Serial ATA 3.0対応のSSDが登場するなど進化は止まらない
毎月のように新製品が投入されるSSDだが、現在のトレンドは、大きく二つある。まず、リード速度を活かしてOSやアプリケーションの起動用に用途を絞り、小容量、低価格化を図ったSSDが登場したことだ。このタイプの製品は、記録容量が30~40GBと少なく、性能も高級モデルと比較すると劣る部分もあるが、「SSDを1万円前後で購入できる」ところは魅力だ。今のところIntel、OCZ Technology、東芝などがこのタイプの製品をリリースしている。
もう一つの流れが、高級クラスで見られる新技術の導入、さらなる高性能化だ。Micron TechnologyのCrucial RealSSD C300は、最大転送速度6Gbps(600MB/s)のSerial ATA 3.0をインターフェースに採用した製品だ。今のところSerial ATA 3.0に対応した製品は本製品のみだが、Serial ATA 2.5(300MB/s)のインターフェースは、SSDの性能向上の障壁となりつつある。今後、Serial ATA 3.0対応のSSDが増加することは間違いないだろう。またデータを圧縮し、長寿命化と速度の両方を追求する製品も登場した。これらの状況を踏まえて、自分の用途、求める性能と予算に合った製品を見付けてほしい。
SSD選びのポイント
1インターフェース
現在の主流は、最大転送速度300MB/sのSerial ATA 2.5だが、すでに600MB/sのSerial ATA 3.0をインターフェースに備えた製品も登場し、マザーボード側でもSerial ATA 3.0へネイティブ対応した製品が増加している
2コントローラ
SSDの性能を決める心臓部とも言えるのがコントローラだ。SSDの基本的な速度は、並列チャンネル数によって決まる。現在の主流は、8チャンネル並列、または16チャンネル並列で、低価格製品は4チャンネルや5チャンネル並列だ
3外部キャッシュ
DRAMなどと比べて、処理速度に時間のかかるフラッシュメモリを補助する目的で、外部キャッシュを搭載している製品は多い。容量が大きいほどデータキャッシュが多いということになる
4価格/容量
SSDを構成するパーツで、NAND型フラッシュメモリがもっとも高価なため、容量が少ない製品ほど確かに安くなる。最近ではあえて小容量にして価格を抑えた製品も多く出回っている
活用方法
SSDはHDDと比較して容量が少ないため、ノートPCで使用する場合などを除き、HDDとの併用は必須だ。このため、OSの起動やアプリケーションのインストール専用と割り切って使い、データの置き場所にはHDDを使う、という方法がポピュラーだ