|
|
TEXT:鈴木雅暢 |
|
お店に行って迷わない |
|
|
|
自作パーツの選び方 |
|
|
PCパーツには似た外見のものが多いが、本当に自分に合った製品というのは意外に少ないものだ。ここからはPCを構成する主要なパーツそれぞれについて、選ぶ際に知っておきたい基本的なポイントやトレンド、そして、Windows Vistaの利用を前提にした場合に考慮すべきポイントなどをまとめていく。パーツを選択する際の参考としてほしい。 |
|
CPU
Windows Vista時代のCPUなら、断然デュアルコア/クアッドコアCPUがお勧めだ。静音も重視するならTDP 65Wクラスを選びたい。 |
ここがトレンド!
○Vistaならデュアルコアが断然快適
○Core 2 Duoが大定番として君臨
○性能だけでなく消費電力にも注目 |
|
|
|
|
Windows Vistaの導入を前提にこれから購入するならば、一つのCPUの中にコア(プログラムの命令を解釈して実行する部分)を二つ内蔵したデュアルコアCPUが断然お勧めだ。Windows Vistaでは、アプリケーションの利用状況を記録したり、高速検索のためにインデックスを作成したりといったタスクが通常アプリケーションのバックで動作する「マルチタスク」環境の使用が増える。CPUコアが複数あるとこれらの作業を分担して処理できるので、レスポンスがグッと快適になる。
また、最近では消費電力にも注目が集まっており、これに関してはTDP(=熱設計電力)が目安になる。この数値が低いほど発熱が小さく、静音化に有利だと考えることができるのだ。そのほか、動作クロック、2次キャッシュ容量なども選ぶ際の指標になるが、CPUのマイクロアーキテクチャ(内部構造)が同じであれば、クロックは高ければ高いほど、2次キャッシュ容量は多ければ多いほど高速だと判断できる。
現在1番人気のCPUは、間違いなくIntelのCore 2 Duo。デュアルコアCPUであり、高性能で低消費電力と、売れる条件をすべて満たしており、完全な定番としての地位を固めている。お金に余裕があれば選んで損はないだろう。 |
|
|
|
高い人気を誇るCore 2 Duo E6600のパッケージ。実売価格4万円前後と安くはないが、価格を維持できるのは実力が高く評価されている証でもある |
|
|
|
|
LGA775
Intelデスクトップ向けCPUのソケット。電源仕様の違いにより、同じソケットでも上位CPUには対応していないこともあるので注意 |
|
|
|
Socket AM2
DDR2 SDRAMをサポートしたAthlon 64 X2、Athlon 64が利用するソケット。ソケット脇のレバーで固定する伝統的な方式
|
|
|
|
Socket939
Socket AM2の前世代のソケット。DDR SDRAMに対応したAthlon 64などに対応するが、Socket AM2との互換性はない |
|
|
|
新Socket479
モバイル向けのCore 2 Duo Tシリーズ、およびCore Duo用のソケット。上部にあるロックの開閉にはマイナスドライバーなどを使う |
|
|
|
|
|
|
Intel |
|
|
|
Core 2 Duo |
|
|
|
|
絶大な人気を誇る大定番CPU。高性能と低消費電力を高いレベルで両立しているのが特徴。2次キャッシュが4MBと2MBのモデルがあり、前者の中では下位モデルとなるE6600は、約4万円と高価ながらも、高い人気を誇っている。つい最近、最廉価モデルとしてE4300が加わった。 |
|
プロセッサー・ナンバー |
周波数 |
実売価格(前後) |
E6700 |
2.66GHz |
66,000円 |
E6600 |
2.4GHz |
40,000円 |
E6400 |
2.13GHz |
30,000円 |
E6300 |
1.86GHz |
25,000円 |
E4300 |
1.8GHz |
23,000円 |
|
|
AMD |
|
|
|
Athlon 64 X2 |
|
|
|
|
IntelのライバルであるAMDの主力デュアルコアCPU。以前は性能、消費電力とも同価格帯のCore 2 Duoに対して分が悪かったが、ここにきて新モデルの登場によりコストパフォーマンスが向上している。下位モデルには低消費電力版もあるので、店頭ではよく確認しておきたい。 |
|
モデルナンバー |
周波数 |
実売価格(前後) |
5600+ |
2.8GHz |
48,000円 |
5200+ |
2.6GHz |
30,000円 |
5000+ |
2.6GHz |
25,000円 |
4200+ |
2.2GHz |
20,000円 |
3800+ |
2GHz |
15,000円 |
|
|
Intel |
|
|
|
Pentium D |
|
|
|
|
