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TEXT:芦澤英一 |
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高性能ケースで挑む! |
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Part 2 |
脱初級の組み立て講座 |
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PCの自作は決して難しい作業ではない。基本的には、各パーツを決められた場所にネジ止めして、ケーブルを接続するだけだ。パーツの構成が多少変則的でも何も恐れることはない。自由な発想で自分だけのPCを組み立てよう。 |
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組み立てを始める前に、準備をしっかりしておこう。まずは、必要なパーツが揃っているかを確認すること。また、使用するパーツがマザーボードやケースに取り付け可能なサイズであるかなどを事前にWebや店頭で確認しておきたい。必要なネジ類は、通常パーツに付属しているが、万が一紛失したときに備えてパーツショップで販売されているネジセットを一式備えておくと安心。工具は通常、プラスドライバーが1本あれば十分だが、先の細いラジオペンチを一つ用意しておくと、ケース内にネジを落としたときや、ジャンパピンを挿し換える際に重宝する。また、DIYショップや日用雑貨店で売られているケーブルタイ(結束バンド)も、ケーブル類をコンパクトにまとめるのに便利だ。
本項のような自作手順の解説には、標準的なパーツ構成が採用されることが多い。しかし、今回はPCケースに電源装着位置が底面にある「Antec P182」を使用し、CPUクーラーに市販品「ANDY SAMURAI MASTER」を用いているので、装着手順が少々変則的になっている。変則的と言っても、電源を底面に装着するタイプのケースはこのところ人気があり、製品数も増えてきている。実際の組み立てに関しても、このページや製品付属のマニュアルをきちんと読めば問題なく作れるレベルだ。定番の枠にこだわらず個性的なパーツを自在に使いこなして、ワンランク上の自作を目指そう。 |
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Intel |
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Core 2 Duo E8200 |
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実売価格:25,000円前後 |
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45nmプロセスで製造された「Wolfdale」コアの最新デュアルコアCPU。動作クロックは2.66GHzで2次キャッシュ容量は6MB |
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ASUSTeK |
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P5K-E |
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実売価格:19,000円前後 |
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チップセットにIntel P35+ICH9Rを搭載する人気製品。8フェーズ電源回路や固体電解コンデンサの採用で安定性にも定評がある |
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Patriot Memory |
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PSD22G800KH |
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実売価格:16,000円前後 |
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ヒートスプレッダを装備した2枚1組のPC2-6400 DDR2メモリ(1GB×2)。JEDECに準拠し、メーカーによる永久保証も付いている |
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ASUSTeK |
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EN8600GT SILENT/HTDP/256M |
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実売価格:16,000円前後 |
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ミドルレンジのGPU「NVIDIA GeForce 8600 GT」を採用。独自の大型ヒートシンクを搭載し、ファンレス冷却機構を実現 |
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Seagate |
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Barracuda 7200.11 ST3500320AS(500GB) |
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実売価格:14,000円前後 |
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垂直磁気記録方式を採用するSeagateの大容量500GB Serial ATA HDD。平均10.6Wと消費電力が小さいのも魅力だ |
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Lite-On Technology |
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DH-20A3S-26/BOX |
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実売価格:4,000円前後 |
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DVD±Rの20倍速書き込みに対応したDVDスーパーマルチドライブ。実売4,000円前後とコストパフォーマンスは非常に高い |
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Antec |
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NeoPower430 |
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実売価格:12,000円前後 |
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変換効率が高く低発熱な静音電源ユニット。プラグインケーブルを採用し、ケーブル接続部には金メッキが施されるなど、耐久性にも優れる |
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サイズ |
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ANDY SAMURAI MASTER |
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実売価格:3,900円前後 |
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そこそこの価格ながら、冷却性能と静音性に優れる定番製品。サイズが大きめなので、マザーボードやケースとの相性に注意したい |
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Antec |
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P182 |
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実売価格:21,000円前後 |
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今回の作例の目玉とも言える静音仕様のミドルタワーケース。マザーボードやドライブ類を収納する部分と電源ユニットを収納する部分が分断され、効率的なエアフローと静音性を実現している。ただし、特殊な構造のため、自作の手順も少々変則的なものとなる。このケースを使って1台組み上げれば、初心者は卒業だ |
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マザーボードを先にPCケースに取り付けてしまうと、CPUやメモリの装着を狭いスペースで行なうこととなり作業効率が悪い。そのため、CPUとメモリの取り付けは先に行なおう。その際、マザーボードの下には電気を通さないクッション性のある敷物を用意するとよい。 |
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マザーボードの下には絶縁性のあるものを敷いて作業しよう。段ボールや布などを使えば、基板裏面に固定ピンが飛び出るタイプのLGA775用CPUクーラーであっても、問題なく装着できる |
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(1)レバーを引き上げる |
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CPUソケットの脇にある金属製のレバーを押し下げ、少し外側にずらして引き上げると、ソケットカバーが持ち上げられる状態になる |
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(2)CPUカバーを開く |
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ソケットカバーを上に持ち上げると、CPUとの接点となるピンが露出する。ピンは非常に繊細な構造なので、直接手で触れないように注意したい |
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(3)切り欠きに合わせてCPUを置く |
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CPUの切り欠きとCPUソケットの突起部分の位置を合わせてCPUを装着する。強く押し付ける必要はなく、そっと乗せる感じ |
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(4)カバーを下ろしてレバーを止める |
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CPUをソケットに装着したら、ソケットカバーをもとの位置に戻し、レバーで固定する。その際、プラスチック製の保護カバーが自然に外れるはず。保護カバーは、製品保証を受ける際に必要となるので保管しておこう |
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2 CPUクーラー(ANDY SAMURAI MASTER)を装着する |
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サイズ「ANDY SAMURAI MASTER」は、付属するクリップを選択することにより、Intel製CPUにもAMD製CPUにも対応できる。LGA775用クリップのマザーボードへの装着方法はCPUに付属するリテールクーラーと同じで、バックプレートなどを必要としない。 |
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LGA775用クリップは、クーラー本体にカチリと音がするまで奥に押し込んで取り付ける |
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ファンはヒートシンクに向かって風が流れる向きで取り付ける。付属クリップで本体の切り込みに引っかけよう |
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(1)CPUグリスを塗る |
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付属するグリスをCPUのヒートスプレッダに均等に塗る。なお、リテールクーラーを新規に使う場合は、熱伝導シートが貼ってあるので、この作業は必要ない |
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(2)ピンの矢印を合わせる |
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クーラーを取り付ける前に、4本の固定ピンを時計回りに回し切った状態にしておく。回転部に刻まれた溝が本体に対して垂直になっていればOK |
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(3)ピンを押し込む |
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4本のピンを、対角線の順番でパチンと音がするまで押し込み、CPUクーラーを固定する。正しく固定されていれば、右上の写真のような状態になっているはず。ピンが正しく固定されていないと熱暴走の原因となるので、よく気を付けたい |
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