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TEXT:保坂陽一 |
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Antecの牙城に挑む! |
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高機能ハイエンドタワーケース対決 |
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PCケースと言えば、各パーツを収納し、安全に運用するための箱であるが、何よりそのPCの顔となる大事なパーツである。自分だけのケースが欲しい、というのは自作ユーザーなら誰しも思うところだが、やはりどんな時代でも定番モデルは存在している。ドライブベイなどの拡張性に優れるもの、デザインが突出しているものなど、ユーザーに選ばれる理由はさまざまだが、現在の定番ケースでもっとも重要視されているのは、静音性と冷却性能と言えるだろう。
それにしても、現在の定番ケースは?と聞かれて、こんなにもはっきりと製品が答えられる時代もめずらしい。AntecのP182とSOLOの二つがそうだ。下のランキング表の中でも、P182はP180のマイナーチェンジモデル、P150はSOLOの電源付属モデルであることを見れば、いかにこのシリーズが売れているか分かるというもの。数年前では考えられなかった状況だが、それだけ完成度の高い製品たちであることも間違いない。
これらの人気ケースの外見は非常にシンプルだが、それはダクトを少なくし、静音性を上げるためのものでもある。その分、内部は少ないファンでも効率よく空気を流す構造となっており、それ以外にもさまざまな趣向が凝らされている。それでいてそれほど高価でないとなると、文句の付けようがないというもの。ただ、決してこれらに不満点がないわけではない。最近では再びハイエンドのCPUやビデオカードの発熱が増大しており、新たなケースの登場も求められている。ハイエンドケースではさまざまな動きが見られるのも事実で、クーラーマスターのCOSMOSのように真っ向から挑む製品も出てきた。はたして最新ケースの性能はどうなのか、ここではアビーの最新フルアルミケースも加え、P182と対決させてみることとした。 |
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価格.com PCケース 人気アイテムランキング |
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(2007年9月10日~9月16日版) |
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順位 |
メーカー |
製品名 |
最安値 |
1位 |
Antec |
Nine Hundred |
15,498円 |
2位 |
Antec |
P182 |
20,475円 |
3位 |
Antec |
P150 |
18,667円 |
4位 |
Antec |
SOLO W/O PSU |
17,943円 |
5位 |
クーラーマスター |
COSMOS RC-1000-KSN1-GP |
29,794円 |
6位 |
Antec |
SonataIII |
19,198円 |
7位 |
Antec |
P180 |
17,300円 |
8位 |
Antec |
NSK2400 |
11,800円 |
9位 |
AOpen |
Wind Tunnel |
13,200円 |
10位 |
Antec |
SOLO WHITE |
12,460円 |
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coneco.net PCケース 人気商品ランキング |
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(2007年9月13日~9月20日版) |
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順位 |
メーカー |
製品名 |
最安値 |
1位 |
Antec |
Nine Hundred |
15,498円 |
2位 |
Antec |
NSK3400 |
12,800円 |
3位 |
Antec |
P182 |
19,200円 |
4位 |
Antec |
SonataIII |
17,943円 |
5位 |
Antec |
NSK3480 |
14,800円 |
6位 |
Antec |
P180 |
16,800円 |
7位 |
Antec |
SOLO W/O PSU |
11,950円 |
8位 |
クーラーマスター |
Elite 340 RC-340-KKN1-GP |
6,250円 |
9位 |
AOpen |
TM-363 WHITE |
5,140円 |
10位 |
In Win |
IW-BK623/300 |
9,610円 |
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高機能ハイエンドタワーケース、売れ筋製品の傾向はこれだ! |
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密閉静音構造 |
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音漏れや振動を防ぐ構造は、人気ケースの条件の一つ。よいものならば少々高くても買うという、目が肥えたユーザーが増えたことも大きいだろう |
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電源は付属しない |
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最近のケースのほとんどは電源が付属していない。コストはアップするが、せっかくの高性能ケースに見合った、納得のゆく電源を選びたい |
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確実なエアフロー |
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12cm角の静音ファンなどはもはや標準的。最近はダクトの配置などにも工夫が見られる製品が増えている。ほかのパーツとの兼ね合いにも注目だ |
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Antec |
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P182 |
