買いやすい

当たり前のことだが、どのショップも売れ筋パーツの在庫を確保しようと躍起になるもの。それが定番と呼ばれる製品ならなおさらだ。そのため、専門店まで出向かなくても購入できる入手性のよさは大きなメリットだ。また、価格競争も起きやすいため、何軒もショップをめぐればセールの目玉として格安で売られている場面に遭遇することもあるだろう。
メーカー側でも定番製品をよりブラッシュアップしたバージョンをリリースする例も見られるなど、好循環が成立しやすいのが売れ筋パーツの特徴だ。
情報が多い

売れ筋パーツは雑誌やWebサイトなどで取り上げられることが多く、スペックだけでは分からない実際の性能の情報を事前に入手しやすい。また、インターネット上にはすでに購入したユーザーの感想や相性問題などに関する情報もあふれており、参考にできる。店頭で購入する際にも、売れ筋商品ほどショップが持っている情報が多く、具体的なアドバイスがもらえることも期待できるだろう。トラブルに関する情報も多く目に付くかもしれないが、それは売れ筋ゆえのもの。過度の心配は無用と言える。
長く使える

「買いやすい」の部分でも触れたが、ユーザー数の多い売れ筋パーツはメーカー側もサポートに力を入れる場合が多い。製品の改良だけでなく、既存ユーザーへのアフターサービスも期待できる。マザーボードで言えば、頻繁にBIOSを更新することでマイナーなパーツとの相性問題が解消したり、数年経っても最新CPUに対応できたりする。また、ケースやCPUクーラーの場合、オプションパーツが用意されることもある。このため、パーツ構成を変更しやすいという自作PCのメリットを存分に享受できる。
本特集の読み方
次ページから6種類のPCパーツを紹介していくが、各カテゴリーの冒頭で、現在売れているPCパーツをランキング形式で紹介している。これは株式会社BCNの集計した2010 年3月分のPCパーツランキングをもとに、本誌が定めたミドルレンジの価格帯の製品に絞り込んだものだ。また、各製品には製品の性格が一目で分かるレーダーチャートも掲載している。
ランキング表

ランキングに基本スペックを加えることで、売れ筋製品に共通する点が見えてくる。実際にユーザーに支持されているトレンドは何かをあぶり出すべく、本特集ではこれらのデータをもとにさまざまな分析を行なっている
レーダーチャート
誰にでも安心してオススメできるマザーボード。マニュアルやユーティリティ類も親切で初心者にも二重丸。このマザーボードを買って後悔する人は少ないだろう。

各製品の性格を把握しやすいように、カテゴリーごとに四つの軸を設定し、それぞれについて採点を行なっている。バランス重視か、ある用途に特化した製品かなどが、そこから浮かび上がってくる