まとめ
価格によらず、自分の用途で納得のできるものを選ぼう
言ってしまうとケースの選択はその人の個性である。ただ、大は小を兼ねるというだけあって、高価なケースになるほど、さまざまなパーツを活用しやすいのは確か。それを把握した上で、欲しいケースに見合ったパーツ構成を選択すれば鬼に金棒である。拡張性や冷却面を多少犠牲にしてでも、小型のハイエンドゲーム機を作るというのも自作ならではの楽しみであり、それを否定するものではないが、そんなデメリットを理解できているかどうかでスタンスは変わってくるはず。後悔しない製品を買いたいものだ。
中核モデルでも用途の見きわめは大事
●万能に見えても得手不得手はある
●詰め込み過ぎは禁物
冷却重視、静音重視と多彩な製品が存在する中核クラスだが、本格的にハイエンド構成を考えると、高級クラスに比べてどこかに弱みは存在する。スペース的に大型ビデオカードが搭載できて、ドライブベイも一杯あっても、ギリギリまで詰め込むようではせっかくのエアフローを活かせない。可能なら、パーツ構成に合わせてファンの数や回転数を見直すくらいの手間はかけたい。
メーカーの売り文句を鵜呑みにせず、自分のパーツ構成での使いこなしを考えてみよう
高級モデルは憧れの製品だが……
●高級感・性能は申し分なし
●自分に扱える大きさかをよく確認
高級製品にもいろいろなタイプが存在するが、やはり実際に使ってみるとその作業性の高さや高級感、そして性能に感激する。その半面、大きく、重量があると「自分の部屋にはムリだな」と感じる方も多いだろう。ケースはどれもそうだが、とくにこのクラスはおいそれと買い換えるわけにはいかないはず。自分の環境に合っているかよく考えて購入したい。
ハイエンドパーツを心置きなく活かすなら、やはり高級ケース。詰め込んでも大丈夫だ
これでよいのか!? 現在主流のブラックメッシュケース
現在販売されているケースで圧倒的に多数を占めているのがブラックカラー。しかもミドルレンジ以下のクラスではフロントメッシュを採用したものがかなりの数に上る。カッコイイのは確かで、実際にはそれぞれに独自のギミックや使い勝手があるのだが、単にデザインだけで言えば、似たり寄ったりのものが多いのだ。逆に、それだけ中身で勝負していると言えなくもないのだが、製品に詳しい自作マニアならともかく、初心者が店頭で見たら個性的なケースに乏しいと思われても仕方のないところだろう。最近では内部までブラックで統一して高級感を出したものが増えているが、明るい色のケースが欲しいという人にとっては、選択肢がかなり狭くなっているのが実情だ。事実、貴重なホワイトカラーというだけで選ばれている製品もあり、ニーズは間違いなく存在している。
かつて多彩なカラーバリエーションのケースが大流行した時代もあったが、そこまでとは言わない。もう少し、女性でも素直に使えるようなデザインのケースが増えてほしいものである。
最近はやりのケースと言えばこんなスタイル
フルメッシュは冷却面では有利だが、店頭で似たような黒いケースばかり並んでいるのは今一つおもしろくない
絶滅危惧種!アイボリーケース
かつてはほとんどのケースがアイボリーだった。最近見かけなくなってしまったのは時代の流れか……
シルバーのアルミはちょっと高価
高めのアルミケースならシルバーモデルも多いが、お手頃なものも増えてほしいところである
スタイリッシュボディ
カッコイイけど、実際にはホコリが目立ちやすい。メンテナンスはこまめに行ないたい
LEDなどで光の演出
似てはいてもそれぞれに工夫がある。その違いをじっくり見きわめるのが自作の楽しさでもある