まとめ
バリエーションが増えたSSD
全体的な性能もさらに進化
高級クラスは、基本性能の高さもさることながら、最新技術に触れられる点がおもしろい。Crucial RealSSD C300は、今後登場するSerial ATA 3.0対応製品の指標になるだろう。SandForceコントローラ搭載の2製品は、データ圧縮によってSSDの寿命に革命をもたらしてくれた。コストパフォーマンスに優れる中核クラスは、ほかのほとんどのパーツと相性がよい。画期的なのは用途をシステムドライブと割り切った、低価格クラスの2製品だ。SSDの速度を気軽に体感できる魅力的な存在になるだろう。
SSDにコストパフォーマンスを求める人に
Intel
X25-M Mainstream SATA SSD
X25-M Mainstream SATA SSDは、現時点でコストパフォーマンスがもっとも優れた製品と言ってよいだろう。今でこそ、性能面で本製品を超えるものも登場してきたが、トータルの性能と価格の絶妙のバランスは、市場でも屈指の存在。あらゆる人にオススメできる製品だ。
手軽にSSDの性能を活用したい人に
Kingston Technology
SSDNow V(SNV125-S2/30GB)
SSDNow Vシリーズの中でもSNV125-S2/30GBが限定的オススメとなる。本製品の魅力は、何と言ってもその安さ。30GBと容量は少ないが、システムドライブとして使うなら十分な容量で、性能も申し分ない。
Serial ATA 3.0でSSDはどこまで速くなるのか?
従来の2倍の帯域を得たSerial ATA 3.0の存在が、ストレージ製品の性能を加速させている。そこで、Crucial RealSSD C300を4台用意しSerial ATA 3.0 対応のRAIDカードでRAID 0を構築して、その速度を検証してみた。PCI Express 2.0 x8接続のRAIDカードは、リード「1,418MB/s」、ライト「745.6MB/s」の速度を達成した。これはほぼ理論値に近く、さすが高性能なRAID専用カードだ。
余談だが、エンタープライズの世界では、Serial ATA/SASカードは1台1台のダイレクトアクセスで速度を稼ぐ用途でも使用される。Crucial RealSSD C300 を24台搭載したストレージサーバー、AICの「SB221-GE」を借りることができたので、これも検証してみた。並列アクセスを行なうと、Iometerで驚愕の6GB/sオーバーという値を実現できた。
RAIDカード
Serial ATA 3.0に対応したLSIのMegaRAID SAS 9260-8iを使用した
Crucial RealSSD C300を贅沢に4台
今回の高級クラスで登場したMicron TechnologyのCrucial RealSSD C300を4台使用した。今のところ唯一Serial ATA 3.0に対応しているSSDだ
実験結果①:SSD×4台+RAIDカード
エンタープライズ向けストレージサーバーが登場
AICのストレージサーバー「SB221-GE」にLSIロジックのHBAカード「 SAS 9211-8i」を3枚、「Crucial RealSSD C300」を24台内蔵して検証した
実験結果②:SSD×24台+ストレージサーバー
【検証環境】CPU:AMD PhenomⅡ X4 965 Black Edition(3.4GHz)、マザーボード:GIGABYTE GA-890GPA-UD3H(rev. 1.0)(AMD 890GX+SB850)、メモリ:Corsair Memory XMS3 CMX6GX3M3A1333C9(PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×2)、ビデオカード:NVIDIA GeForce 8600 GTリファレンスカード、システムSSD:東芝 THNS512GG8BBAA(Serial ATA 2.5、MLC、512GB)、RAIDカード:LSI MegaRAID SAS 9260-8i、OS:Windows 7 Ultimate 64bit 版