その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:Ta 152H-1 | ||||||||||||||
ハイエンドならではの機能の数々 | ||||||||||||||
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高いパフォーマンスを発揮し、豊富な機能やインターフェースを備えているハイエンドマザーボード。最先端の機能で選ぶのもよいが、スペック表に表われにくい品質の違いにも注目してみよう。 | ||||||||||||||
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現在のマザーボードはその機能や性能の鍵となるデバイスが1個ないし2個のチップセットに集約されている。マザーボードメーカーが製品を実装するときのチューニングにより性能差が出てくることもあるが、それは大きなものではない。同じチップセットを使うマザーボードであれば、高価だから高性能というようなことはないことをまず理解してほしい。 また、チップセットにしても上位機種(高価なチップセット)だからと言って、性能がよいとは限らない。ハイエンド向けチップセットより、後発世代のメインストリーム向けチップセットのほうが性能がよいことはめずらしくない。では、高価なハイエンドマザーボードの価値はどこにあるのだろう? それは、単なる性能以外の部分にあるのだ。 |
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高価な製品と廉価製品の差は多々あるが、次の2点に分けることができる。 1. 機能面の差 2. 使用する部品や回路構成の差 1.は、マザーボードに搭載されているインターフェースや、マザーボードのパッケージに含まれるおまけ機能の差である。廉価マザーボードではLANが100BASE-TXのみの対応にとどまったり(少し前ならオンボードLANなし)するが、高価なマザーボードではギガビットLANが2ポート搭載されているものが多い。South BridgeがサポートするIDEやSerial ATAのようなストレージインターフェースのほかに、別付けのSerial ATAコントローラでサポートするeSATAを搭載しているものもある。また、廉価版では必要最低限のケーブルしか付属しないのに対して、高価なマザーボードでは同梱されるおまけは種類も数も多い。 |
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上位のチップセットであるほど高機能であり、搭載したチップセットによってマザーボードの性格は大きく左右される。上位チップセットほど高価なのは当然で、搭載マザーボードも高価になる | ||||||||||||||
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PCに必要な機能はほぼチップセットに内蔵されているが、より多くのインターフェースをサポートするなどの目的で、コントローラチップなどを多数搭載したハイエンドマザーボードも多い | ||||||||||||||
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静音性と安定性はトレードオフの関係にあるが、ハイエンドマザーボードでは、これらを両立させるために、高価な冷却機構を搭載したものが増加中だ | ||||||||||||||
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高機能なチップセット、多数のオンボードチップによって、ハイエンドマザーボードのインターフェースは非常に多彩になっている。自分に必要なものを見極めることが大切だ | ||||||||||||||
2.は、電解コンデンサやコイルといった素子に高品質なものを使っているかどうかや、電源回路の構成、メモリまわりの回路の作りこみといったものから、基板の放熱設計といったものの違いである。コンデンサのように大量に使われる部品は単価のわずかな差が累積では大きな差になるので、廉価なマザーボードでは極力安い部品で、さらに数も減らすことでコストを削っている。こうした部品の原価で数千円の差が付けば、最終的な製品では大きな価格差となるのだ。 | ||||||||||||||
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ハイエンドマザーボードは、高品質なコンデンサ、コイルなどが用いられているだけでなく、電源回路自体を多相化し、1フェーズあたりの負荷を分散することで安定化を図るアプローチが主流となっている | ||||||||||||||
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電源回路はCPUまわりばかり注目されがちだが、メモリまわりの電源回路のよしあしにより、大容量メモリを搭載した際の安定性などに大きな差が出てくる。メモリスロット一杯にメモリモジュールを挿す予定があるなら、チェックしたいポイントだ | ||||||||||||||
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廉価なマザーボードでもチップセット、CPUソケット、メモリソケット、各種スロット、コネクタそれに周辺回路のLSIやコイル、コンデンサ、抵抗(LCR)といった部品は必要である。廉価なマザーボードはコネクタやソケットといった機械的部品やLCRなどの素子にグレードの低いものを使ったり、動作マージンを犠牲にしても使わなくてすむ部品は取り付けない、基板の設計や製造も安く上がる方法を選ぶ、といったようにコストダウンを図っている。 当然、こうして作られる廉価なマザーボードは、パフォーマンスはともかく品質や信頼性では大きく劣っていることになる。たとえば、PCI Expressの拡張スロットに供給する電源はマザーボード上のレギュレータで作るが、廉価なマザーボードの中には、電源供給能力が不足するものもある。PCI Express電源は必要ないが比較的電力消費の多いミドルクラスのビデオカードをこうしたマザーボードで使うと、システム用電源に大きな負荷がかかり、安定動作ができないといったことが起こり得るのだ。 |
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機能面ではBIOS設定項目が充実しているものも高価なマザーボードに多い。オーバークロックそのものを楽しむユーザーも最初からターゲットに含まれるので、そうした層を引き付けるために、設定項目が豊富に用意される。しかし、オーバークロック耐性が高いかどうかは不明である。むしろ安定動作を重視したチューニングや回路構成になっている製品はオーバークロックには向かない。オーバークロックのしやすさとハイエンドマザーボードとの相関性は高くない。オーバークロック性能を重視するのなら、価格を手がかりにするよりも実際の評判などを調べたほうがよい。 | ||||||||||||||
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上でも述べたように、ハイエンドだからオーバークロック耐性が高いということはない。オンボードチップが多い分、オーバークロックによる悪影響を受けやすいという面もある。高品質なコンデンサなどは、長期使用の安定度を向上させるものと捉えるべきだ。ただ、ハイエンドであるほど自動オーバークロックなどの機能が豊富なのも事実。適度なオーバークロックを試みるのもよいだろう。 | ||||||||||||||
【ベンチマーク環境】 CPU:Intel Core 2 Duo E6400(2.13GHz) マザーボード:ASUSTeK P5B Deluxe(Intel P965) メモリ:センチュリーマイクロ CD512M-D2U800(PC2-6400 DDR2 SDRAM 512MB/CL=5)×2 HDD:Western Digital WD Raptor WD1500ADFD(Serial ATA 2.5、10,000rpm、150GB) ビデオカード:NVIDIA GeForce 7900 GTリファレンス(256MB) |
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高価なマザーボードに共通しているのは、豊富なインターフェース、よい部品を選択して作りのしっかりした基板を使っているということ。信頼性が低ければ、いくら高性能と言っても役に立たない。長期間使う予定なら、基本設計にこそ注目してマザーボードを選ぶべきだろう。 | ||||||||||||||
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発売日:12月28日
特別定価:2,310円
発売日:2022/11/29
販売価格:1,800円+税
発売日:2019/05/29
販売価格:1,780円+税
発売日:2019/03/25
販売価格:1,380円+税
発売日:2018/02/28
販売価格:980円+税
発売日:2017/03/17
販売価格:1,680円+税
発売日:2016/09/23
販売価格:2,400円+税
発売日:2016/03/29
販売価格:1,480円+税
発売日:2015/12/10
販売価格:1,280円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/02/27
販売価格:980円+税
発売日:2014/12/05
販売価格:1,280円+税
発売日:2011/12/22
販売価格:980円+税
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