|
|
TEXT:橋本新義 |
|
|
|
メモリ編 |
|
|
Core i7の登場とともに変動の兆しが出てきたメモリ市場。2009年は「DDR3シフト」が意外なまでの速さで進むことになりそうだ。「いつでもお買い得」状態となったDDR2メモリとあわせ、大容量化も一気に進むだろう。 |
|
|
|
■ |
2009年はついに自作の主流に?Core i7の登場でDDR3メモリが大攻勢 |
|
|
2008年のメモリ市場は、DDR3メモリの人気急上昇と、メモリ全般における価格の下落が大きなトピックとなった。
DDR3メモリの人気急上昇の理由は、2008年11月のIntel Core i7の登場と、それに合わせたDDR3メモリの値下げだ。とくにCore i7用の3枚組キットはコストパフォーマンスが高く、Core i7の人気と合わせ、DDR3メモリのシェアを押し上げた。
さらに、2009年に登場すると噂される、コードネーム「Lynnfield(リンフィールド)」、「Havendale(ヘイブンデール)」のIntelの新型CPUや、AMDのSocket AM3版Phenom II X4もDDR3メモリに対応するため、2009年はDDR3メモリが自作PC向けの主役へと躍り出そうな気配さえ出てきている。
一方でDDR2メモリは、急速な円高化も伴い、半ば底を打ったか、と思われるほどの低価格に。2008年末の時点で、ブランド品でも4GB(2GB×2枚セット)で最安値が4,000円を割る製品が登場している。DDR3メモリへの移行や、32bit版Windowsで使われないメモリ領域を活用できるRAMディスクの登場と合わせると、メモリ容量の主流は4GBへと一気にシフトすると思われる。2009年のメモリの水準は、速度・容量の両面で大きく上がりそうだ。 |
|
製品選びのポイント(1)
DDR3メモリは3枚組が標準に? |
|
|
Core i7用メモリの売れ筋は、トリプルチャンネルを活かせる3枚キットが主流となった。これらのキットは価格面で有利なだけでなく、トリプルチャンネル使用時の相性問題を解消すべく、出力信号の電圧などの特性が3枚の間で厳密に揃えられているため、信頼性も高く、ユーザーのメリットも大きい。 |
|
|
|
|
製品選びのポイント(2)
Core i7対応 XMPメモリも登場 |
|
|
Intelが独自に策定した拡張メモリの仕様「XMP」への対応製品も増加。最近登場したものは、これまでのIntel X38/48チップセット用とは若干仕様が異なり、実質的にCore i7+X58に合わせた仕様の製品が多い。これはCore i7の仕様上、メモリコントローラへの電圧設定が1.65V以上になるとCore i7自体が深刻なダメージを受ける危険性があるためだ。 |
|
|
|
|
製品選びのポイント(3)
RAMディスクに注目集まる |
|
|
2008年のメモリ環境の隠れたトピックの一つが、Windowsが認識できないメモリをRAMディスクとして使うフリーソフト「Gavotte RamDisk」の登場だ。同様の機能を搭載したアイ・オー・データ機器の「RamPhantom 3」とあわせ、32bit版Windowsでも限定的ながら大容量メモリを扱える環境が整った。 |
|
|
|
RAMディスクはメモリ上にデータを格納するため、高速なアクセスが可能 |
|
|
|
|
製品選びのポイント(4)
64bit Vistaもついに普及か!? |
|
|
大容量メモリ環境の本命である、64bit版Windowsの注目度や普及率も伸びつつある。64bit版Vistaに正式対応するアプリケーションやドライバなども増加し、ネックだった地デジチューナーの正式対応製品が登場するなど、着々と整備が進んでいる。 |
|
|
|
低価格化が進み4GB以上のメモリも手に入れやすくなった。これから一気に普及が進むか? |
|
|
|
|
Corsair Memory |
|
|
|
DOMINATOR TR3X3G1866C9DF |
|
|
問い合わせ先:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
URL:http://www.corsairmemory.com/ |
|
PC3-15000(DDR3-1866) |
CL=9 |
XMP対応 |
|
|
