中核
コストパフォーマンスの高い高品質ケースが目白押し
余裕のある空間と大型ファンで安心の冷却性能
- ATX
- ブラック
Cooler Master
HAF 922
実売価格:20,000円前後
問い合わせ先:support@cm-industry.co.jp(CMインダストリー) URL:URL:http://www.coolermaster.co.jp/Specification
●付属電源:なし●ベイ:5インチ×5(5→3.5インチ変換アダプタ×1)、3.5インチシャドー×5●標準搭載ファン:20cm×1(前面)、12cm角×1(背面)、20cm×1(天板)●追加搭載可能ファン:12/14cm角×1(底面)、20cm×1(もしくは12cm角×2)(側面)●本体サイズ(W×D×H):253×563×502mm●重量:8.7kg
縦・横・奥行きと、余裕のある作り。前面と天板には20c mの大型静音ファンも備えるなど、高いバランスを誇る
大型静音ファンでメッシュパネルの弱点をカバー
天板部に加え、フロント下部にも20cmの大型ファンを装備。開口部の多いこのケースでうるさいと感じたら、まずはほかのパーツの動作音を見直そう
余裕を持たせたシャドーベイ
シャドーベイは五つと多くはないが、その分間隔に余裕があり、フロントファンのエアフローが活きる構造になっている。ツールフリーで着脱も楽だ
採点:9
メリット:クラス最大の内部空間
横幅、奥行きともに広く、作業性抜群。サイドパネルの出っ張りも想像以上に効果がある。加工のうまさゆえか、独特の剛性感があるのも魅力の一つだ。
デメリット:静音性は冷却性能とのトレードオフ
これだけ開口部が多いとさすがに内部からの音漏れは防げない。ただ、20cmファンの静音性は申し分なく、ケースそのものの静音性は高い。
複合パネルで静音性能を強化したホットスワップベイ搭載モデル
- ATX
- ブラック/ホワイト
ZALMAN
MS1000-HS2
実売価格:17,000円前後
問い合わせ先:03-5215-5650(アスク) URL:http://www.zalman.co.kr/Specification
●付属電源:なし●ベイ:5インチ×10(5インチ×3→3.5インチ×3変換アダプタ×2、5→3.5インチ変換アダプタ×1、3.5インチ×1→2.5インチ×2変換アダプタ×1)●標準搭載ファン:12cm角×1(背面)、12cm角×1(天板)、9cm角×1(ホットスワップベイ後部)●追加搭載可能ファン:12/14cm角×1(天板)12/14cm角×1(底面)、9cm角×1(ホットスワップベイ後部)●本体サイズ(W×D×H):200×560×500mm●重量:12kg
サイドパネルがパッキン構造で、防音性は十分。シャドーベイ裏のファンを外せば、長さ31cmの超大型ビデオカードも搭載可能ではある
3 基×2のホットスワップベイを標準搭載
シャドーベイはすべてリムーバブルケースいらずのホットスワップ対応。ケーブルさえ先に接続しておけば、ドライブ増設の際にケースを開ける必要はない
天板ファンで冷却能力アップも可能
天板には14cm角ファンを増設可能。付属の12cm角ファンはともに1,400rpmの一定速で、風量はそれなりにあるが、ケース前面側では音が気にならない
採点:8
メリット:使えるホットスワップベイと静音性
ホットスワップベイは本当に使いやすい。天板の開口部が大きいにもかかわらず、しっかりと内部の音を抑え込めており、静音性も十分である。
デメリット:奥行きにそれほど余裕はない
電源が大きいと、ケース底部でケーブルだまりができて狭さを実感する。内部ファンは回転数を上げるとかなりうるさいので、最小のままでよさそうだ。
HAF 922はこのクラスでは最高レベルの広さの内部空間を備え、前面メッシュタイプながらも、大型ファンによって冷却性能と静音性能の両立を目指したもの。MS1000-HS2は内部の広さこそそれほどでもないが、両サイドを密閉することで静音化を図った製品だ。それぞれ方向性は異なるが、ともに加工精度が高く、ケース全体の剛性などは高級モデルにも負けないものを備えている。
両モデルとも天板ファン配置やメンテナンスホールといった流行の構造を採用し、MS1000-HS2では、ホットスワップベイや2.5インチアダプタも搭載。いずれも満足度の高いお勧めの製品だ。
ココがポイント
剛性をカバーするパネルの工夫
金属パネルの厚みこそ高級モデルに劣っても、曲げ加工や複合パネルなど、工作精度では負けていない。2製品とも実に凝った作り
ココがポイント
ハイエンドにもない独自ギミック
HAF 922のサイドパネルは外側に出っ張った構造で、マザー背面のケーブル取り回しにもムリがない。現実的な使い勝手では高級モデル以上のものを持っている
MS1000-HS2のシャドーベイはすべてホットスワップ対応。背面で電源コネクタが束ねられており、4ピンペリフェラルコネクタ一つで3台のドライブをカバーできる
こんなパーツと組み合わせたい!
バランスのよいパーツ構成を目指す
ハイエンドビデオカードも搭載可能なケースであるが、節度を持ってあえて搭載パーツもミドルレンジに抑えることで、その冷却性能、静音性を味わう。コストパフォーマンス的なものもあるが、安心して長く使えるマシンとなるだろう。もちろん、ハイエンドパーツを使いたいけど、大型ケースを置くスペースはないという人にも応えてくれる。ただし、MS1000-HS2 のような静音向けケースでの過信は禁物。電源も適正な出力のものを選ぼう。
CPU
Core i7-860(2.93GHz)
実売価格:27,000円前後
ビデオカード
玄人志向
RH5770-E512HD/512
(ATI Radeon HD 5770)
実売価格:14,000円前後
ビデオカードもバランスを考えて
入るからと言って、超大型ビデオカードを使用すると、内部のエアフローも分断されてしまい、冷却効率は下がる。内部寸法をよく把握しよう
底部ファンの増設などは非現実的?
余裕のあるHAF 922でも、大型電源を搭載するとせっかくの底部ダクトが隠れることに。ファン増設は可能だが、現実的には難しくなることも