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Windows Vista β2 新機能ガイド

一般公開されたβ2でVistaに触れてみよう！

Windows Vistaの新機能をチェック 1/6

Windows Vistaの新機能をチェック 2/6

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Windows Vista Upgrade Advisor Beta

Vistaでのドライバインストール手順

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Vista対応最新PCパーツカタログ

TEXT：目黒廣道

テレビキャプチャデバイス

Windows Vistaの登場で大きな影響を受けそうなパーツが、テレビキャプチャデバイスである。
Vistaでは映像表示に関して、大幅な仕様変更があるからだ。
そのため、現在販売されているほとんどの製品が、そのままではWindows Vistaでは動かない可能性がある。

■	オーバーレイ表示を利用できないWindows Vista

　次々と高画質化機能や便利機能を搭載し、進化を続けていたテレビキャプチャデバイスだが、今では一時期ほどの勢いがなくなってきている。しかも、2011年にはアナログ放送が終了することが確定していても、現時点ではデジタル放送に対応したテレビキャプチャカードの単体売りがない。さらにデジタルハイビジョン放送の録画にも対応したDVDレコーダの普及もあって、PC用のテレビキャプチャデバイスを取り巻く状況はあまり芳しいものではない。そのようなところに、さらに追い討ちをかけそうなのが、Windows Vistaの仕様である。

　現在主流となっているテレビキャプチャデバイスは、映像の表示に「オーバーレイ」を使用している。このオーバーレイ表示はWindows 95以前から使われている映像の表示方法で、ビデオカードのグラフィックス描画とは切り離して利用でき、CPUやビデオカードにかかる負荷も小さいという利点がある。

　ところがVistaでは、映像の再生、表示は「DirectX Video Acceleration 2.0」というAPIにより、一括で処理されるようになる。これにより、3Dグラフィックス表示の一部、正確にはテクスチャとして扱われ、さまざまな映像処理を行なうことが可能になる。また、APIが標準化されることで、ソフトウェアの開発が楽になるといった利点もある。オーバーレイ表示よりは処理が重くなってしまうが、ビデオカードなどのDirect3Dに対応したハードウェアによるアクセラレートも可能だ。

　しかし、これまでのオーバーレイ表示をサポートしなくなるため、現行のオーバーレイ表示を利用しているテレビキャプチャデバイスは、そのままでは使用できなくなる可能性が非常に高い。

一部のエディションを除き、Windows VistaはWindows XP Media Center Editionに搭載されているマルチメディアコントロールアプリケーション「Media Center」を標準で搭載している

XP以前のWindowsに対応したテレビキャプチャデバイスのほとんどは、映像の表示をオーバーレイで行なっている。オーバーレイ表示では、スクリーンキャプチャを行なっても、画面のように映像表示部分には何も映らない

多くのテレビコントロールソフトは、OSのバージョンチェックではじかれてしまい、インストールすることすらできなかった

MCE2005用のドライバを使うことで、Vistaでもテレビキャプチャを行なえる可能性はある

■	テレビ番組はMedia Centerを使って録画する

　それでは、Vistaではテレビ番組の録画や視聴ができないのか？　答えは「ノー」である。Windows XPのラインナップに、「Media Center Edition 2005（MCE2005）」があることはご存じだろう。MCE2005は10フィートUIを採用し、テレビ番組の録画や映像再生、ネットワークビデオ配信といった、マルチメディア機能が強化されたWindows XPである。その中核をなすのが「Media Center」というアプリケーションなのだが、Vistaには一部のラインナップを除き、このMedia Centerが標準で搭載されている。そして、Media Centerではテレビ番組や映像の再生に、前述のオーバーレイ表示を使用していないのだ。

　それならば、MCE2005対応のテレビキャプチャデバイスなら、Vistaでも動作するのでは？と思うだろう。しかし、その答えは「分からない」である。現時点ではVistaはβ2版であり、正式に対応したテレビキャプチャデバイスは存在していない。しかし、MCE2005に対応していれば動作する可能性があるということで、MCE2005対応テレビキャプチャデバイスを、いくつか試してみた。

　その結果だが、下の表を見てほしい。案の定オーバーレイ表示を使用する付属のテレビコントロールソフトは、テストしたすべての製品で動作しなかった。と言うよりも、それ以前にOSのバージョンチェックで引っかかってしまい、付属アプリケーションをインストールすることができなかった。

　しかし、VisataのMedia Centerでは、エルザジャパン EX-VISION 1600TVを除き、正常に動作した。

　ただし、これは編集部で動作を確認したものであり、これらのテレビキャプチャデバイスがVista上で動作することを保証するものではないことに注意していただきたい。

Media CenterではEPGのほか、キャプチャデバイスが対応していれば2番組同時録画も可能など、必要十分なテレビコントロール機能を持っている

Windows Vista β2での動作状況

キャプチャカード	Media Center	付属ソフト
Hauppauge WinTV-PVR150	○	×
Hauppauge WinTV-PVR500	○	×
Hauppauge WinTV-PVR-USB2	○	×
アイ・オー・データ機器 GV-MTV/RX3	○	×
エルザジャパン EX-VISION 1600TV	×	×
ピクセラ PIX-MPTV/P6W	○	×

Media Centerを便利に使うための周辺機器

マイクロソフト

Remote Control and Receiver for Media Center PC with Windows

実売価格：5,000円前後

問い合わせ先：0120-41-6755
URL：http://www.microsoft.com/japan/

Windows XP Media Center Edition用の赤外線リモコンと受光部のセット。もちろん、VistaのMedia Centerでも利用可能。ドライバも標準で備えているので、USBで接続するだけで使うことができる。学習機能により、ほかの家電製品もコントロールすることができるのが特徴。

マイクロソフト

Remote Keyboard for Windows XP Media Center Edition

標準価格：13,440円

問い合わせ先：0120-41-6755
URL：http://www.microsoft.com/japan/

キーボードとマウス、リモコン機能が一体になった、Windows XP Media Center Edition専用の多機能ワイヤレスキーボード。Media Center専用ボタンを装備しており、Media Centerの各機能を直接操作することが可能。リモコンだけでなく、もっと便利にMedia Centerを使いたい方にオススメだ。

マイクロソフト

Xbox 360

標準価格：39,795円

問い合わせ先：0120-41-6755
URL：http://www.microsoft.com/japan/

ハイビジョン出力に対応した、ハイクオリティな映像が特徴の家庭用ゲーム機。Media Center eXtendeer（MCX）に対応しており、Media Center搭載PCで録画中のテレビ番組や録画映像、音声の再生から静止画の表示、さらにはEPGを利用して録画予約を行なうことまで可能となっている。