低価格
用途しだいでは最高のコストパフォーマンスを実現可能
- Socket AM3
- 2.3GHz
- TDP 45W
- 4コア
- 4スレッド
- 45nm
AMD
AthlonII X4 605e
実売価格:12,500円前後
問い合わせ先:0053-165-0441(日本AMD) URL:http://www.amd.co.jp/低価格でもクアッドコア
しかもTDP 45Wの省電力モデル
AthlonII X4シリーズは、1万円前後の価格で買えるクアッドコアCPUだ。PhenomII X4と違って3次キャッシュは搭載していないが、とくにマルチスレッドの処理性能はこの価格帯のCPUとは思えないほど高く、冒頭で紹介したPCMark Vantageのスコアも優秀。このAthlonII X4 605eは、TDP 45Wという低消費電力さも大きな魅力となっている。
ココに注目!
AMD環境なら高性能・高機能なGPU搭載マザーが選べる
AMD CPUのメリットの一つが、低価格マザーの選択肢が豊富なことだ。ローエンド向けながらDirectX 10.1対応の3D描画機能と、強力なHD動画再生支援機能を備え、HDMI出力にも対応するAMD 880Gチップセットが用意されており、これを搭載した低価格かつ多機能なマザーが多数存在する。
AMD 880Gチップセットを搭載したスタンダードマザー。内蔵GPUを標準でOCしており、上位のAMD 890GX相当のグラフィックス性能を持っている。USB 3.0対応も見逃せないところ
AthlonII X4 605e 採点:9
メリット:理想のバランス
低消費電力で低価格ながら高負荷処理にも対応可能。AMD 880Gマザーとの組み合わせは理想的なバランス。実用PC向けには最適だろう。
デメリット:このクラスではやや割高
TDP 45Wの省電力モデルということで価格が少し高め。省電力に大きなこだわりがないなら、AthlonII X4 635や630なども検討したい。
低価格
- LGA775
- 2.6GHz
- TDP 65W
- 2コア
- 2スレッド
- 45nm
Intel
Celeron E3400
実売価格:5,600円前後
問い合わせ先:0120-868686(インテル) URL:http://www.intel.co.jp/6,000円で買える
超激安デュアルコアCPU
Intelのデスクトップ向けCPUとしては最下位に位置するCeleronブランドの上位モデル。最大の魅力はその激安っぷりで、秋葉原での平均実売価格は6,000円を下回る。Core 2 Duoをベースにキャッシュ容量などが減らされており、ソケットもLGA775と旧世代だが、オフィスワーク程度なら十分な性能を持つ。消費電力の低さにも定評がある。
ココに注目!
LGA775 の激安CPUはG41マザーと相性バッチリ
低価格CPUで行くならマザーの価格もできるだけ抑えたい。LGA775対応なら、GPUを内蔵したG41チップセットを搭載し、実用的な機能を備えたマザーが数千円から流通しているのでトータルコストを抑えられる。G41のグラフィックス性能と機能はかなり低いが、その点を必要としなければ魅力的と言える。
G41チップセットを搭載したmicroATXマザー。6,000円前後という激安の実売価格ながら、大抵の製品では省略されがちなDVI出力端子を備えるなど、G41マザーの中でも注目の1枚だ
Celeron E3400 採点:8
メリット:コストパフォーマンス抜群
コストパフォーマンスの高さは圧巻。Webやメール、テキスト編集などを中心とした作業をするには十分な性能で、お買い得度はバツグン。
デメリット:チップセットが弱い
激安を活かせる価格のマザーとなると選択肢がG41チップセットを搭載した製品に限られる。HD動画再生支援機能を持たない点がネックだ。
消費電力とコストパフォーマンスを検証する
双方とも省電力性には定評があるモデルということで、それぞれアイドル時と高負荷時の消費電力を測定してみた。AthlonII X4 605eのアイドル時46.7W、高負荷時86.1Wという数字はクアッドコアということを考慮しなくとも優秀で、TDP 45Wという仕様はダテではない。Celeron E3400 も似たような数字。アイドル時はわずかにAthlonII X4 605eよりも高いが、高負荷時は逆に低い。どちらも静音化には非常に有利なCPUだ。
下のグラフは、冒頭のPCMark Vantageのスコアと実売価格をもとに1,000円あたりのスコアを算出したものだ。スコア自体はAthlonII X4 605eのほうが32%ほど上だが、1,000円あたりのスコアでは実売価格が安いCeleron E3400が圧倒した。AthlonII X4 605eはTDP45Wモデルということで通常モデルより価格設定が高めだが、それでもミドルレンジのCore i7-860と比べればお買い得であることは間違いない。
こんなパーツと組み合わせたい!
- ATX
- 電源付属(380W)
ケース
Antec NSK4482
実売価格:11,000円前後
電源付きケースと組み合わせてもっとリーズナブルに
AntecのNSK4482は、電源搭載のリーズナブルなPCケースだ。低価格ながら品質重視のシンプルな構造で実用性は十分。低価格CPUのハイコストパフォーマンスをフルに活かすため、このような製品を活用してうまくトータルコストを抑えたい。
内部構造
シンプルなレイアウトでメンテナンスがしやすい。0.8mm厚のスチールで剛性を確保しており、安定感は十分
付属電源
高変換効率を示す80PLUSBronze認証取得の380W電源が付属。電源にも定評ある同社だけに安心できる