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2008年、自作PCの変化を振り返る
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PC自作大全 2008
TEXT:長畑利博
電源編
imagePCの各パーツに電力を送り込む「電源ユニット」はPC全体の安定性を左右する重要なパーツだ。最近は信頼性、静音性、拡張性の面でコストパフォーマンスの高い製品が増えており、電源の入れ換えにはちょうどよいタイミングと言えるだろう。
高品質化が著しい電源ユニット
 ここ1年で一番大きなトレンドは、変換効率の大幅な向上だろう。昨年から80PLUS認証取得電源はいくつか販売されていたが、今年はミドルレンジ以上の新製品の多くが、80PLUSかそれに準ずる効率を備えていることが多い。現在では、より上位の規格である「80PLUS Bronze/Silver」の認証を取得した製品も増えつつある。

 高品質を前面に押し出した製品も増えている。パッケージにうたわれているポイントとしては、信頼性に優れる105℃コンデンサの採用や、回路設計から出力を安定させるための高品質なフィルタ、耐久性の高い基板など、さまざまな面で部品レベルの高品質化が行なわれている。また、機能面では、ハイエンドビデオカードで使用されるPCI Express 8ピンへの対応がトレンドに。プラグインケーブルを採用した製品や静音性を重視したものも相変わらず人気が高い。

 こうしたトレンドは、低価格モデルにも波及しつつあり、1万円前後のミドルレンジ製品ではコストパフォーマンスの高いものが増えている。
トレンド1
効率の注目度が急上昇 image
メリットの多い高効率電源
 電源ユニットは、電力を長距離電送に適した交流(AC)から機器の動作安定に適した直流(DC)に変換する役割を持つが、変換時にはどうしても電力の一部が使われないまま熱に変わり、ムダになってしまう。この電力の有効利用率を示すのが「効率」だ。

 アメリカでは、2003年頃からPCのエネルギー効率を高める動きがあり、2003年6月にはIntelやGoogleが中心となって、PCの消費電力の半減を目指す非営利組織「Climate Savers Computing Initiative」が設立され、PCの省電力化を目指す「80PLUS」規格も誕生した。80PLUSはシステムの負荷が20、50、100%という3段階の状態すべてで、変換効率が80%以上を確保できた製品に与えられているが、2008年にはより効率の高い製品向けに目標値を高めた80PLUS Bronze(出力50%時で効率85%以上)、Silver(同88%以上)、Gold(同90%以上)が追加され、それらに対応した製品も登場してきている。
image
高効率モデルで消費電力を削減
80PLUS Bronze認証取得の「Enermax PRO 82+ EPR425AWT」と一世代前の「サイズ CoRE PoWER 400W」の消費電力を比較。実に10W以上の差が付いている。これがすべて熱に変わってしまうことを考えると無視できない差だ

【検証環境】
CPU:Core 2 Duo E8400(3GHz)
マザーボード:ASUSTeK P5Q-E(Intel P45+ICH10R)
メモリ:UMAX D48002GP0-73BCJ1(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB)×2
HDD:Western Digital WD VelociRaptor WD3000BLFS(Serial ATA 2.5、10,000rpm、300GB)
OS:Windows Vista Ultimate SP1
Enermax
PRO82+ EPR425AWT
実売価格:11,000円前後
問い合わせ先:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
URL:http://www.enermaxjapan.com/
425W
image効率、品質、静音性のバランスに優れる
80PLUS Bronze対応の高効率電源。電解コンデンサにはすべて日本製を採用し、信頼性にも優れている。静音性も優秀だ
トレンド2
内部パーツの品質が向上 image
ハイエンドモデルでは部品品質が大きな付加価値に
 電源自体の外観はどの製品も似たようなものだが、内部構造は大きく異なる。では、電源のどの部分を見ればよいのだろうか。簡単にポイントを紹介しよう。

 製品ごとの差別化のポイントとして重要視されているのが電解コンデンサだ。コンデンサは電気を一時的に蓄えることができる特性を持っており、これにより送られてくる電流を平滑化し、動作を安定させる役割を持つ。コンデンサは熱に弱く、高温環境では著しく劣化が進むため、消費電力と発熱が大きいハイエンドマシンで使われる高級電源には、耐久動作温度が高く、長時間動作しても劣化しにくい高耐久・高品質タイプが使用されるようになった。具体的には日本メーカー製の高品質なものや、105℃品と呼ばれる、85℃品よりも耐久性に大きく優れるコンデンサを搭載するメーカーが増えてきている。

 また、低価格モデルとハイエンドモデルで大きく違う部分としてもう一つ、部品を実装する基板の材質がある。安価なモデルでは、紙にフェノール樹脂を浸透させた紙フェノール基板の採用が多いが、ハイエンドモデルではより耐熱性能が高く、両面実装や多層化して回路性能を高めやすいガラスエポキシ基板を採用するものが多い。意外と見過ごされがちだが、ファンの品質も重要だ。ファンが止まると、電源内部の気温が急激に上昇し、部品を大きく劣化させ、故障させてしまう可能性が高い。ハイエンドモデルでは搭載ファンに従来から信頼性に定評のある日本メーカー製(山洋電気など)のものを採用したり、メーカー独自の高品質ファンを搭載したりなどして、信頼性の向上を図っている。

 もちろん、筐体を開けてしまうと保証がなくなるため、自分で開けてその中を見ることはあまりないだろうが、最近は内部写真などをWebサイトで公開しているメーカーが多いため、それらを参考にするとよいだろう。
内部でチェックしたい部分
image
image(1)電解コンデンサ
電解コンデンサは1次側回路と2次側回路で特性の違うものが使われているが、2次側回路のほうが発熱が大きい。信頼性を気にするならば2次側コンデンサの品質に注意しよう。従来は85℃品が中心だったが、現在ではより耐久性の高い105℃品の採用例が増えている
image(2)基板
ハイエンドモデルでは、マザーボード基板などにも使われている高品質なガラスエポキシ基板(写真)が使われる。両面実装や多層化が行ないやすく、基板色はさまざま。安価な製品ではアイボリー色の紙フェノール基板が使われているが、それでも熱に対する耐久性は十分
image(3)ファン
耐久性に加えて、静音性にも影響する重要な部分。一般的に、静音性だけならばスリーブベアリング採用のものが優れるが、耐久性は劣ることが多い。耐久性を重視したいのならばボールベアリングや流体軸受けといったベアリングを採用しているものを選ぼう
PC電源でよく使われる日本メーカー製のコンデンサ
image日本ケミコン
鍋のような形のマークが特徴。大型のものはそこに「NIPPON CHEMI-CON」というロゴが入る
image日立AIC
昔ながらの丸い日立ロゴが使われているので分かりやすい。1次側コンデンサに使われることが多い
imageパナソニック エレクトロデバイス
□の中にMの文字が入る。写真のように□は角がなく丸くなっているのが特徴
Seasonic
M12 SS-700HM
実売価格:23,000円前後
問い合わせ先:046-236-3522(オウルテック)
URL:http://www.seasonic.com/
700W
imageバランスに優れるロングセラーモデル
発売から2年経過したにもかかわらず、その基本設計の優秀さからいまだに人気の高いロングセラーモデル。プラグインケーブルを採用する
ZIPPY
Zippy-660W HU2
実売価格:29,000円前後
問い合わせ先:03-5846-5741(エムヴィケーRio事業部)
URL:http://www.mvk-rio.com/
660W
image信頼性と安定性に優れるゲーマー向け電源
高い信頼性と出力安定性に定評のある高級モデル。同社初の12cm角ファン採用モデルで、高い信頼性と静音性を両立することに成功
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