Intelの前世代の主力デュアルコアCPU。同じデュアルコアCPUのCore 2 DuoやAthlon 64 X2に比べて消費電力が高く、性能面でも劣るが、実用的には十分な性能を備えている。少々発熱が大きくても低価格でデュアルコアCPUが欲しいというユーザー向け。 |
|
プロセッサー・ナンバー |
周波数 |
実売価格(前後) |
945 |
3.4GHz |
22,000円 |
935 |
3.2GHz |
19,000円 |
925 |
3GHz |
17,000円 |
915 |
2.8GHz |
13,000円 |
|
|
AMD |
|
|
|
Athlon 64 |
|
|
|
|
AMDのシングルコアCPU。X2に比べれば性能は劣るが、省電力機能などは同等。デュアルコアに対応しないゲームなどであれば、安価に十分なパフォーマンスを手に入れられる。店頭では現在主流のSocket AM2版のほか、旧ソケットのSocket939版もまだ入手可能である。 |
|
モデルナンバー |
周波数 |
実売価格(前後) |
3800+ |
2.4GHz |
12,000円 |
3500+ |
2.2GHz |
11,000円 |
3200+ |
2GHz |
10,000円 |
|
|
Intel |
|
|
|
Celeron D |
|
|
|
|
価格の安さが魅力のバリューCPU。シングルコアCPUのため性能は見劣るが、ビジネスアプリケーション中心なら実用上問題はない。LGA775対応のため、後からCore 2 Duoに交換できるというメリットはある。 |
|
プロセッサー・ナンバー |
周波数 |
実売価格(前後) |
360 |
3.46GHz |
9,000円 |
356 |
3.33GHz |
8,000円 |
352 |
3.2GHz |
7,500円 |
347 |
3.06GHz |
6,500円 |
|
|
Intel |
|
|
|
Core 2 Duo Tシリーズ |
|
|
|
|
デスクトップ向けのCore 2 Duoよりさらに低消費電力なモバイル向けラインナップ。システムバスが667MHzに抑えられているなど、絶対的なパフォーマンスでは劣るが、TDPは34Wと低く抑えられている。2次キャッシュが4MBのT7000シリーズと、同2MBのT5000シリーズがある。 |
|
プロセッサー・ナンバー |
周波数 |
実売価格(前後) |
T7600 |
2.33GHz |
80,000円 |
T7400 |
2.16GHz |
53,000円 |
T7200 |
2GHz |
38,000円 |
T5600 |
1.83GHz |
30,000円 |
T5500 |
1.66GHz |
25,000円 |
|
|
|
|
|
CPUの消費電力は性能と同じくらい重要視される要素となりつつあるが、基本的に性能と消費電力はトレードオフの関係にある。IntelのCore 2 Duoはマイクロアーキテクチャ(CPUの命令処理の構造)を大幅に見直すことで、Pentium Dよりも大幅な性能アップと大幅な消費電力減を同時に実現し「常識を覆した」と言われたが、同じアーキテクチャのCPU同士で比較すれば、やはりそのトレードオフの関係は残る。また、TDPの数値が同じでも、実測値では動作クロックが高く、高速なCPUのほうが消費電力は高くなる。最近では同じ周波数でも低消費電力をウリにしたモデルも登場しているが、従来のものに比べると高価なものが多いため、購入時には注意が必要だ。 |
|
【Intel】 |
周波数 |
TDP |
Core 2 Extreme QX6700 |
2.66GHz |
130W |
Core 2 Quad Q6600 |
2.4GHz |
105W |
Core 2 Duo E6700 |
2.66GHz |
65W |
Core 2 Duo E6300 |
1.86GHz |
65W |
Pentium D 945 |
3.4GHz |
95W |
Pentium D 915 |
2.8GHz |
95W |
Celeron D 360 |
3.46GHz |
65W |
Celeron D 347 |
3.06GHz |
65W |
|
|
【AMD】 |
周波数 |
TDP |
Athlon 64 X2 5600+ |
2.8GHz |
89W |
Athlon 64 X2 5000+ |
2.6GHz |
89W |
Athlon 64 X2 4200+ |
2.2GHz |
65W |
Athlon 64 X2 3800+ |
2GHz |
65W |
Athlon 64 X2 3800+※ |
2GHz |
35W |
Athlon 64 3800+ |
2.4GHz |
62W |
Athlon 64 3500+※ |
2.2GHz |
35W |
Athlon 64 3200+ |
2GHz |
62W |
|
|
※省電力版 |
|
|
|
|
|