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その他の特集（2011年）

激突！Bulldozer vs. Sandy Bridge

震撼性能！　Sandy Bridgeに死角なし!!

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TEXT：鈴木雅暢

パーツ編

このパーツ編では、実用段階で浮上してくるトラブルや、今一つスッキリしない疑問点を取り上げ、その対処法や回答を、CPU、マザーボード、メモリなど、PCを構成する主なパーツのジャンル別に分けてまとめていく。

CPUのトラブル＆ギモン解決

CPUのクロックが下がらない

　IntelはEIST（Enhanced Intel SpeedStep Technology）、AMDはCool'n'Quietといった省電力機能を持っており、アイドル時にはクロックと電圧を下げて、消費電力を節約し、発熱を下げる。これらの機能を実現するドライバはVistaが標準で持っており、基本的には特別な設定なしで利用できるが、まれに自動では有効にならない場合がある。そのときは、まずBIOS設定でEISTまたはCool'n'Quietが有効になっているかどうかを確認しよう。そして、Windows Vistaでは、コントロールパネルからアクセスできる「電源オプション」で、3種類ある電源プランから「バランス」を選べば有効になる。

アイドル時
負荷のかかっていないアイドル（待機）状態ではCPUクロックが一定値まで下がる

負荷時
とくに何も負荷をかけていないのに常時最高クロックが維持されている場合は、省電力機能が利いていない可能性がある

ここをチェックしよう

BIOS
BIOSセットアップのCPUコンフィギュレーションの項目でEIST（SpeedStep）、またはCool'n'Quietが有効になっているか確認する。無効になっている場合は有効にして設定を保存

電源設定
コントロールパネルから「電源オプション」にアクセスし、電源プランを選ぶ。「バランス」、「高パフォーマンス」、「省電力」の中から「バランス」を選べばよい

クアッドコアってエンコード以外にメリットはないの？

　クアッドコアCPUは、文字どおりデュアルコアCPUの2倍の、四つものコアを内蔵する。本来はデュアルコアCPUの2倍近いポテンシャルを秘めているはずだが、これまでは多くのソフトウェアがその4コアを活用できるような設計になっておらず、CGレンダリングやビデオエンコードの一部くらいでしかはっきりとしたメリットが確認できなかった。しかし、クアッドコアCPUの登場から半年以上の時が経った今では、少しずつだが四つ以上のコアを有効に活用できるアプリケーションも登場している。カプコンの「ロストプラネットエクストリームエディション」は複数コアでの処理を前提に設計されており、ベンチマークテストモードでも、クアッドコアCPUはデュアルコアCPUの1.5倍以上のスコアをマークするなど順調な成果を見せており、今後も徐々に活躍の場が増えてくると思われる。

カプコンの最新ゲーム「ロストプラネットエクストリームエディション」は、未知の生物との戦いをテーマにしたアクションシューティング。DirectX 10／DirectX 9両方のバージョンが用意されている

ゲームのオプション設定で「並列処理」という項目があり、コア数を指定できる。Core 2 Quad Q6600（並列処理4）では、「Cave」のベンチマークシーンでCore 2 Duo E6600（並列処理2）の1.5倍のスコアをマークした

ビデオカードのトラブル＆ギモン徹底解決

ゲーム起動時に「DLLが見付からない」というメッセージが出る

TEXT：加藤勝明

　VistaとXPをデュアルブートで使っている、またはOSだけを再インストールした状態でゲームを起動すると「……が見付からない」というエラーが出ることがある。これはDirectX関係のDLLが足りないときに出るメッセージだが、ゲーム自体を再インストールせずにDirectXだけを再インストールすることで事足りてしまうことが多い。

　また、DLL類は通常システムに組み込まれるが、DLLを別のPCから抽出し直接ゲームの実行ファイルと同じ階層に入れても同様の効果が得られることも多い。この手法はよけいなDLL類をインストールしてシステムを“汚したくない”ときに使うと効果的だ。

DirectXランタイムをダウンロードする

左のようなメッセージが出てゲームが起動できないのはDirectXのDLLが不足しているためだ。マイクロソフトダウンロードサイトから、DirectXのランタイムライブラリをダウンロードし、インストールすればエラーメッセージは表示されなくなるはずだ

PCI Express x16とx1ビデオカードの性能差

TEXT：鈴木雅暢

　現在のビデオカードは基本的にPCI Express x16スロットに装着して使用するが、x16より帯域の狭いx1スロットに装着しても利用できるビデオカードも存在する。しかしx16接続のビデオカードと性能を比較するとバスの帯域差に起因して明らかに劣った結果が表われる。

　右のグラフは3DMark06でPCI Express x1とx16接続のほぼ同等スペックの製品を比較したものだが、x1接続の場合、解像度を変化させてもベンチの結果はほぼ横ばいで、x1バスが飽和状態に近いことを示している。つまりx1接続でも画面表示には使えるが3D描画といった負荷にはからきし弱い。x1スロットは低負荷デバイス用のインターフェースと考えたほうがよさそうだ。

GALAXY

GF P73GT-X1/128D3

実売価格：12,000円前後

問い合わせ先：info-kc@mvk-japan.com（エムヴィケー）
URL：http://www.gfe.com.hk/
GPU：NVIDIA GeForce 7300 GT
コアクロック：500MHz
メモリクロック：1GHz
メモリ容量：128MB DDR3

PCI Express x1スロットを採用したGeForce 7300 GT搭載のビデオカード。帯域幅の関係で性能は見劣りするが、x16が使えない環境での使用や、デュアルディスプレイ目的などの用途に役立つ

【ベンチマーク環境】
CPU：Core 2 Duo E6600（2.4GHz）
マザーボード：ASUSTeK P5K（Intel P35＋ICH9）
メモリ：センチュリーマイクロ CD1G-D2U800（PC2-6400 DDR2 SDRAM 、CL＝5、1GB）×2
HDD：Western Digital Caviar SE16 WD5000AAKS（Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB）
OS：Windows Vista Ultimate

※GALAXY GF7300GT-LP/128D3/DVI/PCIEは、メモリクロックが1.4GHzのほかは、GF P73GT-X1/128D3と同じスペック