低価格
低予算でも長く使えるPCを作りたい人へ
- AMD 880G +SB850
- Socket AM3
- DDR3
- ATX
ASUSTeK
M4A88TD-V EVO/USB3
実売価格:15,000円前後
問い合わせ先:news@unitycorp.co.jp(ユニティ) URL:http://www.asus.co.jp/ミドルレンジモデル並みの機能を持つ AMD 880Gマザー
グラフィックス機能を内蔵したAMD 880Gをチップセットに採用したATXマザー。Socket AM3タイプのPhenomII、AthlonIIに対応する。ローエンド向けチップセットを搭載するマザーながらミドルレンジばりの機能を持つのが本機の特徴で、オーバークロック関連機能なども充実している。特筆すべきは、AMD 880G内蔵のGPUコアであるATI Radeon HD 4250の動作クロックがデフォルト状態で定格の560MHzから700MHzまで引き上げられていること。上位版チップセットである890GXの内蔵するATI Radeon HD 4290(定格:700MHz)との違いは動作クロックだけなので、ほぼ同等のグラフィックス性能が出るようになっている。ローエンドマザーと言うには若干価格が高めであるが、本機の装備を考えればその価値は十分。実にお買い得感のあるマザーボードである。
Specification
●対応CPU:PhenomII、AthlonII
●メモリスロット:PC3-16000/10600/8500 DDR3 SDRAM×4(最大16GB)
● グラフィックス機能:AMD 880G内蔵(ATI Radeon HD 4250)
●サウンド:Realtek Semiconductor ALC892(High Definition Audio CODEC)
●LAN:Realtek Semiconductor RTL8111E(1000BASE-T)
●ベースクロック:100~550MHz(1MHzきざみ/ PhenomII X4 965 Black Edition使用時)
●動作クロック倍率:4.0~35.0倍(0.5倍きざみ/ PhenomII X4 965 Black Edition使用時)
●拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×1、PCI Express 2.0 x4(x16形状)×1、PCI Express 2.0 x1×1、PCI ×3
●ストレージインターフェース:Serial ATA 3.0×5、eSATA(Serial ATA 3.0)×1、Ultra ATA/133×1
●主なインターフェース:USB 3.0×2、USB 2.0×4、IEEE1394(S400、6ピン)×1、HDMI ×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、センタースピーカー×1、リアスピーカー×1、サイドスピーカー×1、S/P DIF OUT(光角型)×1、1000BASE-T×1
ディスプレイ出力端子にはHDCP出力に対応したHDMIおよびDVI-Dポートを装備。Dsub 15ピン端子も装備しておりアナログ出力にも対応
【検証環境】マザーボード:Intel DP55KG(Intel P55)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、CL=9、2GB×4 ※2枚のみ使用)、グラフィックス機能(ビデオカード):AMD 880G内蔵(ATI Radeon HD 4250 /割り当てメモリ1,024MB[UMA+LFB])、NVIDIA GeForce 8800 GTリファレンスカード、HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST3500320AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版
UMAの最適な設定値を探る
本機には内蔵GPU用のメモリとして128MBのSidePortメモリが搭載されているが、さらにUMA(Unified Memory Architecture)によりメインメモリの一部をビデオメモリに割り当てることができる。これはBIOS設定で32MB、64MB、128MB、256MB、512MB、896MBから選択できる。そこでUMAの最適な設定値を探るべく、各数値における能力差を3DMark06で計測してみることにした。検証結果は下のグラフのとおり、256MBと512MB、896MBではほぼ同じ数値となっており、3DMark06クラスの3Dゲームであれば512MB以上に設定してもあまり意味のないことが分かる。この結果から考えるとUMAの最適な設定値は256MBと言えるだろう。
ココがポイント
128MBのSidePortメモリを実装
AMD 880G内蔵GPUコア(ATI Radeon HD 4250)のLocal Frame Bufferとして使用する128MBのSidePort メモリを搭載、グラフィックス性能の強化が図られている
South BridgeにはSB850を採用
South Bridgeには、SB710ではなく、Serial ATA 3.0に対応するSB850を採用。対応ポートは基板上に6基搭載されている
コントローラチップでUSB 3.0にも対応
USB 3.0にも対応。コントローラチップには、定番となっているNECのμPD720200が搭載されている
オーバークロック専用の制御チップを搭載
クロックジェネレータや各種電圧を直接制御するオーバークロック専用チップが搭載されており、自動オーバークロックなどオーバークロック機能が充実している
電力管理プロセッサを搭載
CPUの負荷をリアルタイムに監視して、CPUに供給する電力量を管理する専用チップを搭載。オーバークロックなどの高負荷時においてもCPUを安定して動作させることができる
Core Unlockerスイッチを搭載
2コアCPUなどを4コアCPUとして使用できるようにする「Core Unlocker」機能に対応。専用のスイッチが用意されている
GPUのさらなるオーバークロックも可能
本文で書いたとおり、本機のGPUはデフォルトでオーバークロック状態になっているが、ASUSTeK GPU Boost Driverを導入すれば、Turbo Vを使ってWindows上からさらにGPUのオーバークロックを行なうことが可能となる
こんなパーツと組み合わせたい!
性能は決して高くないがオールマイティに使える
本機はそこそこのグラフックス性能を持ち、Serial ATA 3.0やUSB 3.0といった最新機能に対応するので、AthlonII X2などのデュアルコアCPUを使って低予算で最新環境を構築するのに適している。動画編集などのヘビーな作業をしないのであれば、能力の高いCPUは必ずしも必要ではなく、性能に不満を感じることもないはずだ。
CPU
AthlonII X2 250
(3.0GHz)
実売価格:6,500円前後
メモリ
PC3-10600 2GB×2
(バルク品)
実売価格:9,000円前後
HDD
日立GST Deskstar 7K1000.C
HDS721010CLA332(Serial ATA 2.5、7,200rpm、1TB)
実売価格:7,000円前後
採点:9
メリット:性能が高く、機能も充実している
デフォルトがオーバークロック状態で上位チップセット890GX並みの性能が出るのが本機の何よりのメリット。South BridgeにSerial ATA 3.0に対応したSB850を搭載するのもよい。
デメリット:ローエンドにしては価格が高め
ローエンドチップセット搭載マザーとしては価格が高めと言えるのが本機の唯一のマイナス点か。同チップセットを搭載した製品には低価格なものもあるがフォームファクターはmicroATXになる。
【検証環境】マザーボード:メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、CL=9、2GB×4 ※2枚のみ使用)、グラフィックス機能(ビデオカード):AMD 880G内蔵(ATI Radeon HD 4250)、HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST3500320AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit 版