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TEXT:加藤勝明 |
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ノウハウ |
お勧めビデオカード選び |
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ゲームの快適さをもっとも左右するのは、ビデオカードに搭載されるGPUの性能だ。ここ数年、ゲーマーの間ではNVIDIA製の「GeForce」ファミリーが最適とされるが、PCショップへ行く前にGPUの型番とおおよその性能を把握しておきたい。基本的に数字が大きいほど高性能だが、NVIDIA製GPUでは型番末尾のGTSやGTといったコードで格付けされていたり、GeForce 8800 GTよりGeForce 9600 GTのほうが性能が控えめだったりといった分かりにくい部分がある。とくにオススメしたいのは、値段も手頃で高性能の準ハイエンドGPU(GeForce 8800 GTなど)搭載製品を独自にオーバークロックしたもの。より安価なミドルレンジGPU(GeForce 9600 GTなど)のオーバークロックモデルも魅力的だが、前者のほうが解像度を高くしても性能の低下が小さい。画質重視ならGPU選びに妥協は許されないのだ。 |
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ゲームPC用としてのGPUなら、NVIDIAのGeForce 9600 GTやGeForce 8800 GT以上が最適だ |
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GPUスペック一覧 |
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チップ名 |
コアクロック |
メモリクロック |
ビデオメモリ(バス幅) |
対応スロット |
NVIDIA GeForce 9800 GX2 |
600MHz |
2GHz |
GDDR3 SDRAM 512MB×2(256bit×2) |
PCI Express 2.0 x16 |
NVIDIA GeForce 9800 GTX |
675MHz |
2.2GHz |
GDDR3 SDRAM 512MB(256bit) |
PCI Express 2.0 x16 |
NVIDIA GeForce 9800 GTS |
650MHz |
1.94GHz |
GDDR3 SDRAM 512MB(256bit) |
PCI Express 2.0 x16 |
NVIDIA GeForce 8800 GT |
600MHz |
1.8GHz |
GDDR3 SDRAM 512/256MB(256bit) |
PCI Express 2.0 x16 |
NVIDIA GeForce 9600 GT |
650MHz |
1.8GHz |
GDDR3 SDRAM 512MB(256bit) |
PCI Express 2.0 x16 |
NVIDIA GeForce 8600 GT |
540MHz |
1.4GHz |
GDDR3 SDRAM 256MB(128bit) |
PCI Express x16 |
ATI Radeon HD 3870 X2 |
825MHz |
1.8GHz |
GDDR3 SDRAM 512MB×2(256bit×2) |
PCI Express 2.0 x16 |
ATI Radeon HD 3870 |
775MHz |
2.25GHz |
GDDR4 SDRAM 512MB(256bit) |
PCI Express 2.0 x16 |
ATI Radeon HD 3850 |
670MHz |
1.6GHz |
GDDR3 SDRAM 256MB(256bit) |
PCI Express 2.0 x16 |
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トレンド(1) |
クアッドとデュアル、どちらが買い!? |
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前ページでも触れたが、現在のゲームは物理演算やリアルな影の生成のためにCPUパワーをかなり消費する。同時に描き込みも増えればその分データ量も増えるため、CPUとビデオカードは可能な限り高性能のものを選ぶ、というのがセオリーだ。
ここで問題になるのはCPUのコア数だ。現在のCPUは、ハイエンドユーザーにはクアッドコア、メインストリームユーザーにはデュアルコア、という棲み分けになっている。マルチスレッド化されたゲームなら、クアッドコアのほうが有利になるが、3Dゲームの多くはシングルスレッド処理になっている。右のグラフは「F.E.A.R.」でのフレームレートとなる。各CPUコアの占有率が低く、CPUコア数よりも動作クロックが高いほうがなめらかに動くわけだ。
だが最近ではマルチコアCPU対応の描画エンジンが開発され、デュアルコアよりもクアッドコアCPUのほうがパフォーマンスが上がるゲームも登場し始めた。その代表格「Unreal Tournament 3」を使ったベンチマークでは、CPUの動作クロックはもちろん、コア数の違いが結果に見事に反映されている。ただマルチコア対応ゲームはまだ少ないため、コストパフォーマンスを重視するなら、ゲームマシンにはデュアルコアCPUで十分事足りると言えるだろう。 |
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人気謎解きFPS「Portal」。Half-Life系はまだシングルコアのみの対応のようだ
