高級
性能を追求するならハイエンドクラスの6コアCPU
- Socket AM3
- 3.2GHz
- TDP 125W
- 6コア
- 6スレッド
- 45nm
AMD
PhenomII X6 1090T Black Edition
実売価格:35,000円前後
問い合わせ先:0053-165-0441(日本AMD) URL:http://www.amd.co.jp/6コア&倍率上昇可能なプレミアムモデル
AMDの最上位CPUとして登場した6コアモデル。PhenomII X4の構造を引き継ぎつつ、コア数を六つに増やし、マルチスレッド処理性能を大幅に強化。6コアでありながら価格が安いことに加え、CPU動作倍率を上昇可能なBlack Editionであること、さらに電力に余裕があるときのみクロックを上昇させるTurbo CORE機能など、新しい要素が投入されている。
AMDのデスクトップ向け
CPU初の6コアモデル
従来のPhenomII X4の構造を引き継ぎつつ、コアを二つ増やして6コアとしている。タスクマネージャーなどから6スレッド動作が確認できる
PhenomII X6 1090T BE 採点:8
メリット:身近なハイエンド
マルチスレッド性能の高さは確かに確認できるし、消費電力も抑え目。価格もリーズナブルで、身近なハイエンドCPUとしてオススメだ。
デメリット:悪く言えば中途半端
OCしやすいメリットや6コアの目新しさはあるが、定格で利用する限りCore i7-860と大差がない性能はややもの足りない。
高級
- LGA1366
- 3.33GHz
- TDP 130W
- 6コア
- 12スレッド
- 32nm
Intel
Core i7-980X Extreme Edition
実売価格:105,000円前後
問い合わせ先:0120-868686(インテル) URL:http://www.intel.co.jp/6コア12 スレッド動作を実現した
最強のフラグシップCPU
いち早く6コア化を実現したIntelのフラグシップ。Hyper-Threadingに対応しているため12スレッドの同時実行が可能で、マルチスレッド処理では絶大な威力を誇る。32nmのプロセスルールを採用し、動作クロックも3.33GHzと高速で、高負荷時にはTurbo Boostにより最大3.6GHzまで自動的にクロックが上昇する。最速を求めるユーザーのための最強CPUだ。
6コア+Hyper-Threadingで
驚異の12スレッド同時実行
1コアで2スレッドの同時処理を可能にするHyper-Threadingに対応。マルチスレッド処理ではほかの追随を許さないパワーを発揮
動作倍率も変更可能
いずれのCPUもCPUの倍率上限を変更可能。メモリといったCPU以外のパーツに負担をかけずに、気軽にOCできるのが魅力。左の画面ではCore i7-980Xを定格倍率の25倍から32倍に上げている。そのため、動作クロックも3.33GHzから約4.25GHzにクロックアップ。もちろん安定動作させるには冷却の強化が必要だ
Core i7-980X XE 採点:8
メリット:最速を求めるなら
最速のCPUが欲しいならこれしかない。性能面ではほかを完全に圧倒。OCをすれば既存CPUでは到達できない未知の領域に踏み込める。
デメリット:価格がものすごく高い
性能は超一流だが、価格も超一流。実売価格はPhenomII X6 1090T BEの約3倍とケタ違い。最速の称号を得るには突き抜けた出費が必要。
優秀なマルチスレッド処理性能を実証
PhenomII X6 1090T BEは6コア6スレッド、Core i7-980X XEは6コア12スレッドの同時実行が可能ということで、それぞれマルチスレッド処理性能が興味深いところ。そこで、MPEG4 AVCのトランスコードテストを行なった。結果はご覧のとおり、定格では12スレッド同時実行のCore i7-980X XEが圧倒的。PhenomII X6もミドルレンジのCore i7-860より約3%高速とハイエンドの面目を保った。OC耐性はどちらも高く、倍率変更によりCore i7-980X XEは約1GHz、PhenomII X6も800MHzのクロック上昇が可能だった。4.26GHz動作時のCore i7-980X XEは、中核のCore i7-860と比べて何と約2.15倍の速さ、まさに別次元の性能を見せ付けている。
消費電力のテストでは、PhenomIIX6のほうがアイドル時、高負荷時ともに低く、省電力性能は優秀と判断できる。価格もハイエンドでは手頃な部類なので、バランスは申し分ない。
こんなパーツと組み合わせたい!
- Socket AM3
- AMD 890FX+ SB850
- ATX
マザーボード
ASUSTeK CrossHairIV Formula
実売価格:31,000円前後
ハイエンドマザーボードで
CPUのポテンシャルをフルに引き出す
OC向けの機能を満載したプレミアム仕様のハイエンドマザー。WindowsやBIOSでの細かいOC設定が可能なほか、高品質部品を贅沢に使用し、OC耐性も一級品。チップセットには最新のAMD 890FXを採用し、USB 3.0対応など基本機能もソツがない。
高品質なCPU用電源回路
8+2フェーズの電源回路を搭載。ハイエンドCPUを使うなら品質、とくに電源部にはこだわりたいところ
多機能なOCツールが付属
「Turbo V EVO」ではWindows上からBIOS並みの細かい手動設定が可能。自動OC機能も用意されている
【検証環境】マザーボード:ASUSTeK Crosshair IV Formula(AMD 890FX+SB850)、ASUSTeK M4A88TD-V EVO/USB3(AMD 880G+SB850 ※AthlonII X4 605eに使用)、ASUSTeK RampageIII Extreme(Intel X58+ ICH10R)、ASUSTeK MaximusIII Formula(Intel P55)、ASUSTeK P5QPL-AM(Intel G41+ ICH7)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、2GB×4 ※RampageIII Extremeは3枚使用、ほかでは2枚のみ使用)、UMAX Pulsar DCDDR2-4GB-800(PC2-6400 DDR2 SDRAM、2GB×2 ※P5QPL-AMで使用)、ビデオカード:ATI Radeon HD 5770リファレンスカード(GPU非搭載マザーでのみ使用)、HDD:Seagate Barracuda 7200.12 ST3500418AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版
CPUクーラー:サイズ 夜叉クーラー※PhenomII X6 1090T Black Editionで使用。