DOS/V POWER REPORT

エントリー総数184件!! 各賞をゲットしたのはこのマシンだ!! Windows 7杯 自作PCの祭典2009 結果発表!!

総評

2月8日~12日の間に行なわれたWeb投票と、2月13日、秋葉原にて開催された「Windows 7 de 極める自作祭り2010」会場での直接投票の結果、ついに本祭典の最高賞“グランプリ”が決定いたしました(写真はイベント当日、グランプリ授賞式の様子)。

グランプリ作品の発表に先立ち、本祭典を総括してみましょう。

まず、エントリー数は202件。エントリーの傾向を見てみると、今回は、全6部門の中でも、とくに“勝手にオレが一番!部門”への応募が多く、全体の30%にも上ります。これは、昨年の「Windows Vista杯 自作PCの祭典 2008」のAV PC部門、ゲームPC部門、勝手にオレが一番!部門の3部門が統合され、我こそはこの分野で一番というユーザーが集まった結果と思われます。自作PCに対して性能やコストパフォーマンスといった要素を求めるユーザーは多いのですが、PCのコモディティ化が進む昨今、とことん自分の志向にあったこだわりのマシンを手にしたいというユーザーが多いことが見て取れる結果です。

そのほかの部門のエントリー数は横並びに近くなっていますが、全部門において目立ったのが、“Windows 7の発売を機に初めてPC自作に挑戦”した、“数年ぶりにPCを組み立てた”という意見です。実際、ここ1年以内にPC自作を始めたビギナーが対象の「祝デビュー! PC自作ビギナー部門」のエントリーだけでも約14%に上り、そのほかの各部門にエントリーした“自作復帰組”も合わせるとそうとうな数に上ると思われます。Windows 7の発売がPC自作市場の活性剤となっていると言えそうです。

エディション別の応募状況を見てみると、4割強のエントリーが最上位のUltimateを選択、ProfessionalとHome Premiumはいずれも3割前後という結果でした。これは後者二つが大きなシェアを持つメーカー製PCとはかなり異なる傾向で、自作ユーザーの高機能志向が表われている部分ではないでしょうか。

そして、64bit版、32bit版の比率は、何と64bit版が71%と半数を大幅に超える結果となっています。Windows 7の発売でOSの64bit化は本格化すると見られていますが、先進的な自作PCユーザーの間では、すでに64bit環境が主流と言ってもよい状況のようです。エントリー者のコメントを見ても、64bit環境の互換性の高さや、広大なメモリ空間をメリットに上げる声が多く、不満の声はほとんど目立ちませんでした。

それでは、いよいよグランプリを発表いたします!

グランプリ

ソニー BDZ-RX100(Blu-rayレコーダ ) ・・・・・ 1名
(提供:マイクロソフト株式会社)

<受賞者> sylphide-PC 氏

<受賞作品テーマ>
究極パフォーマンスを目指したPC

<受賞マシンの構成パーツ>

CPU

Intel Core i7-975 Extreme Edition 3.33GHz

マザーボード

ASUSTeK RAMPAGE Ⅱ EXTREME(BIOS 1406)

メモリ

Corsair Memory TR3X6G1866C7GTF

ビデオカード

MSI R5870-PM2D1G +ASUSTeK EAH5870/G/2DIS/1GD5(CrossFireX構成)

SSD

Intel X25-M Mainstream SATA SSD SSDSA2MH080G2R5 ×4(RAID 0)

HDD

光学ドライブ

パイオニア DVR-S16J

水冷キット

Alphacool HF 14 Yellowstone

ケース

Thermaltake Armor+ VH6000BWS

電源

アビー AS Power Extremer E-1200EA

液晶ディスプレイ

BenQ G2420HD

メモリクーラー

OCZ Technology XTC Cooler Rev 2

ビデオカードクーラー

EK WaterBlocks EK-FC5870 Acetal(水冷)

RAIDカード

LSI MegaRAID SAS 9260-4i kit LSI00201 6Gbps SAS/SATA

ラジエータラック

Laing D-5 DC-Pump×2 Black Ice GTX480×2

OS

Windows 7 Professional 64bit版

202台の頂点に立ったのは最高性能を実現したこのマシン

入念なパーツ選定と徹底したチューンで実現した、最高峰の総合パフォーマンス
Core i7-975 XEとRadeon 5870搭載ビデオカード2枚のCrossFireX構成を軸にOC設定を施し、水冷化した構成。注目すべきは、本祭典で指定されたベンチマークソフトとの相性を探りながら選定したパーツ類。ビデオカードは当初GeForce GTX 295のQuad SLI構成だったところを、バイオハザードベンチの結果から、デュアルチップ仕様のRadeon 5870カード2枚に変更。また、PerformanceTest V7.0では、総合スコアを伸ばすために、ストレージまわりの構成に注目。LSIのMegaRAIDを使用し、Intel製SSD4台でRAID 0を構成。さらにストライプサイズやキャッシュの有効/無効などを調整することで最適化を図り、ほかを大きく引き離す10,000台のDisk Markを記録。その結果、総合値のPassMarkでは唯一5,000越えを達成した。

※公開当初、キャッシュサイズを調整している旨の記述がありましたが、キャッシュサイズの有効/無効の間違いでした。修正をお知らせするとともに、お詫び申し上げます。

審査員より

全投票の4割弱が本エントリーを選んでおり、5台の候補の中で頭一つ抜け出す形となりました。人によって求めるレベルの違いこそあれ、自作派であれば性能に対してある種の憧れを抱くことは間違いありません。本作品はその性能を追求しただけでなく、常用環境も意識している辺りがより多くの方に理解されたのだと思います。さまざまなPCパーツを試しただけでなく、OSもWindows 7の64bit版と32bit版をそれぞれ使ってみた結果、ベンチマークスコアが良好なことから64bit版を選ばれたとのこと。ソフトもハードも自分で使って評価するという姿勢は自作派らしいこだわりですね。グランプリ受賞、おめでとうございます。
(マイクロソフト株式会社 コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンラインマーケティング統括本部 シニアプロダクトマネージャ 溝口宗太郎 氏)

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