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発表! 最新CPU番付
分かった気になるVRMの仕組
TEXT:Ta 152H-1
ハイエンドマザーとローエンドマザーのVRMの違い
 マザーボードの機能の大半は使用するチップセットによって決まってしまう。しかし、同じチップセットを搭載したマザーボードでも普及品とハイエンド製品が存在する。この差別化の要因の一つとしてVRMの構成の違いがある。ハイエンドマザーボードでは複雑な構成のVRMを用い、またVRMの構成部品に高級なものを使っていることが多いのだ。ここではマザーボードのグレードによるVRMの違いを見てみよう。
ASUSTeK P5E3 Deluxe/WiFi-AP@n
imageハイエンドモデル
ハイエンドに属する製品でASUSTeK独自の8フェーズ同期整流回路のVRMを採用している。MOSFETを各フェーズに2×2個使うことで一つあたりの電流量を減らしている
Intel DG33BUC
imageローエンドモデル
基本的な3フェーズ同期整流方式を採用している。1フェーズあたりの電流が多くなり、部品レベルでの発熱が増えるだけでなく、その分、部品への負荷も増えることになる
(1)フェーズ数の違い
マルチフェーズ同期整流回路がVRMに用いられる理由は、VRMに求められる低電圧大電流という供給形態を実現するためだ。スイッチングに用いるMOSFETでの電力損失は内部抵抗によるもので、電流が多いほど大きくなるため、スイッチ1個あたりに流す電流は少ないほうがよい。フェーズ数が増えると同じスイッチング周波数でも部品の小型化が可能となり、また電源効率が上げやすくなる。もちろんコストや制御回路の構成などの制約も含めてバランスするところで設計をするのだが、現在のCPU用電源には3~6フェーズくらいの同期整流回路を用いることが現実的である。当然フェーズ数が増えるほど部品点数も増える。同じ出力性能を持つVRMならフェーズ数の少ないものは多いものと比べて効率や安定性で不利になる。
image 8フェーズのVRM(左)と3フェーズのVRM(右)
(2)基板のレイヤー数の違い
マザーボードでは4層基板が一般的なのだが最近のハイエンドマザーボードでは6層基板を採用しているものが多い。これはVRMの構造とは直接関係ないが、VRMやほかのオンボード電源の安定化に寄与することとなる。必要な配線が同じならレイヤー数を増やす必要はないのだが、水路も大きいほうが流れが安定するように、大電流を安定して流すにはより大きな経路を用意したほうが有利である。つまりは、マザーボード上の電源の強化のため、大きな電流の流れる電源まわりのパターンを強化するとよいということで、VRM部分の性能強化には有効なことなのだ。
image見た目だけでは判断しにくい基板のレイヤー数だが、基板上のシルクに書いてある場合もある
(3)使用部品の違い
VRMに使われる部品はディスクリートパーツと呼ばれるものが多く、ICのように一つのパッケージにたくさんの機能が集約されておらず点数が多くなる。MOSFET、コンデンサ、コイルといったものは似たようもので性能の違いによってグレードが分けられている。一つだとわずかな価格差であってもマザーボード上では使用する数が多いのでトータルではかなりのコスト差となる。コンデンサはVRMでは出力の平滑用にアクティブに使用されるため、使用するグレードの選択が難しい部品だ。よく言われる低ESRは等価内部抵抗(ESR)が小さいということで、ESRの大きなコンデンサと比べて作動時に自身が消費する電力が小さく(理想的なコンデンサは電力消費がない)、VRMの効率を上げ、寿命を延ばすことができる。固体電解コンデンサは一般的に低ESR品が多く、また液漏れの心配もないが高価なため、ハイグレードなVRMであることをアピールするために多々使われる。
image
ミドルレンジ以上の製品でよく搭載される固体電解コンデンサ(上)と、ローエンド製品に使われがちなアルミ電解コンデンサ(下) フェライトコアに覆われたコイル(上)と、むき出しのコイル(下)。それぞれ異なるコイルではあるが、性能的に大きな違いがあるわけではない
各社ハイエンドマザーボードのVRMの違い
 VRMの構成の違いなどをウリにしているのは自作PCマーケット向けにリテール販売されるハイエンドマザーボードが大半で、サーバーやワークステーションに使われる製品では、ギミックの多いVRMを採用していない。信頼性や安定性が必要という点ではサーバーなども同様だが、適切なコストをかけてよい部品を使えばオーソドックスな回路構成でも十分な機能と性能を持つVRMが実現可能ということであり、凝ったVRMの構成が本当に必要な性能を確保している保証もない。だが、VRMをはじめとするマザーボード上の電源回路のよしあしはシステムの安定性や信頼性に大きな影響があることは確かだ。とくにハイエンド製品ではオーバークロックのためのマージン確保が望まれる。その観点から言えば同じコストをかけるならオンボードのI/O機能を増やすよりもVRMによいものを採用することは十分にメリットがある。ここでは主要なマザーボードメーカーのハイエンド製品のVRM構成を見ていく。
ASUSTeK
P5E3 Deluxe/WiFi-AP@n
8フェーズ同期整流回路
4フェーズのPWMコントローラの出力をASUSTeKのカスタムICで分割してゲートドライバICに与えることにより8フェーズの同期整流を実現している。最近の製品ではEPUと称したPWMコントローラで細かな電力制御を可能としているが、汎用のPWMコントローラとどの程度差別化されているのかは不明。
imageASUSTeKのP5E3 Deluxe/WiFi-AP@n。チップセットにX38を採用したハイエンドモデル。VRMは8フェーズ構成
image
GIGABYTE
GA-X48T-DQ6
12フェーズ同期整流回路
6フェーズのPWMコントローラで2組のスイッチング回路を動作させることで12フェーズとしている。動作タイミングなどは6フェーズのままであり、実際に12フェーズの同期整流を行なっているわけではないが、VRM全体としての出力に余裕が持てるのは確か。
imageGIGABYTEのGA-X48T-DQ6。チップセットにはX38以上のポテンシャルを秘めたX48チップセットを採用している。VRMは12フェーズ
image
MSI
X38 Diamond
4フェーズデュアルチャンネル同期整流回路
4フェーズの同期整流の出力を各フェーズごとに2出力としているが、回路接続の形態はGIGABYTEのそれとあまり変わらないように見える。PWMコントローラが直接タイミング制御をしているわけでないが、8フェーズ同期整流回路と比べても遜色ない性能を実現できているということだろう。
imageMSIのハイエンドモデルX38 Diamond。VRMがデュアルチャンネルで構成されているのが特徴的。X38チップセットを搭載している
image
ここで掲載している各メーカーのVRM構成は編集部の推測によるものであり、実際の製品の回路構成を保証するものではありません。
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