高級
フォトレタッチなどで正確な色の再現性を求めるなら
- 24.1型ワイド
- WUXGA
- IPSパネル
三菱電機
Diamondcrysta Color RDT241WEX
実売価格:60,000円前後
問い合わせ先:03-3424-9298 URL:http://www.mitsubishielectric.co.jp/Specification
●最大表示解像度:1,920×1,200ドット
●応答速度:中間色域5ms
●輝度:70~380cd/m2
●コントラスト比:900:1
●視野角:水平178゚/垂直178゚
●スイベル:左右90゚
●チルト:上20゚/下4゚
●インターフェース:Dsub 15ピン×1、DVI-D(HDCP)×1
●本体サイズ(W×D×H):568×230.6×453.3mm
●重量:約7.8kg
プロフェッショナルユースにも堪える
IPSパネル採用の高画質モデル
三菱電機はプロフェッショナル向けの製品を「グラフィックモデル」と位置付けており、その中でもこのモデルはノングレアIPSパネルを採用した24.1型ワイド液晶ディスプレイだ。IPSパネルの強みは視野角の広さで、実際に真横に近い角度から見ても色度変位や輝度変化を感じにくい。なお、内部の信号処理は各色12bitで行なわれており、表示内容に合わせて8bitに落として出力している。これによって色再現性を高めているほか、なめらかな階調表現を実現している。
解像度は1,920×1,200ドット(WUXGA)で、1,920×1,080ドットのフルHDと比較すると120ドット分だけ縦に長い。画質調整機能が豊富で、たとえば色温度調整は9300/6500/5500/5000Kの4種類のプリセットが用意されているほか、4000~10000Kの間で100Kきざみでの調整も可能。簡易的なカラーマネジメントを行なうための専用ユーティリティソフトも無償配布されている。
HDMI端子はなし
Dsub 15ピンとDVI-Dのみで、HDMI端子は装備していない。PCのみとの接続を前提とした製品と言えるだろう
OSDの操作性は良好
液晶ディスプレイの右下にOSD操作用の各種ボタンが並んでいる。OSDも分かりやすくまとめられており、操作性はよい
目視で色調整ができるEASYCOLOR!3
測色器なしで色調整が行なえるユーティリティ「EASYCOLOR!3」が無償配布されている。目視ではあるが手軽に色調整ができるのはメリットだ
情報量豊富なOSD
グラフィックス用途向けのモデルということもあり、調整項目は豊富。黒レベルや画質をワンタッチで切り換えられる機能も用意している
主な画質補正項目
●ブライトネス:0~100%
●コントラスト:0~100%
●BLK SEL:ノーマル、カスタム
●色設定:USER 1、USER 2、USER 3、9300K、6500K、5500K、5000K、sRGB、色温度調整(4000~10000K、100きざみ)
●赤色:0~100%
●緑色:0~100%
●青色:0~100%
●ガンマ:2.4、2.2、1.8、Sカーブ、Cカーブ、オプション
採点:7
メリット:コストパフォーマンスの高いIPSパネル採用機
まだまだ高価なイメージの強いIPSパネルを採用した液晶ディスプレイだが、その中で実売価格6万円前後の本機の魅力は大きい。測色器なしで色調整を行なえるソフトを無償配布するなど、カラーマネジメントの入門機としても最適な存在だ。
デメリット:HDMI非搭載でマルチメディア用途には不向き
表示性能を重視したプロ向けのモデルで、HDMI端子や超解像技術などは搭載されていない。RAW現像やフォトレタッチなど、色再表現性を重視する用途なら文句なしにお勧めできるが、ホビーユース
なら別の選択肢もある。購入前に自分の用途を見きわめたい。
〔視野角テスト〕
広い視野角を持つIPSパネル
IPSの最大のアドバンテージは視野角の広さ。とくに左右方向は優秀で、色変化・輝度変化ともにごくわずか。ただし上下では若干輝度が低下している
自然な発色を実現
RGB各色ともに補正量はわずかで、標準設定でも、理想的なガンマカーブに近い特性を持っている。発色も自然でハデな色から落ち着いたトーンまで、しっかり再現されている。IPS方式としてはコントラストが高いのも特徴だ
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輝度の均一性は申し分なし
輝度は画面全体で均一化されている。周辺部でも大きな変化は見られず、今回チェックした製品ではもっとも優秀な結果となった。RGB各色の出力もバランスがよく、色ムラもほとんど感じられない