(C)2007 Valve,the Valve logo,Half-Life,the Half-Life logo,the lambda logo,Steam,the Steam logo,Team Fortress,the Team Fortress logo,Souce,the Source logo,and Valva Source are trademarks and/or registered trademarks of Valve Corporation. |
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トレンド(2) |
ゲームにおけるHDDの重要性 |
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ゲームの快適さを求めるなら、HDDの選択もおろそかにはできない。最近のゲームは扱うデータ量が非常に多いため、HDDは読み出しが高速なものが望ましい。1台ならプラッタ容量が大きいものを選択するのがベストだが、2台以上ならRAID 0を構築して速度を稼ぐという方法もある。HDDが高速化すれば、アプリ切り換え時などに発生するページングファイル(仮想メモリ)へのアクセスも高速化できる。切り換え時特有の引っかかり感を緩和できるため、操作の快適度は格段に上がる。 |
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HDDのプラッタ容量は、現在では1枚で320GBのものが登場している。写真はWestern Digital製「WD Caviar SE WD3200AAJS-B4A」 |
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トレンド(3) |
大容量メモリと高速メモリ、どちらが最適か |
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メモリは規格の選択・容量のバランスの二つの配分が鍵となる。多量のデータを扱う関係上、メモリの性能と容量をどちらも確保しておく必要がある。メインメモリに2GB搭載した程度では、今のゲームには少ないと言ってよいだろう。理想を言えばDDR3メモリを限界まで搭載できればよいが、まだDDR3は予算的にムリがある。DDR3を少量搭載するなら、安価なDDR2メモリを大盛りにするほうがベターだ。64bit版Windowsと組み合わせ、8GB搭載も視野に入れてみよう。 |
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「Unreal Tournament 3」および「Crysis」を使ったfps比較。DDR3は確かに高速だが、DDR2を大量に搭載することで、その差は縮まっていく。むしろ容量を稼いだほうが、後述のロード時間や複数アプリの面でメリットが大きいだろう |
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“このゲームにはどんなマシン環境を用意すれば最適なのだろうか?”と疑問に思ったことはないだろうか? ゲームの「推奨環境」をチェックしてみても、どのブランドがよりよいのかよく分からないことがある。そういうときに役立つのがゲームのパッケージ、またはゲーム起動直後に再生されるCPU/GPUメーカーのロゴだ。このロゴが付いていれば、そのハードにゲームが最適化されている。ゲームマシンの構成に迷ったら、お気に入りのゲームに合ったブランドのパーツを選ぶ、というのもおもしろい。 |
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ゲームパッケージの片隅に印刷されたNVIDIAやIntelのロゴ。ゲームメーカーとなんらかの技術協力を行なったことを示すもの |
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パーツメーカーも、自社のWebサイトで動作確認の取れたオススメゲームを紹介している。事前に調べておくとパーツ選びに役立つだろう |
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【検証環境:ノウハウ1/トレンド2】
CPU:Intel Core 2 Quad Q6600(2.44GHz)、マザーボード:GIGABYTE GA-EP35-DS3R(Intel P35+ICH9R)、メモリ:KINGBOX DDR2-800-2GB(PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB×2)、HDD:Western Digital WD Caviar GP WD5000AACS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、320GB)、OS:Windows Vista Ultimate SP1 32bit
【検証環境:トレンド1/トレンド3】
マザーボード:GIGABYTE GA-X38-DQ6(Intel X38+ICH9R)、メモリ:CFD販売 W2U800CQ-2GL5J(PC2-6400 DDR2 SDRAM)×4、ビデオカード:GF8800GTS-E512HW(GeForce 8800 GTS 512、512MB)、HDD:Western Digital WD Caviar SE WD3200AAKS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、320GB)、OS:Windows Vista Ultimate 64bit
【検証環境:ノウハウ2】
ビデオカード:ASUSTeK EN9800GTX(NVIDIA GeForce 9800 GTX)
【検証環境:ノウハウ3】
CPU:Intel Core 2 Duo E8500(3.16GHz)、GIGABYTE GA-P35C-DS3R(Intel P35+ICH9R)(DDR3メモリ検証時)、メモリ:ノーブランド PC3-10600 DDR3 SDRAM 1GB×2 |
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