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実売価格:21,000円前後 |
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推薦人:保坂陽一 |
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シンプルデザイン大好き。でもドライブベイには余裕が欲しい |
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初代のP180に細かなバージョンアップを加えた定番タワーケース。フロントパネルがトビラ式というのは好みが分かれそうだが、マザーボードや電源部が上下に分割された二重チャンバー構造に、アルミとプラスチックの3層構造サイドパネルを採用するなど、各部の熱干渉と騒音を抑制。天板にファンを備えるのも特徴で、各ファンは3段階のファンコントロール機能も備えている。引き出し可能なHDDケージや、マザーボードの裏側にケーブルが取り回せるようになっているなど、何かと使い込みがいのある設計になっている。 |
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上下分割の二重チャンバー構造。ただ、複雑な構造ゆえの作業性の悪さもあるのは確か |
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Specification
付属電源:なし
ベイ:5インチ×4、3.5インチ×1、シャドー×6
標準搭載ファン:12cm角×1(背面)、12cm角×1(天板)、12cm角×1(下部)
追加搭載可能ファン:12cm角×1(前面上部)、12cm角×1(搭載時は上段HDDケージ使用不能)
サイズ(W×D×H):210×510×520mm
重量:14kg
問い合わせ先:
03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
URL:http://www.antec.com/world/jp/ |
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クーラーマスター |
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COSMOS(RC-1000-KSN1-GP) |
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実売価格:30,000円前後 |
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推薦人:橋本新義 |
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ケースには価格よりも精度の高さを求める。静音では共振対策重視 |
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ワークステーションクラスのシステムを安定して稼働できる冷却性能と高い静音性を両立すべく設計された意欲作。結果としてフロント吸気ファンの撤廃など、非常に大胆な設計がなされている。今回の3機種の中でももっとも大きなケースであり、高さは何と62.8cm。電源スイッチやUSB端子などは天面に配置されており、床置きが前提となっている。5インチベイのプッシュボタン式ロック機構をはじめとする徹底したドライバレス構造や本体の大きさを活かした広いマザーボード空間などにより、高いメンテナンス性も備えている。 |
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マザーボードまわりに非常に余裕のある構造。電源ユニットは底面に装着するタイプだ |
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Specification
付属電源:なし
ベイ:5インチ×6(3.5インチ×1共用)、3.5インチ×1(5インチベイ共用)、シャドー×6
標準搭載ファン:12cm角×1(背面)、12cm角×1(天板)、12cm角×1(下部)
追加搭載可能ファン:12cm角×1(HDD部分)
サイズ(W×D×H):266×628×598mm
重量:18.9kg
問い合わせ先:support@kohryu.com(興隆商事)
URL:http://www.coolermaster.co.jp/ |
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アビー |
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AS Enclosure M5 |
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直販価格:39,980円 |
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推薦人:鈴木雅暢 |
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カッコよくて、静かで、そして軽いケースが好き! |
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アビーのプレミアム・ミドルタワーケース「AS Enclosure M」の最新モデル。国産アルミ合金のみを使って構成されるアビー製品らしい個性はそのままに、静音重視のチューニングを徹底しているのが特徴だ。具体的には、天板と両側板の裏側に厚さ4mmの遮音シートを貼り付けているほか、HDDホルダーにも防振シートを装備。また、前面ファンをフロントマスクではなく、ケース中央に近いHDDホルダー部にマウントするミッドシップファンシステムなど、細部まで抜かりのない仕上げ。重量が6kg以下と、軽量なのもポイント。 |
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ATXミドルタワーの伝統に忠実なレイアウト。スペースにも比較的余裕がある |
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Specification
付属電源:なし
ベイ:5インチ×4、3.5インチ×1(5インチベイ共用)、シャドー×7
標準搭載ファン:12cm角×1(前面)、12cm角×1(背面)
追加搭載可能ファン:なし
サイズ(W×D×H):201×485×430mm
重量:5.9kg
問い合わせ先:03-5858-3936
URL:http://www.abee.co.jp/ |
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