その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:鈴木雅暢 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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LGA1156版のCore i7/Core i5が登場した。これらは長くCPU市場の中心にいたCore 2シリーズに代わり、これからのメインストリームをになう新世代CPUだ。PC自作の常識を変え得るそのポテンシャルをじっくりとお伝えしていこう。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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長く続いたCore 2シリーズの時代もいよいよ終わりが近そうだ。それに代わるのは開発コードネーム「Lynnfield」ことLGA1156版Core i7/i5だ。このLynnfieldはハイエンドで展開されている「Bloomfield」(開発コードネーム)ことLGA1366版Core i7に続く「Nehalemアーキテクチャ」を採用する2世代目のコアだ。 率直に言って、このLynnfieldは必ずしも各方面から待望されていたわけではない。と言うのも、同じ基本構造を持つLGA1366版のCore i7は次世代にふさわしい高性能を示す半面、消費電力の大きさが目立っていたし、Core 2シリーズが性能と低消費電力を十分に両立していたためだ。「消費電力が大幅に上昇するくらいならCore 2で十分」と感じている方も少なくないだろう。 ところが、実際に登場してきたLGA1156版Core i7/i5は、Core 2シリーズを過去のものに追いやるにふさわしい魅力を備えた完成度の高いCPUだった。詳しい仕様や検証結果はこれからお伝えしていくが、技術は常に進化するものであることを実感することになるだろう。 |
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LGA775と同サイズ LGA1156版Core i7/i5(中)のパッケージサイズは37.5×37.5mm。LGA775版のCore 2 Quad/Duo(右)とまったく同じサイズだが、切り欠きの位置は異なっている。LGA1366版Core i7(左)はかなり大きい |
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新しいCore i7/i5のラインナップから解説していこう。まずブランド体系だが、Intelではソケット仕様や内部構造の違いなどにかかわらず、ハイエンドが「Core i7」、ミドルレンジが「Core i5」、ローエンドが「Core i3」というシンプルなブランド体系に整理するという方針を発表している。今回のLynnfieldはそれにもとづき、Core i7ブランドとCore i5ブランドに分けて計3モデルが発表されている。プロセッサー・ナンバーはLGA1366版Core i7の900番台に対して、LGA1156版Core i7では870と860と800番台に、Core i5では750という700番台のナンバーが与えられている。 ブランドの差別化は動作クロックによって行なわれているほか、Intel Turbo Boost Technologyの上昇幅もモデルごとに異なっている。また、Core i7とCore i5の間にはHyper-Threading機能のサポートの有無という違いもあるが、今後も必ず「Hyper-ThreadingなしがCore i5」という関係であると明言されているわけではない。仕様はモデルごとに把握しておく必要があるだろう。 |
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Intel | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Lynnfieldコアを採用したCore i7ブランドの新モデル。デュアルチャンネルのDDR3-1333に対応するメモリコントローラと16レーンのPCI Expressコントローラを内蔵し、TDP 95Wと消費電力も低い。LGA1366版Core i7よりもTurbo Boost時の上限クロックが上昇している | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Intel | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ミドルレンジ向けとして位置付けられている「Core i5」。LGA1156版Core i7と共通のLynnfieldコアを採用しているが、Hyper-Threadingをサポートせず、動作クロックも2.66GHzと低くなっている。Turbo Boost時には最高で3.2GHzに動作クロックが上昇する | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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新世代メインストリームのソケット仕様としては、新たに「LGA1156」を採用した。Core 2シリーズのLGA775同様ソケット側にピンを設け、CPUパッケージ側には接点のみが並ぶLGA(Land Grid Array)方式を採用しており、文字どおり1,156本の接点を持つ。CPUパッケージは、従来同様にサブストレート(基板)上にダイ(半導体部分)を実装し、その上に放熱用のヒートスプレッダをかぶせた構造となっており、外観はLGA775版CPUとさほど変わらない。サブストレートは37.5×37.5mmとLGA775対応CPUと同サイズだが、接点数が大幅に増えているため接点の密度はかなり高くなっている。CPUを固定するソケットカバーはLGA1366同様にバックプレートを使ってマザーボード裏面から固定するタイプになっており、マザーボード表面にハンダで固定されていたLGA775より衝撃などに強い構造となっている。 ソケット仕様の変更に伴い、CPUクーラーもこのLGA1156に対応したものが必要となる。リテールパッケージに同梱されるCPUクーラーは、外観、サイズ、取り付け方法ともにLGA775用のクーラーに酷似しているが、プッシュピンを押し込む穴の位置はLGA775ともLGA1366とも微妙に異なっており、LGA1156専用となっている。 |
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LGA1156ソケットのサイズは42.5×42.5mmとなっている。接点数は1,156本と大幅に増加しているため、ソケットの接点密度はLGA1366以上に高くなっている。CPUを固定するソケットカバーはボード裏側のバックプレートを使って固定されている | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CPUクーラーも変わった LGA1156用の純正CPUクーラー(左)はLGA775用(右)とほぼ同じサイズだが、マザーボードへの取り付け穴の位置は数mm異なっている |
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