その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:鈴木雅暢 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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Core i7では、さまざまな新しいフィーチャーが導入されている。ここではその新フィーチャーを解説しつつ、ベンチマークで効果を確認していこう。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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Core i7シリーズの最大の特徴とも言えるのが、メモリコントローラの統合と新しいシステムバス「QPI(Quick Path Interconnect)」の採用だ。これまでチップセット(MCH)に統合されていたメモリコントローラをCPUに統合したことで、低レイテンシでのメモリアクセスを可能にするとともに、メモリアクセスの性能がシステムバス帯域に左右されることもなく、高速メモリのパフォーマンスをフルに発揮できる。Core i7に統合されるメモリコントローラはDDR3-1066(PC3-8500)をサポートし、最大でトリプルチャンネルの同時アクセスを行なうため、メモリ帯域は25.6GB/sに上る。これまで主流だったDDR2-800デュアルチャンネルのメモリ帯域は12.8GB/sだからその2倍にあたる。上記のメモリ帯域は理論値であるが、メモリコントローラの統合効果は実効性能により大きく表われることが予想され、実質的な差はさらに開くと思われる。 システムバスにQPIという高速バスを採用したのも新しい。QPIではシリアルバスの技術を取り入れることで少ない信号線で高速なデータ転送を可能としており、Core i7-965 Extreme Edition(以下XE)では25.6GB/s、Core i7では19.2GB/sの帯域をサポートしている。コンシューマPCでシステムバスの帯域差がシステムの性能に大きく影響することはないと思われるが、メモリバスと完全に切り分けられたのは大きなメリットだ。 Core i7ではキャッシュ構造も大きく変更され、1次キャッシュ(命令32KB+データ32KB)と256KBの2次キャッシュを各コアに内蔵し、さらに4コアで共有する8MBの3次キャッシュを備える3レベルのキャッシュ構造が採用された。もともとCore 2シリーズのキャッシュ構造はデュアルコアが前提であり、同じ構造のままコアを増やせば共有型キャッシュへの負荷が高くなり、レイテンシの増大は避けられない。それでなくとも2次キャッシュのレイテンシはCore 2の時点で14サイクルまでに増えており、これ以上は演算性能の上でデメリットが大きい。比較的小容量でも低レイテンシ(10サイクル)の2次キャッシュを各コアに内蔵しつつ、共有型の3次キャッシュで容量をフォローするCore i7の構造は、ネイティブクアッドコアになったことを考えれば自然なアプローチだ。 |
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Core 2シリーズではシステムバス、MCHを経由してメモリを接続していたためレイテンシが大きく、システムバスの帯域がメモリ性能のボトルネックとなることもあった。一方、メモリコントローラを内蔵するCore i7のシステムではCPUにメモリを直結するため低レイテンシでアクセスでき、メモリ性能がシステムバス帯域にも左右されなくなった | |||||||||||||||||||||||||||||||||
各CPU別キャッシュ/メモリ/システムバスの仕様 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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内蔵メモリコントローラと新装されたキャッシュの実力を、ベンチマークテスト「Sandra 2009」で検証してみよう。動作クロックの近いCore 2 Quad Q9650(2.93GHz)とCore i7-940(3GHz)の比較が中心だが、参考までにCore i7-965 XEとPhenom X4 9950 Black Edition(以下BE)のスコアも掲載している。 まずはメモリ帯域(Memory Bandwidth)だ。これはCPU⇔メモリ間でデータの転送を行なってメモリの転送速度を計測するテストで、レイテンシやキャッシュも反映された実効的な帯域が分かる。グラフで見るとCore i7とCore 2 Quadの差は一目瞭然だ。DDR3-1066のトリプルチャンネルではCore i7-940で17GB/s以上、一般的なCore 2 Quad環境(DDR2-800、デュアルチャンネル)の3倍近い性能を出しており、同じDDR3-1066のデュアルチャンネルで比較した場合でもCore i7-940のほうが約89%も速い。 Sandra 2009にはMemory Latencyという項目もある。ブロックサイズごとのランダムアクセスのレスポンスを計測するもので、グラフの縦軸はレイテンシを示しており、上に行くほど遅い。実質的にメモリアクセスのレイテンシと言える64MBで比較してみると、同じDDR3-1066で比較した場合に約12%Core i7-940のほうが低レイテンシだ。意外に差が少ないが、Memory Bandwidthでの差は純粋なレイテンシと言うよりはシステムバスの調停などの影響かもしれない。いずれにしても内蔵メモリコントローラの効果はてきめんである。 Cache and Memoryは、ブロックサイズ別にデータ転送を行なって、キャッシュとメモリの帯域を計測するテストだ。グラフの縦軸が帯域を示しており、上に行くほど性能が高い。横軸の256KB~1MBはCore i7、Core 2 Duoともに2次キャッシュにあたる部分だが、Core i7がCore 2 Quadの約2倍にあたる数値をマーク。それに続く4MBの部分はCore 2 Quadでは引き続き2次キャッシュのカバー範囲だが、Core i7は3次キャッシュとなり、帯域は逆にCore 2 Quadの約半分まで落ち込んでいる。さらに16MBサイズとなるとCore i7ではキャッシュのカバー範囲を完全に超えてしまうが、Core 2 Quadは2次キャッシュが12MBあるため、その影響でCore i7に対して1.5倍ほどのアドバンテージがある。それ以上になると逆にメモリ帯域の差により、Core i7がCore 2 Quadの3倍近い性能となる。この特性がどう影響するのか、アプリによって差はあるだろうが、好結果につながる場面は少なくなさそうだ。 |
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【検証環境】 [Core i7環境] マザーボード:ASUSTeK Rampage II Extreme(Intel X58+ICH10R) メモリ:Corsair Memory XMS3 TW3X2G1600C9DHX(PC3-12800 DDR3 SDRAM 1GB×2) [Core 2 Quad/DDR3環境] マザーボード:ASUSTeK P5E3 Premium/WiFi-AP@n(Intel X48+ICH9R) メモリ:Corsair Memory XMS3 TW3X2G1600C9DHX(PC3-12800 DDR3 SDRAM 1GB×2) [Core 2 Quad/DDR2環境] マザーボード:ASUSTeK P5Q-E(Intel P45+ICH10R) メモリ:センチュリーマイクロ CK1GX2-D2U800(PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB×2) [Phenom X4環境] マザーボード:GIGABYTE GA-MA790GP-DS4H(AMD 790GX+SB750) メモリ:Team Elite TEDD2048M800HC5(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2) [共通環境] ビデオカード:NVIDIA GeForce GTX 280リファレンスカード HDD:Western Digital VelociRaptor WD3000GLFS(Serial ATA 2.5、10,000rpm、300GB) OS:Windows Vista Ultimate SP1 |
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