ビデオカード対決 4/4 | ライバルパーツ対決！買うならどっちだ？

トップ
> 第1特集
> ライバルパーツ対決！買うならどっちだ？

パーツ同士の性能差
本当のところが知りたい！

その他の特集（2011年）

激突！Bulldozer vs. Sandy Bridge

震撼性能！　Sandy Bridgeに死角なし!!

＊ユーザー登録からアンケートページへ進んでください。

＊プレゼントの対象は「最新号購入者」のみとなります。

ビデオカード対決

TEXT：Jo_Kubota

Round3

安くても性能は十分な時代に!? 低価格ビデオカード対決

HIS

H467QS512P

実売価格：9,000円前後

問い合わせ先：03-3980-6442（恵安）
URL：http://www.hisdigital.com/

Radeon HD 4670

GDDR3 512MB

外排気型クーラー「IceQファン」搭載

SPECIFICATION
コアクロック：750MHz
ビデオメモリバス幅：128bit
メモリクロック：2GHz
接続インターフェース：PCI Express 2.0 x16
出力インターフェース：DVI-I×2、HDTV OUT×1

InnoVISION

Tornado Geforce 9600GT 512MB PCI-E

実売価格：10,500円前後

問い合わせ先：support@kohryu.com（興隆商事）
URL：http://www.inno3d.com/

GeForce 9600 GT 96W版

GDDR3 512MB

お買い得感急上昇の元ミドルレンジビデオカード

SPECIFICATION
コアクロック：650MHz
ビデオメモリバス幅：256bit
メモリクロック：1.8GHz
接続インターフェース：PCI Express 2.0 x16
出力インターフェース：DVI-I×2、HDTV OUT×1

玄人志向

GF9600GT-E512HW/HD/GE

実売価格：9,500円前後

問い合わせ先：購入店舗にて対応
URL：http://kuroutoshikou.com/

GeForce 9600 GT 59W版

GDDR3 512MB

補助電源いらずの59W版9600 GTを搭載

SPECIFICATION
コアクロック：600MHz
ビデオメモリバス幅：256bit
メモリクロック：1.8GHz
接続インターフェース：PCI Express 2.0 x16
出力インターフェース：DVI-I×2

■	1万円前後の激戦区を制するのは ATIか、それともNVIDIAか

　最後は、3DMark Vantageのスコアで下位に位置したグループから上位3製品を選んだ。この中で、PCI Express電源コネクタを必要とするのは、InnoVISIONの「Tornado Geforce 9600GT 512MB PCI-E」（以下、Geforce 9600GT）のみで、ほか2製品は補助電源なしで動作する。そのため電源ユニットを選ばず使用でき、アップグレード用途にも向いていると言える。玄人志向の「GF9600GT-E512HW/HD/GE」（以下、GF9600GT）はGeforce 9600GTに搭載されているGPUの低消費電力版を装備している。そしてHISの「H467QS512P」（以下、H467QS）はRadeon HD 4670を搭載し、HISのオリジナルクーラー「IceQ」を採用、ローエンド製品に似合わず、強力なGPUクーラーが特徴となっている。

　では早速ベンチマーク結果を見ていこう。ストIVベンチでは、Geforce 9600GT、GF9600GTの差はほとんどなく、同スコアと言ってよい。一方、HD 4670はやや遅れを取っている。とはいえ、1,920×1,200ドットの高負荷時でも60fpsを超えており、ゲームを遊ぶには支障はまったくない。

　次は、オンラインアクションの「モンスターハンターフロンティアオンライン」（以下、MHF）のベンチマークだが、いずれもスコアは3,000を超え、これもゲームそのものに影響はない。しかし、H467QSは、やはりGeforce 9600GTやGF9600GTに一歩およばない結果となった。MHFは全体的に軽いゲームではあるが、局所的に重くなることもあるため、ゲームパフォーマンスを優先するならH467QSはオススメしづらい。

　そしてThe Last Remnantだが、傾向としてはストIVベンチの結果に近く、H467QSはほかの2製品に比べ、2ランクほど低い結果となった。さすがに1,920×1,200ドットにて平均fpsが30を下回るとゲームプレイにおいてカクつきなどが気になってくる。ほか2製品も決して速くはないが、少なくともH467QSよりは快適に遊べる。このクラスのゲームをプレイするなら、前頁のミドルクラス程度のパフォーマンスは欲しいところだ。

　続いてエンコードだが、Geforce 9600GTがかろうじてトップのタイムをマークした。しかしミドルレンジクラス同様に、こちらも優劣がはっきり付くほどの差は出ていない。このクラスになるとエンコード性能を気にしてビデオカードを選ぶ必要はなさそうだ。

　最後に消費電力と温度を見てみよう。ここまでよいところがなかったH467QSだが、消費電力と温度では、ほか2製品を大きく下回った。省電力、低発熱という観点で選ぶなら、H467QSはGF9600GTよりも魅力があると言えるだろう。ほかの2製品を比較すると、温度および消費電力ともにGF9600GTが低い結果となっている。

InnoVISIONの勝利！

InnoVISIONの勝利！

InnoVISIONの勝利！

InnoVISIONの勝利！

HISの勝利！

HISの勝利！

■	バランスのよいGeforce 9600GT 省電力／低発熱のH467QS

　ここまでの結果をまとめると、消費電力や温度を重視するならH467QS、そこに性能を加えるならGeforce 9600GTを選ぶのがよいだろう。ただし、Geforce 9600GTは性能では多くの面で上回っているものの、GF9600GTとの差は僅差で、PCI Express電源コネクタが必要となると明確なアドバンテージと言えるものではなく、あえて選ぶ理由は薄い。その一方で、H467QSは性能面ではほか2製品にかなわないものの、ベンチマークスコア自体は決して悪くはなく、劇的な差を付けられているというほどでもない。多少の性能は犠牲にしても消費電力や温度を下げたいというのなら、H467QSは十分選択肢になるだろう。