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TEXT:北川達也 |
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低価格化と高性能化が著しいSSDを徹底比較 |
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SSD対決 |
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大容量キャッシュ搭載、16チャンネル並列アクセスが一般的となった最新のSSDは、さらなるスピードアップとコストダウンが同時に進んでいる。ここでは、メモリの種類やコントローラ、運用方法などによって表われる性能の違いを検証しよう。 |
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Windows 7からは正式にサポート その性能を三つの角度から検証 |
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2009年10月に発売予定のWindows 7では、OSがそのデバイスをSSDと判別した際にデフラグの自動実行を停止する機能や、空き領域の断片化に対処すべく、削除しても問題ない箇所の情報をOSからSSDへ伝えるTrimコマンドなどが実装される予定だ。SSDへの親和性が高まったOSを背景に、今後ますますSSDが普及することが予想される。黎明期には高価格なわりにプチフリなどの問題がある製品だったが、現在のSSDは並列アクセス数を8から16チャンネルに増加し、大容量キャッシュを搭載した高性能な製品が主流となった。
注目ポイントを見ていくと、情報を記録するNAND型フラッシュメモリについては、SLCタイプは、チップ自体のライト速度がMLCタイプの約2倍速く、書き換え可能な回数が10万回という信頼性の高さが確かに魅力だ。しかし、書き換え可能回数が約1万回のMLCタイプも、SSDの容量一杯のデータを毎日書き込んだとしても、27年間ほど使用できる計算になる。実際のところ、そこまで長期間使えるかは分からないが、MLCタイプでも十分な実用性があると言える。リード/ライト性能に一番影響するのは並列アクセス数だが、搭載するコントローラの種類もまた重要な要素であり、製品を選ぶ際には要チェックだ。また、SSDの価格はその容量にキレイに比例して、高くなる傾向がある。HDDのように、1GBあたりの単価が製品ごとに大きくばらつくことが少ないのだ。たとえば、目的の容量の半分の容量のSSDを2台購入し、RAID 0で使用するのも現実的な選択肢となる。RAID 0で使用すれば、1台で使用するよりも性能が向上することは容易に想像できる。加えて、内部にRAIDチップを搭載することで、SLCタイプに匹敵するスペックをうたう製品も登場している。ということで、ここではSLCとMLCの性能差、コントローラごとの性能差、RAID使用時の性能差について検証してみたい。 |
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SLC×MLC対決
MLCはリード性能こそSLCとほぼ同等だが、書き込み性能は、SLCの半分程度だと言われる。しかしSLCタイプは価格が圧倒的に高い。その価格差に見合う恩恵が受けられるのか、同一コントローラでキャッシュ容量も同じIntel製SSDを用いて、MLCとSLCの性能差を検証した |
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コントローラ対決
最新の製品では並列アクセス数がほぼ横並びの状態の現在、SSDの性能は、主要部品であるコントローラによってほぼ決定されると言える。そこで、このテストでは、最新製品でよく採用されている主要3メーカーのコントローラの性能を、同じMLCタイプの製品を使って検証した |
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RAID 0対決
64GBのSSDを2台購入しても、128GBのSSDを1台購入しても、価格面で大差はない。SSDを2台購入し、RAID 0で使用することのメリットはあるのか。また、内部にRAID 0を構成し性能向上を図ったSSDの実力はどうか。コントローラ、キャッシュが同じ製品を使って検証した |
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今回検証する製品 |
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Intel |
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X25-E Extreme SATA SSD |
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問い合わせ先:0120-868686(インテル)
URL:http://www.intel.co.jp/ |
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8でも16でもない、10チャンネル並列アクセスという自社製コントローラを搭載した製品。エンタープライズ向けということもあり、SLCタイプのフラッシュメモリを採用し、80GB分の容量のうち16GBをシステムエリア(交換領域や作業領域)として確保するなど、信頼性重視の設計となっている。 |
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型番 |
容量 |
キャッシュ |
実売価格 |
SSDSA2SH064G1 |
64GB |
16MB |
82,000円前後 |
SSDSA2SH032G1 |
32GB |
16MB |
42,000円前後 |
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Intel |
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X25-M Mainstream SATA SSD |
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問い合わせ先:0120-868686(インテル)
URL:http://www.intel.co.jp/ |
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同社のX25-E Extreme SATA SSDとは、NAND型フラッシュメモリがMLCタイプであるという違いのみで、それ以外の構成は同じ。他社の最新製品が並列アクセス数16チャンネルをうたう中、10チャンネルというスペックだが、現時点でもトップクラスの性能を誇る。 |
