内部構造も含めた総合デザインで判断する
ケースのデザインや冷却性能、拡張性は、PCそのものの完成度にかかわってくる重要なポイントだ。さまざまな価格帯で多彩なケースが販売されており、実際に使用するユーザーしだいで見方は大きく変わってくる。もちろん、ほかのパーツにお金をかけるために、ケースに予算を割きたくないという、現実的な問題もあるだろう。
現在人気が高いのは1万円オーバーの中核クラス。ケースは一昔前に比べるとどの価格帯の製品も飛躍的にクオリティがアップしているが、中核クラスなら高級モデルにも匹敵する、高性能製品が目白押しだ。大型ファンによる静音性と冷却性能の両立や、最新パーツに対応するギミックに加え、ほどよいサイズで多くのニーズに対応できる。
しかし、それでも万能ではない。より拡張性を求めるなら高級モデルが向いているし、低価格モデルでもデザインがよく、使い方によっては十分ということも多い。それぞれの価格帯で冷却重視や静音重視といった多彩なタイプが存在しているが、次のページからはそれぞれの価格帯でアプローチの異なる二つのお勧めケースをチョイスした。価格だけにとらわれずに長所・短所を把握しておこう。
高級25,000円以上
ハイエンドの面目躍如 静かで冷却能力の高い大型モデルが充実
- 特徴
- ・余裕のある内部空間
- ・高い剛性
- ・値段に見合う高級感
- ・独自の冷却・静音ギミック
- ・大型モデルが欲しい人に!

安心の拡張性
Extended ATX対応といった大型ケースが欲しいならやはり高級モデル。とにかく内部が広い!

独自ギミックで冷却
独特のケース構造で、冷却と静音の両立、となると高価になりがち。一味違うケースが欲しい人に
中核10,000円以上~25,000円未満
バランスの取れたボディに高級モデルのギミックをギュッと凝縮
- 特徴
- ・ハイエンドに匹敵する機能
- ・扱いやすいボディサイズ
- ・十分な冷却製能
- ・アレンジしだいで多彩に使える

バランスの取れたボディ
いかに高級モデルがよくても、置くスペースがなければ扱えない。一般的にはこのクラスだろう

多彩なギミック
各メーカーがしのぎを削る数々の冷却や静音、拡張ギミックは、高級モデルにも引けを取らない
低価格10,000円未満
上位モデルのデザインを受け継ぎつつもコストを重視
- 特徴
- ・必要最低限のシンプルな機能
- ・上位モデルに拡張性はおよばない
- ・付属ファンなどが少ない
- ・剛性不足、精度のバラ付き
- ・基本的にミドルレンジ以下の構成向き

大型パーツなどには不向き
大型ビデオカードが使えることをウリにしたものもあるが、ベイなどを犠牲にしたものが多い

剛性は不足気味だが
明らかに安っぽさを感じるものも多いが、収納したパーツそのものが剛性感向上に貢献するものも