その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:保坂陽一 | ||||||||||||||
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いかに今注目されるのが静音性や冷却性能と言っても、PCケースにとって何より大事なのは拡張性である。デザインで選んだものの、使ってみたら思うようにパーツが搭載できなかった、というのでは悲しいものがある。最近のケースでは、人気製品ですら万能と言えるものが少なく、仕様を把握しておく必要があるのだ。 ポイントの一つとなっているのは、ケースのサイズ、とくに奥行きである。microATXサイズながら、ATXマザーボードが搭載可能なケースは、売れ筋の一つではあるが、これは電源のレイアウトなどが特殊で、奥行きの短いものの場合、マザーボードや光学ドライブなどと干渉することが多い。大きめのケースでも、静音性を重視するあまりに、搭載可能な電源サイズがシビアなものもめずらしくないのが現状だ。スタンダードな構造のものならば、搭載電源で困ることは少ないと思われるが、ハイエンドビデオカードの一部などで、HDDなどと干渉することもある。こうした状況をかんがみて、内部の広いケースを選ぶユーザーも増えているが、当然ケースサイズそのものも大きくなる。これなら大丈夫だろう、というのではなく、どのケースも使い方をよくシミュレーションしてから購入する必要があるだろう。 そうしたさまざまなサイズのケースが登場することで、使い勝手の面で注目されるようになったことに、ケーブルの取り回しも挙げられる。付属電源がケーブル着脱式のプラグインタイプという製品もあるが、電源がケース底部に配置されているものなどでは、一般的な配置のものよりも、ケース内のケーブルが混乱しやすい。せっかく静音性の高さがウリで購入したのに、組み立ててみるとどうにも内部がスッキリしない、ということが多いのである。構造上仕方のないことではあるが、なかにはケーブル取り回し用のレールが取り付けられていたり、マザーボードの裏側にケーブルを引き回せるようになっていたりするのもあるので、しっかりと活用したいところだ。ただし、それだけ組み立ては複雑になることも多いので、せっかちな人には向いていないかもしれない。 |
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ケーブルの取り回しに一工夫 ケースのサイズやパーツ配置によって、ケーブルの取り回しが問題になることも多い。最近では独自の取り回し方法を考慮したものも増えている |
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さらに使いやすくなったドライブベイ ツールフリーのドライブ固定はもはや標準的。さらに独自のベイ構造を備え、よりスムーズな運用が可能なケースも増えつつある |
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搭載可能な電源が意外にシビア 静音化や省スペース化のために、電源のサイズや種類が限定されることが多くなっているので、購入前には必ず情報を仕入れておきたい |
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ドライブベイの数はもちろんだが、その構造もさまざまな趣向が凝らしてあるのが最近のケース。低価格なものでも、ドライブの取り付けはツールフリーということもめずらしくない(しっかり取り付けるという点ではオーソドックスなネジ止め式が有利なことも多いが)。最近ではレール式からさらに一歩進めて、標準でリムーバブルドライブのように着脱を容易にしたものもあり、なかなか便利である。独自構造ということで、逆に市販のリムーバブルケースなどが使いにくいこともあるが、どう使うかはユーザーしだい。見るべきところは多く、それだけ選びがいもあるだろう。 | ||||||||||||||
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恵安 | ||||||||||||||
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実売価格:9,000円前後 | ||||||||||||||
背の低いミニタワータイプながら、ATXマザーボードと最大6基の5インチベイが使用可能。各パーツの取り付けはツールフリーで行なうことができ、フロントにはブルーLED内蔵の12cm角ファン、リアには8cm角ファン二つを搭載する | ||||||||||||||
背は低いが、奥行きはあるタイプ。それでも電源の設置スペースは狭く、電源の奥行きは15cm以下のものが推奨されている | ||||||||||||||
ベイ:5インチ×6(3.5インチと併用)、3.5インチベイ×5(5インチと併用)、シャドー×1 標準搭載ファン:12cm角×1(前面)、8cm角×2(背面) サイズ(W×D×H):168×450×360mm 重量:非公開 |
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クーラーマスター | ||||||||||||||
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実売価格:30,000円前後 | ||||||||||||||
密閉性を高めた上で、天板部や底部などに12cm角ファンを備えるなど(底部は角度調節可能)、強力な冷却性能を搭載する大型タワーケース。拡張性も抜群で、メンテナンス性にも優れているが、サイズは大きいので、設置スペースは選ぶ | ||||||||||||||
電源は底部に配置。とにかく内部が広く、大型マザーボードやビデオカードを使用しても作業を楽に行なうことが可能だ | ||||||||||||||
ベイ:5インチ×5(3.5インチ使用不能)、3.5インチ×1(5インチ共用)、シャドー×6 標準搭載ファン:12cm角×1(背面)、12cm角×2(天板)、12cm角×1(底面) サイズ(W×D×H):266×628×598mm 重量:18.9kg |
