高級
何でもこなせる余裕の空間で静音と冷却を両立
配線・空調経路にこだわったExtended ATXフルタワー
- Extended ATX
- ブラック
Corsair Memory
CC700D
実売価格:33,000円前後
問い合わせ先:03-5812-5820(リンクスインターナショナル) URL:URL:http://www.corsair.com/Specification
●付属電源:なし●ベイ:5インチ×5、3.5インチシャドー×6(それぞれ2.5インチベイとしても使用可能)●標準搭載ファン:14cm角×1(背面)、14cm角×1(マザーボードベース下部)、14cm角×1(シャドーベイ)●追加搭載可能ファン:12cm角×3(天板)、12cm角×1(シャドーベイ)●本体サイズ(W×D×H):229×609×609mm●重量:約10kg
マザーと電源、ドライブ類のエアフローを分離した上で、配線の取り回しに徹底的にこだわった構造。とにかく広い!
底面から吸気し、各部個別にエアフローを構築
マザーボードとドライブベイのエアフローを分割。シャドーベイの熱はケース右サイドパネルとマザーベースの隙間を通り、ケース後方へと排気される
あらゆるマザーに対応する扱いやすいマザーベース
マザーボードベースは、大型のメンテナンスホールのほかにいくつかの穴があけられており、ケーブルを自由に引き回せる。microATXマザーにも対応する
採点:9
メリット:ケーブルの取り回し方は一見の価値アリ
静音性も特筆に値するが、ケーブルの取り回し方と、開放感抜群の内部空間にうっとり。ただ、裏配線はうまくまとめないと側板を閉めにくくなる。
デメリット:とにかく大きい!
その大きさが本製品の魅力につながっているのだが、購入前には一度実機を見ておこう。また、サイドパネルは平坦で、剛性を材質に頼り過ぎの感あり。
煙突型エアフローで素直な冷却を実現
- ATX
- シルバー/ブラック・アクリル窓付き/ブラック
SilverStone
Fortress SST-FT02
実売価格:25,000円前後
(※アクリル窓付きモデルは実売価格27,000円前後)
Specification
●付属電源:なし●ベイ:5インチ×5、3.5インチシャドー×5、2.5インチシャドー×1●標準搭載ファン:12cm角×1(天板)、18cm角×3(底面)●追加搭載可能ファン:なし●本体サイズ(W×D×H):212×616×497mm●重量:15.8kg
マザーボードの取り付け角度が90°違う特殊レイアウト。下から上へと自然なエアフローを構築している
底面を覆う3 連大型ファンと煙突効果で高効率冷却
3基の底面18cmファンは天板部のスイッチで2段階の回転数調節が可能。拡張カードが縦に配置されるため、エアフローを妨げない
天板部に各種インターフェースが配置される
天板にも排気用の12cm角ファンを装備。ディスプレイケーブルなど、ケーブルはすべて天板部に接続されるが、カバーで隠されてケース後方から引き出す
採点:9
メリット:大型ビデオカードを確実に冷やす
ビデオカードの冷却効果は突出。マルチGPU構成でも安心だろう。ダストフィルタなどもメンテナンス性が高く、満足のゆく仕上がりだ。
デメリット:電源ケーブルなどの長さに注意
構造上仕方ないが、奥行きはかなり長く、設置スペースには注意。電源とドライブの接続には延長ケーブルが必要になることも多いだろう。
両製品とも高級モデルだけあって、高い剛性と質感、広い内部空間を備えたものだ。CC700Dはエアフロー、配線ともにマザーボードベース背面を徹底的に活用した製品で、シャドーベイの中間にファンを備えるなど、各部の冷却と静音性にこだわった作り。ベースの奥行きは約40cmもあり、超大型ビデオカードも難なく収められるのは快感だ。対するFortress SST-FT02は、マザーボード設置部の特殊レイアウトで理想のエアフローを追求したもので、底部全面に18cm角ファンを3基標準搭載。外部インターフェースがすべて天板部に来るユニークな構造だが、ビデオカードの冷却性能はピカイチである。
ともにファンは多いものの、奥行きがあり、フロント側では動作音が聞こえにくくなるので、静音性も申し分なし。作業、設置スペースには要注意だが、使ってみる価値は十分にある製品だ。
ココがポイント
安物ではマネのできない高品質・高剛性
肉厚アルミの多用による重厚感はハイエンドモデルの特権。いずれの製品も質感が高いだけでなく、防振性能も優れる。内部の騒音を抑え込むにも有効だ。
こんなパーツと組み合わせたい!
ハイエンドビデオカードをバリバリ使いこなす
ハイエンドケースはやはりハイエンドビデオカードが活きるケースであり、逆に言えばそれなしには宝の持ち腐れと言えるかもしれない。また、HDDの冷却も十分確保されているため、複数台詰め込んでも安心だ。これらを活かすためにマザーボードも機能的に余裕のあるものを選びたい。
マザーボード
ASUSTeK
Maximus Ⅲ Extreme
(Intel P55)
実売価格:42,000円前後
ビデオカード
MSI N480GTX-M2D15
(NVIDIA GeForce GTX 480)
実売価格:62,000円前後
超大型ビデオカードもOK
このクラスのケースなら、大型ビデオカードを搭載してもサイズ的余裕があるだけでなく、複数枚使用時の冷却性能もしっかり確保できる
ストレージの冷却にも余裕アリ
大きいからと言って、HDDの搭載数が極端に多いというわけではないが、各ベイに余裕がある。ファンによる冷却もバッチリだ
【検証環境】CPU:Intel Core i7-860(2.8GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7P55D-E EVO(Intel P55)、メモリ:UMAX Cetus DCDDR3-4GB-1333(PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×2 )、ビデオカード:MSI R5770 HAWK(ATI Radeon HD 5770)、HDD:Seagate Barracuda 7200.12 ST3500418AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、電源:Corsair Memory CMPSU-850HXJP(850W)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit 版(検証内容は下記に記載)
【検証内容】検証環境に示したパーツを各ケースに組み込み、HWMonitor 1.15にて各部の温度を測定。動作音はそれぞれケース正面から約20cmの距離で計測。ファンの回転数を調整できる製品は、回転速度を最小と最大に設定し、それぞれ計測。アイドル時はOS起動から10分後の値、高負荷時は3DMark Vantageを動作させた際の最高値。暗騒音は30dB以下(30dB以下は計測不能)。室温23℃。[各部の値]CPU:もっとも値の大きいCoreの値、チップセット:SYSTEMの値、ビデオカード:GPU Coreの値、HDD:HDDの値