|
|
|
|
|
|
鉄人保坂陽一が作る激安マシン |
|
|
|
|
気が付けばPCパーツ並みにカメラを買いまくっている衝動買い野郎。HDDはリムーバブルメディアだ! |
激安PCの条件
●5万円以下
●予算内で可能な限りパフォーマンスを追求 |
|
|
|
|
|
最近の筆者はすっかりカメラ沼の住人であり、仕事の合間によくレンズカタログを眺めていたり、常にどこへ撮影に行こうか考えていたりする(写真は風景が主)。そんな筆者が仕事以外にPCを何に使っているかと言えば、何はともあれデジタル一眼レフのRAW画像の現像処理だ。RAW画像とはJPEGなどに変換する前の、撮像素子から得られるそのままの生データであり、一般的な画像ビューアでは開くことができない。写真1枚のファイルサイズは1,000万画素クラスでだいたい10~15MBくらい。これをPC上のRAW現像ソフトで自分好みの色みやコントラストに仕上げていくわけだ。ストレージ面での消費は非常に激しくなるが、それだけにJPEGなどでは得られない高画質な写真が手に入るのである。今回は5万円以下でということだが、どうせならその範疇でもなるべく快適なRAW現像作業ができるマシンを目指してみたい。
ほとんどのRAW現像アプリケーションではマルチコアCPUが効く。動画編集などとならび、しっかりとその恩恵を受けられる用途の一つと言ってよいだろう。よって、できればクアッドコアと行きたいところだが、5万円という予算では少々厳しい。ここはひとまず後回しで、ほかのこだわりポイントを考えてみよう。CPU以外では、しっかりとしたメモリ容量のほか、なるべく高速かつ大容量のHDDも欲しい。ファイルサイズが大きいので、実作業においてはCPUよりも快適さに差が現われる部分も多いのだ。加えて、こだわりたいのがビデオカード。筆者は長年ATI系ビデオカードの発色が好みなので、安価でもよいので載せておきたいところである。また、大量の写真を保存しておくためにHDDは大容量で高速なものを選びたい。
これだけヨクバルなんて5万じゃムリ、と思ったのだが……予想以上にイケる! なかなか実戦的なマシンに仕上がったと思うがいかがだろうか。 |
|
|
|
1 1万円でも高速
CPUは動作クロック重視でPentium Dual-Core E2220(2.4GHz)。エントリーモデルでもまったく侮れないデュアルコアCPUである |
|
|
|
2 メモリは1GB×2
メモリスロットが2本のみなので、最初から余裕を持ってPC2-6400 DDR2 SDRAM 1GBを2枚搭載。これだけあれば換装は当分不要だ |
|
|
|
3 カードリーダー搭載
デジカメユーザーなら必須のメモリカードリーダーもこの価格でしっかり搭載。安くて助かった! |
|
|
|
4 大容量/高速HDD
最新の320GBプラッタのHDDを搭載。その性能は10,000rpmの高速HDDにも匹敵する。おまけに640GBと大容量 |
|
|
|
5 画質にもこだわる
画質や発色など、ビデオカードにもこだわりたいところ。エントリーモデルだが、DVI出力が使えるのも大きい |
|
|
|
パーツ構成 |
|
CPU:Intel Pentium Dual-Core E2220(2.4GHz) |
10,000円前後 |
マザーボード:GIGABYTE GA-G31M-S2L(Intel G31+ICH7) |
8,000円前後 |
メモリ:ノーブランド PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB×2 |
4,000円前後 |
ビデオカード:玄人志向 RH3450-LE256H/HS(ATI Radeon HD 3450) |
5,000円前後 |
HDD:Samsung Spinpoint F1 HD642JJ(Serial ATA 2.5、7,200rpm、640GB) |
10,000円前後 |
光学ドライブ:Lite-On Technology DH-20A3S |
4,000円前後 |
ケース:スカイテック SKC-059P350W |
6,000円前後 |
その他:オウルテック FA406 |
1,500円前後 |
合計48,500円前後 |
|
|
|
|
ポイント 1 CPU RAW現像での実用性能はバッチリ! |
|
HDDやビデオカードなどをある程度優先したことで、CPUはエントリークラスのPentium Dual-Core E2220となったが、デュアルコアで2.4GHzというのはダテではない。加えて、奮発?した1プラッタ320GBの高速HDDが、データの読み書きに多大な効果を発揮。右のベンチマークでは10枚一気に現像しているが、1枚1枚作業していくなら、それほどクアッドコアとの差は感じない。メモリに関しても同様で、2GBで困るようなことはほとんどないはずだ。 |
|
|
|
筆者が普段メインでRAW現像に使っている「SILKYPIX Developer Studio 3.0」。デュアルコアはもちろん、クアッドコアにも対応している |
|
|
|
HDDが高速なこともあってか、上の数値以上に今回のマシンはキビキビ動いて快適そのもの。5万円でこれなら買い換えもしやすいだろう |
|
|
|
ポイント 2 拡張性 将来を見据えた余裕ある構成 |
|
Intel純正では一番安価な945GCではなく、あえてG31を選択したのは将来性を見越してのこと。クアッドコアに対応しているので、後のアップグレードもOKだ。また、挿し換えにはなるがメモリは4GBまで搭載することもできる(予算が許すなら最初からそうしたかったが)。シャドーベイにもまだ余裕があるので、HDDの追加もできるし、5インチベイにリムーバブルHDDケースを搭載することも可能。後数年はこのケースとマザーボードを使っていけるはずだ。 |
|
|
|
G31マザーボードで最新の45nm版クアッドコアCPUも使用可能。基本構成を変えることなく、最速クラスのPCだって目指すことができるのだ |
|
|
|
3.5インチベイはオープンベイ1基、シャドーベイ3基の空きがある。ケースファンも付いているので、複数HDD搭載時も安心 |
|
|
|
ポイント 3 CPU そのほか 厳選した激安パーツで一つ上の性能を |
|
今回の構成で最終的にもっとも悩んだのはケースとビデオカード。オンボード機能でもディスプレイ出力は可能なので、ビデオカード断念も考えたのだが、予想以上によいケースにめぐり会えた。シャーシ剛性に関しては値段相応の安っぽさを感じるのだが、350W電源搭載で出力は十分。ビデオカードはファンレスだが、ケースファンが標準付属ということで安心して使用できるのもうれしい。なお、電源ファン/背面ファンの騒音はかなり大きいので、置き場所などは工夫したいところ。上部のフロントインターフェースは床置き時に便利だ。 |
|
|
|
激安PCに電源付きケースは定番。このケースの電源はSerial ATA電源コネクタが四つあるなど、しっかり今のPCに対応しているのも○ |
|
|
|
どうしてもこだわりたかったRadeon HD 3450ビデオカード。高解像度表示やDVI出力もOKだ。CPU強化も考えたが結果としてこれで満足している |
|
|