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TEXT:目黒廣道 |
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液晶ディスプレイ編 |
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売れ筋は19型の低価格モデル
今後はワイドタイプが主流になるか? |
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低価格化や高機能化の進む液晶ディスプレイだが、2006年はそこに「ワイド化」が加わった。Windows Vistaや次世代DVDであるBlu-ray Disc、HD DVDを使ったHDコンテンツの再生など、今後はワイドディスプレイが活躍する機会も多くなる。 |
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これが最新トレンドだ!
1.スタンダードタイプの高性能化&低価格化
2.WXGA+やWUXGAなどのワイド型ディスプレイの台頭
3.HDCP対応で次世代DVDのHDコンテンツをデジタルで高品質表示 |
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PC用の画面表示デバイスとして定着して久しい液晶ディスプレイ。ここ数年は低価格化と表示の高速化、そして大画面化が主なトレンドであったが、2006年はもう一つ要素が加わった。
それは、「ワイド化」だ。これまでにもワイド画面の製品は存在していたが、最近は「フルHD表示」や「HDCP」に対応した製品が次々に登場していることが、今までと違う特徴だ。
従来のワイド液晶ディスプレイは、WXGA(1,280 or 1,366×768ドット)やWSXGA+(1,680×1,050ドット)表示の製品が多かったが、最近の製品ではWXGA+(1,440×900ドット)やWUXGA(1,900 or 1,920×1,200ドット)に対応したものが多い。このうち、WUXGAの解像度は、デジタルハイビジョン放送やBD-Video、HD DVD-Videoの最大解像度である1125p(フルHD)を、縮小表示することなく再生でき、より鮮明な画質を得られる。また、Windows VistaはWindowsサイドバーの搭載によって、ワイドディスプレイで使い勝手が向上するのもポイントだ。
「HDCP対応」は、Blu-rayやHD DVDなどで使用されている、次世代DVDのHDコンテンツをデジタル出力で視聴する際に使用されているコンテンツ保護技術「HDCP」に対応したディスプレイであるということ。HDCPに対応していることで、著作権保護が有効になっているHDコンテンツを、デジタルデータのままディスプレイに出力することができ、より高画質な表示を行なえる。HDCPに対応していないディスプレイの場合は、DVI-Dなどのデジタル接続では画面表示を行なえず、Dsub 15ピンやコンポーネント端子(D端子)などのコネクタを使用し、アナログ経由での表示となる。この場合デジタル表示と比較すると画質が劣化することになる。
こうしたコンテンツをPCでデジタル再生する場合には、HDCP出力が可能なビデオカードやBDドライブもしくはHD DVDドライブ、そして対応ソフトウェアが必要となる。現状ではPCでのHDコンテンツ再生環境はハードウェア面でのハードルが高いため、HDCP対応は必須とは言えない。
ただ、ディスプレイは製品寿命の長いPC機器である。今後、HDコンテンツの再生に必要なパーツの低価格化が進めば、ハードウェア面のハードルは低くなり、HDCP対応ディスプレイの必要性も高まっていくはずだ。その辺りの将来性を見込んで、ワイド+HDCP対応をチェックしておくことは、ムダにはならないだろう。 |
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低価格化と高性能化 二極化が進むスタンダードタイプ |
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まだまだ人気の高い4:3の画面アスペクト比を持つスタンダードな液晶ディスプレイだが、こちらは高機能&高性能化と低価格化の二極化が進んでいると言える。とくに2006年は主流が17型から19型へと変わり、低価格化が顕著になった年でもあった。
高性能モデルでは応答速度5ms、中間応答速度2msという超高速表示や、高いコントラスト比を実現し、深みのある美しい表示画質をウリとしている製品が多くリリースされた。また、あえて動画性能を追求せず、静止画の画質を徹底して追求した、プロユースのモデルもある。
一方の低価格モデルは19型で3万円前後まで価格が落ちてきている半面、17型以下の製品はあまり変化がない。19型との価格差が小さくなっているため、お買い得感は圧倒的に19型のほうが高い。性能面では高性能モデルと比較すると画質でやや劣る面があるものの、必要十分な性能は持っている。気軽に購入でき、現在もっとも人気のあるタイプと言える。
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Windows Vistaのデスクトップを例に、現在主流となっているディスプレイの解像度の違いを見てみる。フルHDの解像度を持つ、WUXGAの広さが際立っているのが分かるだろう |
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三菱電機 |
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Diamondcrysta RDT197V
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実売価格:45,000円前後 |
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オーバードライブ機能の搭載により、応答速度5ms、中間応答速度2msという超高速表示がウリとなっている、高性能液晶ディスプレイ。さらにコントラスト比1,000:1の鮮明な画質を実現しているなど、現在における最高峰のスペックを持つ。どのような用途にも安心して使えるスタンダードディスプレイである。 |
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コネクタはDVI-DとDsub 15ピンの2系統となっている |
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SPECIFICATION
輝度:300cd/m2
コントラスト比:1,000:1
インターフェース:DVI-D、Dsub 15ピン
サイズ(W×D×H):492×226×525mm |
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サイズ:19型 |
解像度:SXGA |
応答速度:5ms |
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ベンキュー ジャパン |
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FP93G |
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実売価格:30,000円前後 |
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実売価格で3万円前後の低価格モデル。低価格とはいえ応答速度6ms、コントラスト比700:1を実現しており、バランスのよさが光る一品だ。 |
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SPECIFICATION
輝度:300cd/m2
コントラスト比:700:1
インターフェース:DVI-D、Dsub 15ピン
サイズ(W×D×H):410×168×404mm |
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サイズ:19型 |
解像度:SXGA |
応答速度:6ms |
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EIZO |
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FlexScan S2411W |
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実売価格:140,000円前後 |
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HDCPに対応したワイドディスプレイ。24.1型という大画面にWUXGAの解像度は、HDコンテンツの再生だけでなく、Windows Vistaでも活用できるだろう。 |
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SPECIFICATION
輝度:450cd/m2
コントラスト比:1,000:1
インターフェース:DVI-I×2
サイズ(W×D×H):566×230×358.7~480mm |
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サイズ:24.1型ワイド |
解像度:WUXGA |
応答速度:16ms |
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