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型番 |
容量 |
キャッシュ |
実売価格 |
SSDSA2MH160G1 |
160GB |
16MB |
70,000円前後 |
SSDSA2MH080G1 |
80GB |
16MB |
35,000円前後 |
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OCZ Technology |
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Vertex SATA II 2.5" |
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問い合わせ先:03-5215-5650(アスク)
URL:http://www.ocztechnology.com/jp/ |
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現在、各メーカーのSSDで採用されることの多い、Indilinxのコントローラを搭載し、64MBのキャッシュを備えた、MLCタイプのSSD。ファームウェアのバージョンアップも随時行なわれており、Windows 7のTrimコマンドにも対応予定だ。 |
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型番 |
容量 |
キャッシュ |
実売価格 |
OCZSSD2-1VTX250G |
250GB |
64MB |
80,000円前後 |
OCZSSD2-1VTX120G |
120GB |
64MB |
43,000円前後 |
OCZSSD2-1VTX60G |
60GB |
64MB |
28,000円前後 |
OCZSSD2-1VTX30G |
30GB |
64MB |
16,000円前後 |
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Corsair Memory |
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CMFSSD |
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問い合わせ先:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
URL:http://www.corsairmemory.com/ |
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SamsungのSSD以外でSamsung製コントローラを採用した数少ない製品。本製品は、SamsungのOEM品のようで、同社のシールも貼られ、すべてのチップがSamsung製で構成されている。128MBと、他社のMLCタイプと一線を画す大容量のキャッシュを搭載している。 |
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型番 |
容量 |
キャッシュ |
実売価格 |
CMFSSD-256GBG2D |
256GB |
128MB |
81,000円前後 |
CMFSSD-128GBG2D |
128GB |
128MB |
44,000円前後 |
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PhotoFast |
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G-Monster V3 |
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問い合わせ先:052-846-9500(フォトファースト)
URL:http://www.photofast.co.jp/ |
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Indilinxのコントローラと64MBのキャッシュを搭載した、現在普及しているSSDの中では、非常にスタンダードな構成の製品。NAND型フラッシュメモリはSamsung製。32GB/64GBモデルは、128GB/256GBモデルと比較して読み書きともにやや低速なので、購入時には注意したい。 |
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型番 |
容量 |
キャッシュ |
実売価格 |
PF25S256GSSDV3 |
256GB |
64MB |
75,000円前後 |
PF25S128GSSDV3 |
128GB |
64MB |
43,000円前後 |
PF25S64GSSDV3 |
64GB |
64MB |
28,000円前後 |
PF25S32GSSDV3 |
32GB |
64MB |
19,000円前後 |
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PhotoFast |
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G-Monster V5 |
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問い合わせ先:052-846-9500(フォトファースト)
URL:http://www.photofast.co.jp/ |
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JMicronのRAIDチップ「JMB390」を使用し、内部でRAID 0を構成することで高速化を図ったSSD。内部はIndilinxのコントローラと64MBキャッシュを搭載したMLCタイプのSSDが二つ、RAIDチップに接続されるという構成だ。 |
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型番 |
容量 |
キャッシュ |
実売価格 |
GM-25M256GSSDV5 |
256GB |
64MB×2 |
110,000円前後 |
GM-25M128GSSDV5 |
128GB |
64MB×2 |
70,000円前後 |
GM-25M64GSSDV5 |
64GB |
64MB×2 |
50,000円前後 |
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