その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:橋本新義 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2007年は、ビデオカード市場の非常に大きな節目だ、待望のWindows VistaとDirect3D 10の登場を迎え、CPUやマザーボードでの「静音性」や「高耐久性」というトレンドも取り込み、2006年以上の激戦となる。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2007年のビデオカード製品を選ぶポイントは、前年までと大きく変わりつつある。正確に言えば、ポイント自体は従来と同じなのだが、ほかのパーツ(とくにCPUとマザーボード)のトレンドの変化により、ビデオカード側のポイントの“優先度”が大きく変化しているのだ。 最大の変化と言えるのが、3万円前後より上のハイエンド帯の製品で静音性が急激に進んでいる点だ。2006年前半はミドルレンジ以下のビデオカードでファンレス化が流行したが、ハイエンドクラスのGPUは発熱の大きさから静音化が難しかった。しかし、2006年も後半になると、高価格帯のファン付きビデオカードクーラーの静音化が急激に進んだ。高性能CPUクーラーの技術が取り入れられた低速回転ながら空気流量の多いファンや、GPU負荷率に合わせたファン回転速度可変機能の洗練により、十分な冷却能力を持ちながら、風切り音やモーター駆動音が非常に小さいビデオカードクーラーが搭載されるようになったためだ。 こうした流れが起こった結果、2006年末では、GPU自体の発熱が大きいはずのハイエンド製品のほうが、それ以下のクラスの製品よりも静音性が高い、という“逆転現象”さえ発生している。 このような変化により、高性能でも静音性に優れた製品が続々登場している。静音性は、今やビデオカード選びの最大の注目点に躍り出ているのだ。 |
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最近の主なグラフィックスチップ(GPU) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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静音性に続く大きなトレンドは、カード上に搭載された電子部品、とくにコンデンサの質が大きくクローズアップされるようになった点だ。これは、2005年後半前後からマザーボードで先行していたトレンドだが、2006年後半頃から一部のビデオカードメーカーがそうした流れをキャッチし、高品質なコンデンサの搭載と、それによる安定性や寿命の向上をアピールするようになり、製品の大きな差別化ポイントとなりつつある。 実はGPUメーカーのリファレンスデザインが使われるカード(3万円台後半以上の高級製品が主)では、数年前より高分子固体タイプの電解コンデンサをはじめとする、高品質なコンデンサが事実上標準になっていたため、あまり大きな影響はないのだが、2万円台以下の製品などでは、メーカーによってかなりコンデンサの製造メーカーや品質が異なる。 基本的にはマザーボードと同じく、固体電解タイプや日本メーカー製コンデンサが多く搭載されている製品を選ぶのがよい。とくにファンレス製品においてはコンデンサが直接熱の放射を受けるため重要なポイントだ。 |
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高性能GPUでも静音性が重要に 2006年後半最大のトレンドがハイエンドビデオカード向けの高性能・超静音クーラーの台頭だ。あわせてファンレスビデオカードの性能も向上している。もはや以前のような「ハイエンドビデオカード=うるさい」といった図式は成立しない |
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高品質コンデンサでの耐久性の向上 コンデンサはマザーボードと同じく、ビデオカードでも重要な部品だ。とくにファンレスビデオカードでは高熱になったヒートシンクのすぐそばで熱にさらされるため、なるべく高品質なものを搭載している製品を選びたい |
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ビデオメモリは容量にも注目 Windows Vistaで採用された3D GUI「Windows Aero」は解像度によって必要とされるビデオメモリ容量が違ってくる。ディスプレイが大型・高解像度の流れに進む中、ビデオメモリの重要性は大きく上がるだろう |
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3番目のトレンドは、ビデオメモリの搭載量だ。従来ビデオメモリは「容量より速度」が基本となっていたが、そうした常識が少しずつ変わりつつある。 大きな影響をおよぼしているのが、Windows VistaのWindows Aeroだ。Aeroを表示するためには、意外と多くのビデオメモリを必要とする。1,280×1,024~1,920×1,200ドットでは128MBが、1,920×1,200ドット以上では256MBが推奨(実質上はほぼ必須)となるのだ。もちろんこうした事情は、基本的に3Dゲームなどでも同じなのだが、ゲームの解像度に比べてデスクトップの解像度は影響力が当然ながら大きい。 また、NVIDIAの新世代GPU「GeForce 8800」シリーズでは、性能向上のため、従来は見られなかった768MB(384bit接続)といった大容量のメモリが搭載されている。こうしたビデオメモリの大容量化は、これからも新世代GPUの登場と合わせてしだいに普及していくものと思われる。従来軽視されがちだったビデオメモリ容量だが、これからはより注目したい。 |
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