヒートシンク部分は、天面にいくに従って細くなるように加工されている。凝った構造だ
放熱効果の高いヒートシンクを採用
- エアフロー重視のヒートシンクに注目
- PC3-17000
- 2GB×2
- CL=9
- AVANTIUM
- Extreme Series DDR3 CL9 Dual Channnel AED34G2133HC9DC
- 実売価格:18,000円前後

日本では新登場となるAVANTIUMブランドのOCメモリ。エルピーダメモリ製チップの選別品を採用し、2,133MHz動作を実現。価格もこのクラスでは比較的手頃な点も魅力。

ヒートシンクの穴は1枚板を折り曲げて作ることで、広い放熱面積を確保 している
オーバークロックメモリのエントリーモデル
- 上位モデル譲りの大型ヒートシンク
- PC3-12800
- 2GB×2
- CL=9
- Corsair Memory
- DOMINATOR CMP4GX3M2A1600C9
- 実売価格:14,000円前後

OCメモリのメジャー製品である、同社のDOMINATORシリーズのエントリーモデル。クロックは1,600MHzとOCメモリとしては低いが、その分価格が手頃。

基板に「アップグレードコネクタ」を搭載。対応アクセサリを接続できる
高性能クーラー付属 速度重視の高速メモリ
- PC3-19200
- 2GB×2
- CL=9
- G.Skill
- PIS F3-19200CL9D-4GBPIS
- 実売価格:29,000円前後

2,400MHz動作が可能な超高速OCメモリ。大型ヒートシンクに加え、冷却ファンも付属。
トリプルチャンネル向けのオーバークロックメモリ
- PC3-15000
- 2GB×3
- CL=9
- CFD販売
- FireStix Inferno FSI1866D3K-T6G
- 実売価格:25,000円前後

1,866MHz動作の3枚組。トリプルチャンネル環境での安定動作を追求した、高品質メモリ。
【問い合わせ先】
CFD販売:052-619-1560
URL:http://www.cfd.co.jp/
Team:03-6803-0103(Teamジャパン)
URL:http://www.teamgroup.com.tw/
UMAX Technologies:03-3768-1321(マスタードシード)
URL:http://www.umax.com/
Corsair Memory:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
URL:http://www.corsairmemory.com/
Kingston Technology:00531-88-0018
URL:http://www.kingston.com/japan/
AVANTIUM:sales@ocmemory.jp(OCMEMORY)
URL:http://www.avantium.com/
G.Skill:sales@ocmemory.jp(OCMEMORY)
URL:http://www.gskill.com/japan/
【検証環境】 CPU:Intel Core i5-750(2.66GHz)、マザーボード:ASUSTeK MaximusⅢ GENE(Intel P55)、システムHDD:Western Digital WD Caviar Blue WD7500AAKS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、750GB)、ビデオカード:ZOTAC GeForce 9600 GT Eco(GeForce 9600 GT)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版