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ケース全体でバランスの取れた冷却が求められるのが、現在のPCである。冷却重視ということで、メッシュ構造のものなどが再び増えつつあるというのは上でも書いたが、密閉タイプでも静音性を確保しつつ、内部の冷却性を高めたものも登場している。それらのポイントとなっているのが、下から上に移動する熱の流れに逆らわないように、天板に排気ファンやダクトを備えること。これによって効率よく排気を行なえる。フロントパネルは密閉度を高め、ケースの天板や底面にファンを装備。こうすることでCPUだけでなく、ビデオカードやチップセットなどの冷却効率を高めることができる。さらに低速ファンやファンコントローラなどを組み合わせることで、静音性も確保される。ケースの上に物を置きたい、という人にはちょっと抵抗があるかもしれないが、机の下に設置するような場合なら、それも問題ないのではないだろうか。こうした新しい形のエアフローを持つ製品はこれからまだまだ増えてくると思われる。 HDDまわりに関しても凝った製品が多く登場しており、シャドーベイ前後の冷却ファンはもちろん、静音性向上のための防音シートやHDD振動防止用のシリコングロメットなども一般化しつつある。あとで取り付けるのはめんどうなことも多いので、興味があればそうしたケースを最初から選択することをお勧めする。 なお、水冷ユニットの取り付け穴を備えたものや、ハイエンド製品ではラジエータやポンプユニットまでを内蔵したケースも登場しているが、これらはまだまだ上級者向けといったところで、パイプ穴があるからと言って、使わなければならないわけではない。ひとまず新しい空冷性能を備えたケースを試してみてもよいのではないだろうか。 |
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効率のよいエアフローは下から上 天板にダクトを備えるケースが急増中。さらに底面から吸気を行なえるケースでは、明快な縦方向のエアフローを構築することが可能だ |
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静音ギミックとしてはこんなものも 振動防止用のシリコングロメットは最近採用されることが多くなったものの一つ。低価格なケースに付いていると結構うれしい |
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【検証環境】 以下のパーツを各ケースに装着し、3DMark06によるベンチマークテストを実行。その間のCPU温度、ケース内温度およびHDD温度の最大値を、SpeedFan 4.32により測定。ビデオカードの温度はベンチマークテスト終了直後の表面温度を別途温度計で測定。騒音はケース前面から約10cmの位置で、OS起動から3分後のアイドル時と、ベンチマーク動作時の最大値(高負荷時)を測定。環境温度25℃。 CPU:Intel Core 2 Extreme QX6700(2.66GHz) マザーボード:ASUSTeK P5B Deluxe(Intel P965) メモリ:ノーブランド PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB×2 ビデオカード:ATI Radeon HD 2900 PROリファレンスカード HDD:Western Digital WD Raptor WD1500ADFD(10,000rpm、Serial ATA 2.5、150GB) 電源:サイズ 鎌力参 450W、CPUクーラー:リテールクーラー OS:Windows Vista Ultimate |
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Antec | ||||||||||||||
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実売価格:22,000円前後 | ||||||||||||||
マザーボードと電源部が仕切られた2部構造を持つ人気ミドルタワーケース。フロントパネルは密閉タイプだが、フロント内部には12cm角ファンが搭載可能で、天板と背面にファンコントロール機能付きの排気ファンを備えている | ||||||||||||||
ベイ:5インチ×4、3.5インチ×1、シャドー×6 標準搭載ファン:12cm角×1(前面下部)、12cm角×1(背面)、12cm角×1(天板) サイズ(W×D×H):210×510×520mm 重量:14kg |
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クーラーマスター | ||||||||||||||
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予想実売価格:13,000円前後(近日発売予定) | ||||||||||||||
上のCOSMOSの弟分にあたるミドルタワーケース。密閉性を省く代わりに、メッシュパネルを前面だけでなく、天板にも採用しており、天板や底面を含めて最大8個のファンを搭載できる。内部のあらゆるパーツの冷却と、スムーズな排気が可能だ | ||||||||||||||
ベイ:5インチ×5、3.5インチ×1(5インチ共用)、シャドー×5 標準搭載ファン:12cm角×1(前面)、12cm角×1(背面)、12cm角×1(側面) サイズ(W×D×H):213×524.4×482mm 重量:9.8kg |
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発売日:12月28日
特別定価:2,310円
発売日:2022/11/29
販売価格:1,800円+税
発売日:2019/05/29
販売価格:1,780円+税
発売日:2019/03/25
販売価格:1,380円+税
発売日:2018/02/28
販売価格:980円+税
発売日:2017/03/17
販売価格:1,680円+税
発売日:2016/09/23
販売価格:2,400円+税
発売日:2016/03/29
販売価格:1,480円+税
発売日:2015/12/10
販売価格:1,280円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/02/27
販売価格:980円+税
発売日:2014/12/05
販売価格:1,280円+税
発売日:2011/12/22
販売価格:980円+税
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