中核
オールマイティに使えるPCを手堅く作成できる
- Intel P55
- LGA1156
- DDR3
- ATX
MSI
P55-GD85
実売価格:22,000円前後
問い合わせ先:web@msi-computer.co.jp(エムエスアイコンピュータージャパン) URL:http://www.msi-computer.co.jp/全体的に隙のない 万人向けのP55マザー
チップセットにIntel P55を採用し、Core i7などのLGA1156 CPUに対応するATXマザー。固体コンデンサやシールドチョークコイルの全面採用、高効率電源チップ「DrMOS」を採用したVRMなど、MSIならではの安定性、耐久性を重視した堅実な作りが本機の最大の特徴。マルチGPUはATI CrossFireXに加えNVIDIA SLIに対応。コントローラチップを搭載することでUSB 3.0、Serial ATA 3.0にも対応するなど、機能的に隙のない点も本機の魅力だ。ボタンを押すだけで自動的にオーバークロックしてくれる「OC Genie」やテスターでリアルタイムに各部電圧を計測できる「Vキット」などのオーバークロック関連のギミックが搭載されているのも楽しい。幅広い用途で安心して使えるマザーボードを探している人にオススメの1枚。製品選びに迷ったら本機に注目してほしい。
Specification
●対応CPU:Core i7、Core i5、Core i3、Pentium(LGA1156)
●メモリスロット:PC3-17000/12800/10600/8500/6400 DDR3 SDRAM×4(最大16GB)
●サウンド:Realtek Semiconductor ALC889(High Definition Audio CODEC)
●LAN:Realtek Semiconductor RTL8111DL(1000BASE-T)
●ベースクロック:100~600MHz(1MHzきざみ/ Core i7-870使用時)
●動作クロック倍率:9~22(1倍きざみ/ Core i7-870使用時)
●拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×2(x16/-またはx8/x8で動作)、PCI Express 2.0 x1(2.5GT/s)×2、PCI×2
●ストレージインターフェース:Serial ATA 3.0×2、Serial ATA 2.5×7、eSATA(Serial ATA 2.5)×1、Ultra ATA/133×1
●主なインターフェース:USB 3.0×2、USB 2.0×5、eSATA/USB 2.0コンボ×1、IEEE1394(S400、6ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、センタースピーカー×1、リアスピーカー×1、サイドスピーカー×1、S/P DIF OUT(同軸)×1、S/P DIF OUT(光角型)×1、1000BASE-T×2
USB 3.0対応ポート2基とUSB 2.0対応ポートを6基(うち一つはeSATAと排他利用のコンボポート)備えるバックパネル。PS/2ポートの横に設置されているのはCMOSクリアボタン
【検証環境】マザーボード:Intel DP55KG(Intel P55)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、CL=9、2GB×4 ※2枚のみ使用)、ビデオカード:NVIDIA GeForce 8800 GTリファレンスカード、HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST3500320AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版
OC Genieを試す
本機の目玉機能の一つに自動オーバークロック機能「OC Genie」がある。ここではCore i7-870(2.93GHz)を用いて実際にどれくらいオーバークロックされるのか試してみた。手順は簡単で、基板上に用意された専用ボタンを押すだけ。あとはPCを起動すると自動的に最適な値までオーバークロックされているという仕組だ。Windowsの起動後、CPU-Zでチェックしたところ、今回使用したCPUでは約23%UPの3.6GHzまでオーバークロックされていることが確認できた。しばらく、このオーバークロック状態でベンチマークテストなどを行ないながら使用してみたが問題なく安定して動作した。ちなみにCINEBENCHのスコアは定格動作状態と比較して約8%向上、なかなか有効な機能と思われるので興味のある人は試してみるとよい だろう。
「OC Genie」ボタンは基板上に用意されている
CPU-Zで確認したところ、ベースクロック189.5MHzの3.6GHzまでオーバークロックされていることが確認できた
ココがポイント
USB 3.0、Serial ATA 3.0を5Gbps転送で利用可能
P55のPCI Express 2.0バスの帯域不足をカバーするブリッジチップが搭載されており、USB 3.0、Serial ATA 3.0ともに5Gbps転送で利用可能となっ
ている
VRM部に高効率の電源制御チップを採用
VRM部には、1チップで従来型4フェーズ分の電力供給が可能な「DrMOS」が六つ(従来型24フェーズ相当)搭載されており、高効率かつ低発熱を実現している
オーバークロック専用のチップを搭載
基板上のボタンを押してPCを起動するだけで最適な値まで自動的にオーバークロックしてくれる「OC Genie」機能を搭載。そのための専用チップが実装されている
USB 3.0に対応
NEC製のUSB 3.0コントローラチップ「μPD720200」が搭載されており、対応ポートがバックパネルに2基用意されている
Serial ATA 3.0に対応
基板上に用意された2基のSerial ATA 3.0ポートをコントロールするのは、RAID 0/1に対応するMarvell 88SE9128
こんなパーツと組み合わせたい!
高速CPUとSSDで最強環境を構築
現在のPCにおいて性能のボトルネックとなっているのはHDDである。そこでオススメしたいのが起動ディスクにSSDを使用すること。HDDに比べまだまだ高価で予算はその分跳ね上がってしまうが、右のベンチマーク結果を見てもらえば分かるとおり、その効果は絶大だ。
CPU
Core i7-870
(2.93GHz)
実売価格:57,000円前後
SSD
Samsung
MMCRE28G5MXP-0VB
実売価格:37,000円前後
データバックアップにUSB 3.0対応外付けHDDを使用
本機の特徴は5Gbps転送が可能なUSB 3.0に対応していること。そのため、データバックアップ用の外付けHDDにはUSB 3.0対応のものをオススメしたい。
USB 3.0対応HDD
バッファロー HD-HX1.0TU3
実売価格:17,000円前後
採点:9
メリット:性能、機能、価格のバランスがよい
MSIならではの堅実な作りで安心感がある上に、USB 3.0、Serial ATA 3.0といった最新機能にもきっちり対応するなど、全体的に隙がないマザーボード。長く使える1枚だ。
デメリット:飛び抜けた機能はない
全体にほどよくまとめられているので、あえて欠点を挙げるなら、オーバークロック機能やマルチGPU機能など、他に抜きん出るような機能がないことか……。
【検証環境】メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、CL=9、2GB×4 ※2枚のみ使用)、ビデオカード:NVIDIA GeForce 8800 GTリファレンスカード、HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST3500320AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、SSD:Samsung MMCRE28G5MXP-OVB(Serial ATA 2.5、MLC、128GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版