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TEXT:芦澤英一、鈴木雅暢、宮崎真一 |
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X38を超えるハイエンドチップセット |
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X48チップセット緊急速報 |
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現在、自作市場のハイエンド向けマザーとして、IntelのX38チップセットを搭載した製品が高い人気を集めているが、2008年にはその後継となるX48が早くも登場する予定となっている。これは、同じく2008年早々に登場が予定されているシステムバス1,600MHzのCore 2 Extreme QX9770に対応したもので、システムバスクロック1,600MHz、DDR3-1600メモリ(XMPによる)をサポートする。
MSIのX48 Platinumは、そのX48チップセットをいち早く搭載したマザーボード。ボードのレイアウト、使用部品などは、X38チップセットを搭載した同社製品のX38 Platinumとほぼ共通。独特の形状が目を引くヒートパイプ式冷却機構CIRCU-PIPEを装備するほか、システムの起動状況を知らせる「LED Poster」、ケースフロントパネルスイッチとの接続が楽になる「Mコネクタ」など、機能満載のマザーボードだ。なお、Core 2 Extreme QX9770は、TDP 136WとこれまでのCore 2 Extremeよりも熱設計がシビアになるとされているが、X38 Platinumの基板を見ても、VRMまわりなどにとくに変更は見られない。もともと電源部にデュアルチャンネルPWMを採用するなど余裕のある設計になっているためなのだろう。 |
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MSI のX48 PlatinumでCore 2 Extreme QX9770を動作させたときのCPU-Z 1.42による情報表示画面。システムバス(Rated FSB)が1,600MHzで動作していることが分かる |
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システムバス1,600MHzに対応した最速マザー |
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フォームファクター:ATX
CPUタイプ:LGA775
対応CPU:Core 2 Extreme、Core 2 Quad、Core 2 Duo、Pentium Dual-Core、Celeron(システムバス800MHz以上)
チップセット:Intel X48+ICH9R
メモリスロット:PC3-12800/10600/8500/6400 DDR3 SDRAM×4(最大8GB)
サウンド:Realtek Semiconductor ALC888(High Definition Audio CODEC)
グラフィックス機能:-
拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×2、PCI Express x4(x16形状)×2、PCI Express x1×2、PCI×1
HDDインターフェース:Serial ATA 2.5×6、eSATA(Serial ATA 2.5)×2、Ultra ATA/133×1
RAID:RAID 0/1/0+1/5(ICH9R[Serial ATA 2.5×4、eSATA×2])、RAID 0/1、JBOD(SiI5723[Serial ATA 2.5×2])
インターフェース:FDD×1、PS/2×2、USB 2.0×8、IEEE1394(S400、6ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、センタースピーカー×1、リアスピーカー×1、サイドスピーカー×1、S/P DIF OUT(光角型)×1、1000BASE-T×2
増設ブラケット:USB 2.0×2、IEEE1394(S400、6ピン)×1
サイズ(W×H):305×245mm
価格:未定
問い合わせ先:エムエスアイコンピュータージャパン
E-mail:web@msi-computer.co.jp
URL:http://www.msi-computer.co.jp/ |
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X48チップセットは、X38をベースに、システムバスクロック1,600MHzとDDR3-1600対応を追加したものだ。そして、X38では残されていたDDR2のサポートが撤廃されている。DDR3-1600は、メモリの標準規格を決めているJEDECではまだ正式に承認されていないが、Intelが提唱しているメモリの拡張規格「XMP(Extreme Memory Profile)」を利用した対応となる。これはJEDECで採用されているメモリの自動設定の仕組(SPD=Serial Presence Detect)を拡張したもので、DDR3-1600のようなJEDEC仕様が存在しないメモリでも、JEDEC標準規格のメモリと同じように自動認識できるようになっており、すでにCorsair MemoryやOCZ Technologyなどから対応製品が発売されている。 |
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X48チップセットの本来の実力は、システムバス1,600MHzのCore 2 Extreme QX9770とDDR3-1600対応のメモリと組み合わせることで初めて発揮される。と言うよりは、X48はまさにそのためだけに開発されたチップセットと言っても過言ではない。
Intel CPUシステムでは、CPUとメモリの間にチップセット(MCH)が挟まる構造のため、システムバスかメモリのどちらか低速なほうがボトルネックとなってしまい、性能がスポイルされてしまう。そのためIntelではPentiumの時代から伝統的に「システムバス:メモリスピードの比率は1:1が最適である」という前提のもとにシステムアップデートを行なって(技術的な限界からやむなく断念していた時期もある)きており、Intel 3シリーズのチップセットでいち早くDDR3メモリを採用したのも、XMPを提唱した意図も、この比率の継続にあるのだろう。
いずれにしても、システムバスクロック1,600MHzに対応したCore 2 Extreme QX9770とX48マザーボード、そしてDDR3-1600(XMP対応)、この三つは切り離せない関係にあり、これらを組み合わせて使ってこそ名実ともに現存最強と言えるパフォーマンスを発揮できる。ちなみに、X48チップセットでDDR3-1600を利用する場合には、1チャンネルにつきメモリモジュール1枚ずつ(合計2枚)しか搭載できないという制限が付くことに注意したい。 |
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Core 2 Extreme QX9770
2008年に正式発表が予定されているシステムバス1,600MHzに対応したIntel Core 2シリーズの最上位モデル。動作クロック3.2GHz、2次キャッシュ12MB |
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XMP対応メモリ
XMPに対応したCorsair Memoryの「TWIN3X2048-1600C7DHX」。XMP有効時のスペックは、動作クロック1,600MHz/レイテンシ7-7-7-20/駆動電圧1.8Vとなっている |
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XMPはBIOSで設定
XMP対応メモリを使うことで、メモリクロックは1,600MHzで動作できるようになる。現行最強と言える高クロックマシンの設定だ |
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