1,866MHz動作ながら手頃なDDR3メモリ
Corsair Memoryのトリプルチャンネル対応(3枚組)DDR3メモリ。同社製のDDR3メモリとしては最上位の「DOMINATOR」シリーズに位置付けられており、動作電圧1.65Vで1,866MHz駆動が可能。XMPに対応しているため、オーバークロック(OC)の入門用としても好適だ。高クロックで動作するため、メモリクーラーのAirflowファンが付属する。
最上位モデルでありながら1GB×3枚組で2万円台半ばと、比較的手頃な価格も大きな魅力となっている。 |
|
製品名 |
容量 |
実売価格 |
DOMINATOR TR3X6G1866C9DF |
2GB×3 |
52,000円前後 |
DOMINATOR TR3X3G1866C9DF |
1GB×3 |
25,000円前後 |
|
|
OCZ Technology |
|
|
|
OCZ3RPR1866C9LV6GK |
|
|
問い合わせ先:03-5215-5650(アスク)
URL:http://www.ocztechnology.com/ |
|
PC3-15000(DDR3-1866) |
CL=9 |
|
|
個性的な冷却機構を搭載したDDR3メモリ
高性能OCメモリの老舗的存在であり、最近では低価格SSDのCoreシリーズでも有名となったOCZ Technology製のDDR3メモリキットだ。「放熱用のヒートシンクをヒートパイプによって中空に浮かす」という個性的なデザインを採用した、同社の最高級シリーズ「Reaper」に属する。
Core i7環境向けのため、電圧1.65Vで1,866MHz動作が可能な設計となっている。Core i7で高クロックを狙いたいならあわせて選びたいメモリだ。 |
|
製品名 |
容量 |
実売価格 |
OCZ3RPR1866C9LV6GK |
2GB×3 |
49,000円前後 |
OCZ3RPR1866C9LV3GK |
1GB×3 |
28,000円前後 |
|
|
Patriot Memory |
|
|
|
PVT36G1600ELK |
|
|
問い合わせ先:inf@fastcorp.co.jp(ファスト)
URL:http://www.patriotmem.com/ |
|
PC3-12800(DDR3-1600) |
CL=9 |
XMP対応 |
|
|
人気急上昇メーカーのハイエンドOCメモリ
高性能・高品質ながら比較的安価なことで人気上昇中のメモリメーカー、Patriot Memory製のDDR3メモリキットだ。
同社製メモリの最高級シリーズ「Viper」に属しており、動作クロックは1,600MHzと高速。また、外観上の特徴となっている大型ヒートシンクは、ACC(Aluminum Copper Composite)テクノロジと名付けられた、アルミと銅のハイブリッド構造を採用し、高発熱の環境下でも安定した動作を実現する。XMPにも対応している。 |
|
製品名 |
容量 |
実売価格 |
PVT36G1600ELK |
2GB×3 |
30,000円前後 |
PVT33G1600ELK |
1GB×3 |
18,000円前後 |
|
|
GeIL |
|
|
|
GV36GB1333C9TC |
|
|
問い合わせ先:info@mvkc.jp(エムヴィケー)
URL:http://www.geil.com.tw/Japanese/ |
|
PC3-10600(DDR3-1333) |
CL=9 |
|
|
知る人ぞ知る実力派メーカーのDDR3キット
台湾のメモリメーカー、GeIL(Golden Emperor International)が発売するDDR3メモリキット。
竜の目を模したLED付きメモリ「Black Dragon」をはじめとするユニークな製品で知られる同社だが、本製品はCore i7用のトリプルチャンネルキットとしては非常にベーシックな仕様だ。
しかし、チタンカラーのヒートスプレッダや永久保証などの信頼性を重視した設計、さらに市場最安クラスとなる価格など、性能以外の面でも魅力的な製品に仕上がっている。 |
|
製品名 |
容量 |
実売価格 |
GV36GB1333C9TC |
2GB×3 |
20,000円前後 |
GV33GB1333C9TC |
1GB×3 |
12,000円前後 |
|
|
|